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いま注目の自動車メーカー「ステランティス」 プジョーやジープが日本で絶好調の理由とは

くるまのニュース / 2021年8月26日 18時10分

ステランティスと聞いても「?」という人が多いのではないでしょうか。ステランティスはFCAとグループPSAが合併して2021年1月にできたばかりの自動車グループです。そんなステランティスのブランドは、コロナ禍の日本で過去最高の成績を記録するほど、いま絶好調です。その理由は一体なんなのでしょうか。

■2021年に新たに誕生した世界第4位の自動車グループ

 いま、ぜひとも注目してほしい自動車メーカーがあります。それが「ステランティス」です。

 なぜ、注目なのか。それは、世界上位クラスの自動車メーカーでありながらも、2021年の今年にできたばかりという新しさがひとつ目の理由。そして、日本での販売が好調というのがふたつ目の注目の理由となります。

 具体的にいえば、ステランティスとは、FCAとグループPSAの2社が統合して、2021年1月に設立されたばかりの自動車メーカーです。

 FCAとは「フィアット・クライスラー・オートモビルズ社」であり、以前にイタリアのフィアット社と、アメリカのクライスラーが合併して生まれた会社です。

 傘下にフィアット、アルファロメオ、アバルト、マセラティ、ランチア、クライスラー、ダッジ、ジープ、モーパーなど、イタリアとアメリカのブランドを有しています。一方、グループPSAは、プジョーとシトロエン、DS、オペル、ボクスホールなど。こちらはフランスとドイツ、イギリスのブランドです。

 この数多くのブランドを有するふたつのグループが統合されたステランティスは、年間販売台数が約870万台規模となり、フォルクスワーゲン、トヨタ、ルノー/日産/三菱に次ぐ、世界第4位自動車グループの地位に就くことになります。GMやフォードを抜き、大きく、そして新しい勢力の誕生です。

2019年12月19日に、対等合併に関する覚書を交わしたPSAグループのカルロス・タバレス会長とFCAのマイク・マンリーCEO2019年12月19日に、対等合併に関する覚書を交わしたPSAグループのカルロス・タバレス会長とFCAのマイク・マンリーCEO

 日本でも、もともとFCAジャパンの社長だったポンタス・ヘグストロム氏が、2021年7月よりFCAジャパンとグループPSAジャパンという日本の子会社2社の社長を兼任、統合に向けての第一歩が踏み出されています。

 では、そのステランティスの日本での販売状況はどうなのかといえば、まさに絶好調です。

 2021年上半期は、過去最高の成績を記録しています。具体的な数字を見ると、プジョー(7392台)、ジープ(7372台)、シトロエン(3427台)、フィアット(3360台)、アバルト(1319台)、アルファロメオ(1167台)、DS(468台)と、7ブランド合計で2万4505台。

 ひとつひとつのブランドの台数は、まだそれほどのものではありませんが、すべてを合算させれば、輸入車ブランド1位のメルセデス・ベンツ(2万7573台)に次ぎます。

 しかも、前年比が輸入車市場全体でプラス20%前後のところ、ステランティスの前年比はプラス46%と、業界平均を大きく上回っているのです。なかでもプジョーとシトロエンは、どちらも前年比プラス70%を超える結果を残しました。

■ジープブランドは過去10年で日本での販売台数が13倍以上に

 日本におけるプジョーとシトロエンの好調さの理由は、主力モデルのプジョー新型「208」やミニバンのプジョー「リフター」、そしてシトロエン「ベルランゴ」という新型モデルがヒットしたところにあります。

 また、世界的なSUVブームという追い風を受けとめるモデルを、プジョーとシトロエンともに、しっかりと用意したのが大きいでしょう。とくにシトロエンは、基本モデルである「C3」や「C4」もSUVテイストにしているのもポイントです。

ステランティスのブランドで日本で一番登録台数が多いのは「プジョー」。2021年1月から7月では8525台と2020年同期比で168.5%を記録するステランティスのブランドで日本で一番登録台数が多いのは「プジョー」。2021年1月から7月では8525台と2020年同期比で168.5%を記録する

 また、FCA傘下のブランドであるジープは、過去10年ほどで、日本での販売台数を13倍以上に増加させるほど順調に伸びています。

 2013年のグランドチェロキー、2014年のチェロキー、2015年のレネゲード、2017年のコンパス、2018年のラングラーというように毎年のように新型車を日本市場に投入。販売ディーラー網も過去5年で1.3倍ほどに増加。しかも、販売店はCI(コーポレート・アイデンティティ)を導入しています。

 地道にディーラー網の拡充を着々と進めてきたことが、ジープの成功の理由でしょう。

 さらにステランティスは、日本市場にオペルブランドを本年中に再導入すると発表しています。あと数か月もすると、オペル関連のニュースを数多く目にすることになるはず。オペルという話題の新顔が加わったことで、2022年以降のステランティスの販売は、さらに伸びることが期待されています。

 ステランティスが販売する数多くのブランドは、ドイツのメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンといったドイツ御三家と比べれば、まだ知名度が低く、販売数も小さなもの。ですが、そうしたステランティスのブランドのモデルが、ドイツ御三家に決して劣っているわけではありません。それぞれに長い歴史と個性が備わっているのです。

ステランティスのブランドで、プジョーについで日本で登録台数が多いのは「ジープ」。2021年1月から7月では8361台と、8525台のプジョーに肉薄しているステランティスのブランドで、プジョーについで日本で登録台数が多いのは「ジープ」。2021年1月から7月では8361台と、8525台のプジョーに肉薄している

 アメリカをはじめ、フランス、イタリアといった多彩で個性的なブランドを有することがステランティスの特徴であり、魅力となります。

 また、年々厳しくなる環境対策や自動運転技術などの先進技術に関しても、小さな会社が個々でおこなうよりも、大きなひとつの会社になったほうが開発は効率的に進むことでしょう。

 グループPSAには、アイシンなどの日系サプライヤーとのつながりもありました。もちろん、ボッシュやコンチネンタル、ヴァレオといった国際的なメガサプライヤーもステランティスへの協力は惜しまないはず。技術的な課題も、大きなステランティスになったことで対応しやすくなっています。

 輸入車を購入するのであれば、ドイツ御三家だけでなく、ステランティスの各ブランドもチェックしてみることをおすすめします。個性的で、目を引くモデルを見つけることができるのではないでしょうか。

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