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東京五輪「専用道路」なぜ出来た? 一般車通行で反則金6千円! 周知不足否めない交通規制の実態

くるまのニュース / 2021年7月21日 7時10分

東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫るなかで、2021年7月19日から各会場や施設周辺の道路に通行規制が実施されています。では、実際にどのような規制が実施され、その規制を無視するとどのよう罰則があるのでしょうか。

■オリンピックの開催期間中は専用・優先レーンが登場!決まりを守らないとどうなる?

 新型コロナウイルスで延期されていた東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪は、2021年7月23日から開催されます。
 
 そのため、早いところでは6月下旬から準備に伴う交通規制が実施され、多くの場合は7月19日から実施されています。
 
 それらの規制にはどのような種類があり、またその規制を無視するとどのような罰則が適用されるのでしょうか。

 賛否両論のなか、開催を目前に控えた東京五輪ですが、混雑緩和のための対策が着実におこなわれています。

 警察庁では、東京2020大会の交通対策として、選手や関係者が乗る大会関係車両の輸送をスムーズにおこなうための2種類の規制を7月から9月までの期間限定で施行することを発表しました。

 大会関係車両とは、東京2020大会に関し、人または貨物を輸送するために用いられるクルマを指しており、関係車両は前後にピンク地に白文字の「TOKYO2020 大会関係車両」と表記されているステッカーを貼ることで一般車両との判別をおこないます。

 規制のひとつめは「大会関係車両等専用通行帯」が挙げられます。これは、大会関係車両のみが通行できる通行帯となっており、小型特殊自動車、原動機付自転車、軽車両を除くほかのクルマは通行してはいけないと定められています。

 道路には規制表示として、「専用 ONLY 7-9 TOKYO 2020」という文字が書かれており、同時に「TOKYO 2020 専用ONLY」という規制標識が整備されています。

 ふたつめは「大会関係車両等優先通行帯」があり、この通行帯では一般のクルマなどの走行は可能となっていますが、大会関係車両が近づいてきた際には、速やかにそこから出なければならないと定められています。

 また、交通が混雑して大会関係車両が近づいてきても、そこから出られないおそれがある場合には、はじめから通行帯を通行してはいけないとされています。

 この通行帯では、「優先 Prioriy 7-9 TOKYO 2020」という規制標示が書かれ、同時に「TOKYO2020 優先 Priority」と記載された規制標識が設けられています。

 この専用・優先通行帯は、都内各所で道路にピンク色の誘導標示がされており、専用通行帯は実線、優先通行帯は破線で書かれています。

 警察庁によると、仮にこの大会関係車両等の専用・優先通行帯の規制を違反すると、違反者は道路交通法により「通行帯違反」として、違反点数1点、反則金が普通車の場合6000円が科せられるといいます。

 この、大会検車車両の専用通行帯、優先通行帯は東京都、千葉県を含む各所で実施されています。

 例えば、選手村から東京ビッグサイト方向へ向かう環状二号線では専用通行帯区間、国立代々木競技場や東京体育館をつなぐ井の頭通りでは、渋谷方向に優先通行帯区間が定められています。

 専用・優先通行レーンの発表は、SNSでも大きな反響が見られ、「1964年のオリンピックの時とは比べようもない程の交通量、いったいどうなることやら」「道を譲らないと反則金取られるっておかしい。私たちもっと怒った方が良い」「腹立たしい」といったように、オリンピック・パラリンピック中の規制に不安や怒りを感じる反応が見られています。

 一方で、専用・優先通行帯に関して違反した場合に罰則が定められていることについて、「知らなかった…」「そんなことになってるの」「反則金って知らない!」といったように、知らなかったという意見も多く見受けられます。

 では、実際のところ、この専用・優先通行帯についての周知はどのようにおこなっているのでしょうか。

 オリンピック・パラリンピック準備局の大会施設部輸送課の担当者は、以下のように話します。

「周知方法としては、東京2020大会の公式Webサイトや、東京都のHPなどのインターネット上で注意を促していたり、オリンピック競技大会の会場周辺にお住まいの地域住民にチラシを配っています。

 ほかにも、自治体のところへチラシを置いてもらったりといったことをおこなっています。

 それぞれ専用・優先通行帯の標識などは、7月19日までは布で覆い被さって隠している状態ですが、現在は掲出されています」

※ ※ ※

 このほか、高速道路や一般道の各所に白地にピンク文字で「TOKYO2020」という文字とバスのイラストが書かれた標識が掲げられています。これは大会関係の車両が通る道路であるということを意味しています。

 こうした標識に加え、2021年7月上旬の段階で都内の道路を見ると、すでにピンク色の実線や破線などが引かれており、いよいよ東京2020大会が目前迫ってきたというのが見て取れるでしょう。

 交通違反の取り締まりに関しても7月19日からおこなわれるため、走行時には十分な注意が必要です。

■まだある! 東京五輪のための特別な交通規制とは?

 大会関係車両のスムーズな輸送をおこなうための専用・優先通行帯以外にも、メイン会場である東京都ではさまざまな交通規制がなされています。

 例えば、競技会場にもっとも近いエリアでは、進入禁止エリア(セキュアペリメーター)が設けられており、フェンスなどを設置し、大会関係車両以外の進入を禁止しています。

 また、会場直近対策としては、競技会場付近の道路には規制標識を設置し、通過交通を制限しています。

 さらに、迂回エリア(トラフィックペリメーター)では、会場直近対策部分からは少し離れた競技会場を囲むエリアにて、案内看板などにより会場直近を通り抜けしようとする車両の迂回を促しています。

「大会関係車両以外の進入を禁止」を表す看板。場所によっては6月下旬から規制がおこなわれている!「大会関係車両以外の進入を禁止」を表す看板。場所によっては6月下旬から規制がおこなわれている!

 例えば、豊洲市場交差点の晴海方面では、白バイ隊員も含め、交通誘導がおこなわれています。

 ここでは、誘導に加えて通行できないように赤いコーンが立てられており、豊洲駅から来たクルマも右折できないように案内が塗りつぶされています。

 このように、通常の道路事情とは異なった、東京2020大会ならではの交通規制が行われているため、とくに競技が開催されている期間中の都内では、クルマ走行時に十分に気をつける必要があります。

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