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信号のない横断歩道に歩行者現る! なぜ停止しないクルマ多い? 理由は「急いでいた…」

くるまのニュース / 2021年5月23日 17時10分

信号機のない横断歩道をクルマで通過する際、一時停止しないとどうなるのでしょうか。また、なぜ止まらないクルマが多いのでしょうか。

■信号のない横断歩道では一時停止しない理由は?

 クルマを運転中、信号機のない横断歩道を通り過ぎる際は、歩行者を優先する義務があります。これは、運転免許を取得する際に全員が習うことです。

 では、信号機のない横断歩道に歩行者がいた場合、どれほどのクルマが一時停止しているのでしょうか。

 この義務は、道路交通法第38条「横断歩道等における歩行者等の優先」にて、以下のように定められています。

「車両は横断歩道を通過する際、進路の前方を横断しようとする歩行者がないことが明らかな場合を除き、横断歩道の直前で停止することができるような速度で進行しなければならない」

 このように、横断歩道でのクルマの走行について法律で定められており、違反した場合の罰則も設けられていますが、実情では違反の件数が年々多くなっているようです。

 JAFが2020年10月16日に発表した「信号機のない横断歩道」の資料によると、信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止したクルマの割合は、2016年は7.6%、2017年は8.5%、2018年は8.6%、2019年は17.1%、2020年は21.3%と、年々増加傾向にあるようです。

 警察庁の横断歩行者等妨害等違反の取締り件数を見ても、数値は年々増加しており、2016年では11万1142件だったところ、2020年では29万532件と、およそ2.6倍となっています。

 なお、この法律を違反した場合は、「横断歩行者等妨害等違反」とされ、罰則として3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されます。

 また、違反点数2点となり、反則金として普通車は9000円を支払うこととなります。

 信号機のない横断歩道での一時停止について、警察関係者は以下のように話します。

「横断歩道はあくまでも歩行者の安全を守るために設置されています。通過の際は、歩行者の通行を妨げてはいけません。必ず一時停止してください」

 また、横断歩道に歩行者がいて渡るかどうかはっきりしない場合などはどのような対応をすればよいのでしょうか。

 前出の警察関係者は、次のように説明しています。

「歩行者がいる場合は一時停止が原則です。渡る意思がないとはっきりわかる場合は、徐行して通過してください。

 また、横断歩道がある場所は、必要があって横断歩道が設置されているので、どこに歩行者がいてもおかしくない場所であり、急に飛び出してくる可能性もあります。そのため、信号機のない横断歩道では、十分な注意が必要です」

 また、横断歩道に歩行者がいて渡るかどうかはっきりしない場合などはどのような対応をすればよいのでしょうか。

 なぜ多くのドライバーは、信号機の無い歩行者のいる横断歩道で一時停止しないのでしょうか。

 また、かつて警視庁はその理由について次のように説明しています。

「一時停止に関する取り締まりの際、違反者が横断歩道で止まらなかった理由(供述)として『急いでいた』『歩行者に気づかなかった』というものが挙げられていました」

 また、JAFが2017年6月におこなったアンケート調査では、「自車が停止しても対向車が停止せず危ないから(44.9%)」、「後続車がきておらず、自車が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから(41.1%)」、「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうか判らないから(38.4%)」といった回答が多かったとしています。

※ ※ ※

 なお、各都道府県警察は、信号機のない横断歩道における歩行者優先などを徹底するため、取締りの強化とさまざまな広報啓発活動をおこなっています。

 なお、横断歩道以外の場所を横断している歩行者や、斜め横断、走行する自動車などの直前直後の横断など法令に違反する場合も少なくないといいます。

 交通安全のため、運転者も歩行者も交通ルールをしっかりと守ることが大切です。

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