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マイナーチェンジでどう進化? VW改良新型「パサートヴァリアント」を選ぶ理由とは

くるまのニュース / 2021年4月12日 8時10分

2021年4月6日に日本に上陸したVW改良新型「パサート」シリーズ。外観では新しいVWロゴやフロントマスクの意匠変更などでより洗練された印象だが、その走りはどうなったのだろうか。さ新しくなったツーリングワゴン「パサートヴァリアント 2.0TDI Rライン」にさっそく乗ってみた。

■VW車として初採用のふたつの運転支援システムを搭載

 フォルクスワーゲン(VW)「パサート」がマイナーチェンジを施され、このたび日本に上陸した。セダンの「パサート」、ステーションワゴンの「パサートヴァリアント」、そしてヴァリアントベースのクロスオーバーモデル「パサートオールトラック」が同時に改良された。

 現行型は2015年から日本に導入された8代目のパサートだが、今回は最新のVWロゴやデザインを導入、さらにパワートレインを強化し、最新の運転支援システムを全車標準で備えるなど、熟成され魅力的なモデルに仕上げてきた。

 最新VWデザインとは、まず前後に付けられたVWロゴマークがスッキリとモダンになったことや、リアの中央部に移されたパサートのロゴが刷新されことが挙げられる。ヘッドライトやテールライトは機能とともにデザインも新しくなり、全体的に洗練された印象を受ける。

 パワートレインは1.5リッターTSIガソリンエンジンと2.0リッターTDIディーゼルエンジンの2種類で、どちらも7速DSG(DCT)と組み合わされる。従来モデルは、ディーゼルのトランスミッションは6速DSGだったから、ここは大きな変更点だ。またパサートは基本、横置きのFWDだが、「パサートオールトラック」のみ4モーション(4WD)と2.0リッターTDIディーゼルエンジンとの組み合わせになる。

 マイナーチェンジされたパサートには、ふたつの運転支援システムをVWとして初採用した。

 同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」は、従来の渋滞時追従支援システム「トラフィックアシスト」の進化バージョンで、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において前走車との車間と車線の維持をサポートする。

 LEDマトリックスヘッドライト「IQライト」は、フロントカメラで対向車、先行車を検知し、マトリックスモジュールに組み込まれたLEDを個別に制御することで、相手に眩しさを与えず、行き先を明るく照らす最適な配光を可能にしたものだ。

 これにより、高速道路や市街地での夜間の走行安全性が向上したが、さらに右左折時にはダイナミックターンインジケーターと合わせて、カーブや交差点での視認性、安全性が大きく向上している。

 今回はパサート ヴァリアントTDI Rラインに試乗することができたので、そのインプレッションをお伝えしよう。

 搭載されたエンジンは2.0リッター直列4気筒インタークーラー付きターボチャージャーを備えたディーゼルで、190ps/3500-4000rpmと400Nm/1900-3300rpmのパワーとトルクを発揮する。

 66リッターという燃料タンクの大きさにより、満タンで走ることができる距離は、楽に1000kmを超える。とくに高速道路を走ると燃費が伸びるのは、100km/h走行時でのエンジン回転数はたった1400rpm(7速での数値)と低いからだ。6速走行時でも1800rpmだ。これはターボディーゼル特有の低回転域でのトルクの太さが効いているわけで、その特性にマッチさせた7速DSGとファイナルギヤレシオの組み合わせによるものだ。

■高速での直進安定性の高さやボディ剛性感で疲れ知らずだ

 ディーゼルエンジン特有のガチャガチャした音は、市街地走行では若干聞こえるが、高速道路では走行スピードが速い割にエンジン回転数が低いので、ほとんど聞こえなくなる。

VW新型「パサートヴァリアント TDI Rライン」のインパネVW新型「パサートヴァリアント TDI Rライン」のインパネ

 400Nmという太いトルクを低回転で発揮できるから、走りに余裕がある。日常の走りだけでなく力強いスポーティな走りもできる。アクセルペダルを踏み込んだときタイムラグなく加速が始まる感じが、クルマとドライバーに一体感を与えてくれるからだ。

 履いていたタイヤは235/40R19 96WXLサイズのピレリ・チントゥラートP7である。40偏平という基本的にグリップ力が強いタイヤだが、ウエット性能、耐ハイドロプレーン性能などの操縦安定性だけでなく、乗り心地、ノイズなどの快適性や燃費、耐久性なども含めてトータルバランスが取れたタイヤだ。

 その意味ではパサートのキャラクターと合っていると思う。昔から質実剛健のイメージが強いドイツ車であるが、VWのクルマ作りは正にその真髄を貫いている。

 今回マイナーチェンジしたパサートも同様で、バシッとしっかり閉まるドア、フレームがしっかりした感触が伝わってくるシート、ハンドルを切ったときの支持点がしっかりした感触、ブレーキペダルを踏み込んだときの剛性感などが、走行中の安心感を与えてくれる。また何年経ってもヤレそうにないしっかりしたボディにより、長い付き合いができそうに感じる点も変わっていない。

 高速道路でのバシッという直進性の高さはディーゼルを生かした長距離ドライブでも疲れそうにない。ハンドルのニュートラル感に遊びがほとんど感じないところがいい。

 その一方でワインディングロードを走ったときには、適度なシャープさと正確なハンドルによってライントレースが楽だから、素直にハンドルを切るだけでオンザレール感覚で走れる。このときもタイヤのグリップに余裕があることを感じられる。

 乗り心地はソフトとはいえないが、快適だ。路面の小さな段差やひび割れのような不整など、どんなところを走っているのかをハンドルを通じてドライバーが感じ取ることができる。しかし大きなうねりや凹凸などはサスペンションがしなやかに動いて吸収してくれるから、強い衝撃をやわらげて伝えてくる。

 パサートらしく室内の収納スペースの多さもファミリーで乗るには最適だ。ラゲッジルームはトノカバーとセーフティネットなどをフロア下に収納できるので、後席のバックレストを倒して広く使おうとするときにも便利だ。

 深いところまで考えられたパサートと付き合うのは楽しそうだ。

「PASSAT」のロゴ位置が変更されている。またVWロゴマークが新しいものになった「PASSAT」のロゴ位置が変更されている。またVWロゴマークが新しいものになった

Volkswagen Passat Variant TDI R-Line
フォルクスワーゲン パサートヴァリアント TDI Rライン

・車両価格(消費税込):584万9000円
・全長:4785mm
・全幅:1830mm
・全高:1510mm
・ホイールベース:2790mm
・車両重量:1610kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
・排気量:1968cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速DSG(DCT)
・最高出力:190ps/3500-4000rpm
・最大トルク:400Nm/1900-3300rpm
・WLTCモード燃費:16.4km/L

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