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騒音規制強化で車の迫力サウンドがNGになる!? マフラー交換のメリット・デメリットとは

くるまのニュース / 2021年9月4日 14時10分

クルマ好きにとって「マフラー交換」は人気のカスタムですが、クルマの騒音規制が強化され、今後は迫力のあるサウンドが聞かれなくなる可能性があります。マフラーを交換するときはどのようなことに注意する必要があるのでしょうか。

■段階的に引き上げられる騒音規制

 クルマ好きにとって、「マフラー交換」は人気のカスタム手法のひとつです。しかし、環境への配慮からクルマの電動化が進み、マフラーの騒音規制が徐々に強化されています。

 迫力あるサウンドは消えてしまうのでしょうか。

 まず気になるのは、2020年に強化された新車の騒音規制についてです。新車の騒音規制については、環境省により「自動車単体騒音低減対策の見直しの必要性」を指摘され、2016年に「フェーズ1」、2020年に「フェーズ2」、2022年に「フェーズ3」と、段階的に騒音に対しての規制を強化することを国土交通省が発表しました。

 単純にいえば、「クルマの走行音への規制を、欧州車の規制に歩調を合わせるように、段階的に強化する」ということです。

 2020年からはじまった「フェーズ2」は新車の走行音(排気音を含む)が70dBから74dBまでと定められていましたが、2022年からはさらに68dBから72dBへと規制を強化。

 さらに「フェーズ3」においては、「フェーズ2」では対象外だったタイヤノイズまで騒音値に加味されるという厳しい規制になっています。

※ ※ ※

 マフラーには消音機能と排気機能という役割があります。

 エンジン本体に装着し各シリンダーから排出されるガスを1本の管にまとめる「エキゾーストマニホールド」、ここから消音器(マフラー)に繋ぐまでの管を「エキゾーストパイプ」と呼び、最後に取り付けられている消音器の部分を「マフラー」と呼びます。

 エンジンから出た直後の排気ガスは高温・高圧なため、そのまますぐ大気に放出されると排気音はかなりの音量となり、これをマフラー内で消音する工夫が施されています。

 また、消音器はエキゾーストパイプの中間にも設置されているケースが一般的です。

 消音のほかにも、エキゾーストマニホールドでまとめられた排気ガスをスムーズに排出するための排気機能や、途中に取り付けられた「キャタライザー(触媒)」では排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)などの有害物質を取り除く機能もあります。

■迫力ある重低音サウンドと引き換えに犠牲にするものも大きい?

 マフラー交換にはメリットもありますが、デメリットもあります。都内でアメ車を中心に手がけるカスタムショップの代表 Rさんに話を聞いてみました。

マフラー交換マフラー交換

「社外品にはステンレスやチタン、カーボンなどさまざまな素材のマフラーがあります。素材を純正のスチールからステンレスに変えれば錆びにくくなりますし、チタンやカーボンにすると軽量化に繋がります。

 しかしもっとも大きなメリットは、音質や音量も含めたドレスアップ効果でしょう。音質は野太く音量は大きく迫力がアップする効果が期待できます。

 とくにスポーツカーやアメ車などの大排気量車は音量もそれなりに大きいものを好む人が多いです。さらにマフラーエンドなどや2本出しなど、自分好みに換えられるのも魅力です。

 また、エンジン内部やCPUにまで手を加えたクルマの場合、排気効率もいいものを選びたくなります。ただし、排気効率が良すぎるとパワーやトルクが低下することもあります」

 クルマのカスタムは、ルックスや音などに迫力を増す方向が圧倒的に人気で、重低音を奏でるエキゾーストを手に入れたくてマフラーを交換する人が多いようです。

 その半面、換装によるデメリットも多いのがマフラー交換の難しいところだといえるでしょう。

「排気効率が良くなり過ぎると、高回転までエンジンは回りやすくなりますが、低速トルクがスカスカになってしまうこともあります。そうなると街中では扱いにくくなり、MTなどの場合はエンストもしやすくなります」(カスタムショップ代表 Rさん)

 この場合は、専門店などで燃料の供給量を調整する(燃料調整)ことで症状を改善できますが、車載CPUのマッピング(プログラム)を適正値に書き換えてもらうのには別途位費用がかかります。

※ ※ ※

 クルマにとって現在は、100年以上続いた燃料を燃やした熱エネルギーを使う内燃機関から電気を主体としたモーターへと切り替わる過渡期に差し掛かっています。

 実際は多くのクルマが電動化されるまでには時間がかかりそうですが、マフラーの迫力のあるサウンドは「文化」として残してほしいと思います。

【訂正】2024年9月1日以降の騒音規制強化は事実ではない内容だった為、記事初出時より本文を一部修正致しました。
(2021年9月17日 14:10 くるまのニュース編集部)

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