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パワーアップに勝るものなし? 性能向上が激しかった頃の高性能車3選

くるまのニュース / 2021年8月1日 6時10分

1980年代にはターボエンジンの普及とDOHCエンジンの復活が始まり、さらにふたつを組み合わせたDOHCターボエンジンの登場によって、国産車の高性能化が加速しました。そこで、性能向上が激しかった頃の高性能モデルを、3車種ピックアップして紹介します。

■DOHC+ターボの組み合わせでパワーアップを実現したクルマを振り返る

 1979年に日産「セドリック/グロリア」が、国産乗用車で初となるターボエンジンを搭載。1980年代になると一気にターボエンジンの普及が始まります。

 また、1980年代はトヨタ以外のメーカーでもDOHCエンジンが復活し、次々と登場。さらにDOHCエンジンにターボチャージャーが装着されて、国産車の高性能化が加速しました。

 1970年代は排出ガス規制の強化から各メーカーともパワーダウンを余儀なくされましたが、その反動からパワーを要求する流れは自然なことだったといえます。

 そのため、メーカー間では排気量のクラス別にパワー競争が勃発。そこで、性能向上が激しかった頃の高性能モデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「アルトワークス」

高性能な軽自動車のなかでいち早く頂点に君臨した初代「アルトワークス」高性能な軽自動車のなかでいち早く頂点に君臨した初代「アルトワークス」

 1979年に誕生したスズキ初代「アルト」の大ヒットによって、1980年代の軽自動車市場では「軽ボンネットバン」が主流となりました。

 また、大型、中型車から普及が始まったターボエンジンも1983年に三菱「ミニカ」に搭載され、軽自動車の高性能化が始まり、パワー競争へと発展。

 そのパワー競争に終止符を打ったのが、1987年に誕生した初代「アルトワークス」です。

 アルトワークスに搭載されたエンジンは軽自動車でトップとなる64馬力を発揮する550cc直列3気筒DOHCターボで、それ以降は馬力自主規制の上限値となり、現在に至ります。

 ボディはアルトの3ドアハッチバックをベースに、専用デザインの前後バンパーとエアロパーツが装着され、ボンネットにはエアスクープが設置されるなど、見た目にも高性能さをアピールしていました。

 バリエーションはFFの「RS-S」と「RS-X」、そして軽自動車初のビスカスカップリング式フルタイム4WDの「RS-R」をラインナップ。

 装備が簡素だったこともあり車重は2WD車が610kg、4WD車でも650kgと超軽量で、1リッタークラスのターボ車に匹敵する加速性能を発揮するなど、走り好きな若者を魅了しました。

 追って、ダイハツ「ミラ TR-XX」、三菱「ミニカ ダンガンZZ」が64馬力に到達し、以降はパワー以外の性能を競うようになりました。

●マツダ「ファミリア GT-X」

ハイパワーなエンジン+4WDの先駆者だった「ファミリア GT-X」ハイパワーなエンジン+4WDの先駆者だった「ファミリア GT-X」

 1980年代後半のパワー競争が続くなか、各メーカーは市販車のポテンシャルの高さを証明するために、モータースポーツへの参戦を進めました。

 とくに欧州で高い人気を誇っていたラリーに参戦することはイメージアップに繋がり、ベース車の販売にも影響するとあって、各メーカーが名乗りを上げます。

 そして誕生したのが高性能なDOHCターボエンジン+フルタイム4WDのハイスペックモデルたちです。

 その先駆けとなったのが1985年に発売されたマツダ「ファミリア GT-X」で、国産車初となるフルタイム4WD車でした。

 6代目ファミリアに設定されたGT-Xは、最高出力140馬力を誇る1.6リッター直列4気筒DOHCターボエンジンと、プラネタリーギア方式のセンターデフを用いたフルタイム4WDシステムを搭載。

 ハイパワーなエンジンと4WDの組み合わせによって、動力性能は2WDの2リッターターボ車を凌駕するほどでした。

 また4WDシステムは、雪道などとくに滑りやすい路面では、室内にあるデフロックスイッチの操作によって前後輪の駆動力配分を固定し、高いトラクションが得られるというものです。

 さらに、圧搾エアによって2段階の車高調整が可能で、舗装路、悪路ともに優れた走行性能を実現。まさにラリーに特化した設計でした。

 ファミリア GT-Xは国内外のラリーでの活躍もありブランドイメージの向上にも貢献。後に他メーカーも同様な4WD車を発売して追従しました。

●日産「スカイライン2000ターボインタークーラーRS」

「最強」を上まわる性能を発揮した「スカイライン2000ターボインタークーラーRS」「最強」を上まわる性能を発揮した「スカイライン2000ターボインタークーラーRS」

 誕生から2000年代初頭にかけて、歴代の日産「スカイライン」は常に性能的にはトップランナーに君臨し続けてきました。

 しかし、1970年代の排出ガス規制の強化から一旦は「牙を抜かれた」状態でしたが、1980年に2リッター直列6気筒SOHCエンジンにターボチャージャーを装着した「スカイライン2000GTターボ」が登場。

 最高出力145馬力(グロス)を発揮し、再び高性能なスカイラインが誕生しました。

 そして1981年に発売された6代目では2リッター直列4気筒4バルブDOHCで150馬力(グロス)を発揮する「FJ20E型」エンジンを搭載する「スカイライン2000RS」がデビューし、1973年に消滅した「GT-R」以来となるDOHCエンジンが復活を果たします。

 さらに1983年にはFJ20E型エンジンにターボチャージャーを装着し190馬力(グロス)まで出力を高めた「FJ20ET型」エンジンを搭載する「スカイライン2000ターボRS」が登場。「史上最強のスカイライン」のキャッチコピーがつけられました。

 その後も高性能化は止まらず、1984年にはインタークーラーが装着され、最高出力205馬力(グロス)に高められた「スカイライン2000ターボインタークーラーRS」を発売。リッターあたりの出力が100馬力を超え、2リッターエンジン車ではトップに君臨しました。

 この短期間でパワーアップを繰り返した一方でシャシ性能は大きく向上していたとはいえず、操縦性はジャジャ馬ぶりを発揮。そうした粗削りな部分も、大いに魅力的だったといえます。

※ ※ ※

 現在はDOHCターボエンジンが当たり前のように普及しているため、特別な印象はまったくありませんが、1980年代は「DOHCターボ」や「ツインカムターボ」という文字を見るだけでワクワク感がありました。

 今では当時を遥かに凌駕するほど出力向上は目覚ましく、シャシ性能も飛躍的にアップしているはずですが、1980年代の高性能車の魅力は色褪せていないでしょう。

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