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日産「シルフィe-POWER」登場! なぜ中国初のe-POWERは人気SUVではなくセダンなのか

くるまのニュース / 2021年4月20日 10時10分

日産は中国・上海モーターショー2021にて「最新のe-POWERを『シルフィ』を皮切りに搭載」することを明らかにしました。なぜセダンのシルフィから採用されるのでしょうか。

■中国初e-POWERはなぜシルフィ?

 2021年4月19日から開催となった中国・上海モーターショー2021。日産は、電動パワートレイン「e-POWER」を同市場でセダンの「シルフィ」から採用することを明らかにしました。
 
 コンパクトカーやミニバン、SUVではなく、なぜセダンからの採用となるのでしょうか。

 日産の電動技術を代表するe-POWERは、日本市場では2016年に2代目「ノート」を皮切りに「セレナ(2018年)」、「キックス(2020年)」に1.2リッターエンジンとe-POWERを組み合わせたシステムが採用されています。

 また、2020年12月には3代目ノートにフルモデルチェンジしたタイミングで第二世代e-POWERへと進化しました。

 e-POWERとは、ガソリンエンジン、発電機、インバーター、大出力モーターから成るコンパクトな一体型パワートレインと高電圧バッテリーから構成され、エンジンは発電用としてだけ使用するためタイヤには直接つながっておらず、モーターのみで100%駆動することが最大の特徴です。

 また、2021年2月18日に欧州で発表された新型「キャシュカイ」には、これまで設定のなかった1.5リッターVCターボとe-POWERの組み合わせが近い将来採用される予定。

 さらに、同月26日には「熱効率50%」という進化したe-POWERの概要を発表するなど、e-POWERの進化は留まることを知りません。

 一方で、電気自動車を始めとする電動モデルが続々と投入されているのが中国市場です。

 今回の上海モーターショー2021にて、 日産の最高執行責任者(COO)であるアシュワニ・グプタ氏は、次のように述べています。

「中国はモビリティの未来を生み出す最前線にあります。日産は、コネクティビティや自動運転技術、そして電動化技術におけるイノベーションを推進し続け、革新的で最先端の技術を中国のお客さまにお届けし、モビリティの未来を切り拓いていきます」

 その中国市場において、シルフィからe-POWERを採用していくといいます。今回の上海モーターショー2021では新型「エクストレイル」などもお披露目されていますが、なぜシルフィからe-POWERを採用するのでしょうか。

 中国では、各社から販売されるセダンにおいてシルフィが人気だといい、現行シルフィは上海モーターショー2019で発表されています。

 しかし、その前年となる2018年には年間で48万1216台を販売するなどモデル末期といえる先代シルフィでも驚くほどの人気を誇っていたことが分かります。

 そのため、前出のグプタ氏は「中国における最量販セダンである『シルフィ』を皮切りに、2025年までに6車種へ搭載します」とコメントするなど、中国市場でもっとも売れているシルフィからe-POWERを採用することでさらなる飛躍を狙っていることが分かります。

■日本と中国で大差が…大進化したシルフィとはどのようなモデル?

 2020年9月、日本市場における日産のエントリーセダンとなるシルフィの生産が公式アナウンスのないまま終了となっていました。
 
 一方で、前述の中国市場では高い人気を誇るシルフィですが、日本と大きく異る事情とはどのようなものなのでしょうか。

 中国では、2019年から4代目となる現行モデルが販売されていますが、日本での生産終了となったのは先代にあたる3代目モデルです。

 シルフィは、中国以外にも北米市場で「セントラ」、オセアニア市場で「パルサーセダン」、台湾市場では「スーパーセントラ/セントラエアロ」として販売されるグローバルモデルとして展開されています。

 現行モデルは全長4641mm×全幅1815mm×全高1450mmとなり、先代モデル(日本仕様)の全長4615mm×全幅1760mm×全高1495mmと比べて拡大。新設計のプラットフォームは、先代モデルよりも広い後席の足元空間を実現しています。

 パワートレインは、1.6リッターガソリンエンジンにCVTを組み合わせたもので、燃費性能を向上させました。

上海モーターショー2021でお披露目された新型「エクストレイル」にはe-POWERは採用されていない上海モーターショー2021でお披露目された新型「エクストレイル」にはe-POWERは採用されていない

 また、中国でのシルフィ人気の理由には、「中国文化との関係」と「日産のブランド力向上」も関係しています。

 ひとつめの「中国文化との関係」とは、中国では家族や親戚を大事にするという文化が強く浸透しており、家族など多人数でクルマを利用する際は、機能性とデザイン性の両立がポイントとされています。

 シルフィでは、広い後部座席や高い収納性があると同時に、端正な見た目や高級感のある内装と、機能とデザインを両立しているため、ユーザーの満足度が高いことから人気を博しているようです。

 ふたつめの「日産のブランド力向上」の部分では、中国市場において日産の製品が売り上げを伸ばしている点です。

 中国市場での日産製品の販売台数は、2015年では約90万台、2016年には100万台、2018年は110万台と、年々数字を伸ばしています。

 自動車メーカーとしての信頼度や人気が高まったことも、シルフィの人気により拍車をかけている状況だといえます。

 中国のシルフィ人気について、日産の担当者は次のように話します。

「2006年に中国市場へシルフィを投入以来、ファミリー層をターゲットとして、空間の快適性、燃料効率、信頼性などでセダン市場でのニーズを満たしてきました。

 中国では、高級感と後席の居住性が重要視されていますので、現行シルフィではそのあたりも考慮して開発されたことで、高い支持をいただいております」

※ ※ ※

 今回、シルフィにe-POWER仕様が投入されることで、電動化が進んでいる中国市場において「シルフィ×e-POWER」という組み合わせが実現することとなります。

 すでに、先代モデルにEV仕様はあるものの、現行モデルの商品性と最新のe-POWERによってさらなる販売台数の増加が見込めるかもしれません。

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