ついに電動チンクエチェントの1号車が完成! どうして古い「500」をEV化するのか?
くるまのニュース / 2021年9月21日 15時30分
チンクエチェント博物館でプロデュースする電気自動車「フィアット500ev」の第1号車が完成しました。充電ソケットやメーターパネルなどがアップデートされました。
■チンクエチェント博物館がプロデュースしたイタリアの“動くモダンアート”
チンクエチェントの愛称で親しまれるフィアット「500」を所蔵・展示するチンクエチェント博物館が2021年9月15日、同館がプロデュースする電気自動車、フィアット「500ev」のプロダクトモデル第1号車の完成を発表した。車両価格(消費税込、以下同)は660万円だ。
ちなみに1969年の「Fタイプ」をベースとしたクリームイエローの1号車の車両価格は、オプション代も含めて754万円である。
チンクエチェント博物館がプロデュースする電気自動車フィアット「500ev」
●チンクエチェント博物館とは?
チンクエチェント博物館は、チンクエチェントの愛称で親しまれるイタリアのフィアット500を集めた私設博物館である。2001年に開館され、主に「NUOVA 500」と呼ばれる旧いフィアット500が所蔵・展示されている。
そして、それらのモデルを文化的な遺産であると信じ、現役のクルマとして後世に残す保護・保存活動にも力を入れている。
さらに同博物館では、ひとりでも多くの人が旧いフィアット500に乗ることで、1台でも多くの旧いFIAT500を現役のクルマとして次の時代につないでいくという想いを持ち、電気自動車のフィアット500evのほか、エンジン車の旧いフィアット500も販売している。これらもイタリアに現存する旧い車両を救い出し、イタリアのカロッツェリアが仕上げ、日本に迎え入れたものだ。
●フィアット「500ev」はどんなクルマ?
フィアット500evは、旧いフィアット500の保護・保存への取り組みの一環として誕生し、EVという新たな技術と価値を与えることで、現代はもちろん、その先の時代にも乗り継げるようにする計画としてプロデュースされたモデルである。
車両のおもな特徴は、以下のとおりだ。
・車両のレストア(修復)精度が大幅に向上。熟練の技術でつくり込んだ完成度の高い車両。
・足まわり、ブレーキなどのパーツは可能な限り新品を使用。
・オートクチュールで仕上げる理想の1台。ボディの塗装色やインテリアの色・素材はもちろん、ボディのカスタム(ロングサンルーフ仕様、クローズドルーフ仕様など)にも対応。オーナーの理想を具現化する。
・キーレスエントリー、デジタルオーディオシステムなどの快適装備をオプションで用意。
・航続距離は約100km
・200Vのコンセントタイプの充電機を備えた充電スポットで充電が可能。
●フィアット「500ev」スペック
・モーター/バッテリー/航続距離:13.5HP(10kW)のモーターを搭載/リチウムイオン電池/航続距離約100km
・発進加速(0-50km/h):7.0秒
・最高速度:85km/h
・充電時間:家庭用200V(16A)使用時で約9時間
・車両サイズ:全長2980mm×全幅1320mm×全高1320mm、ホイールベース1840mm
・トレッド前/後:1211mm/1135mm
・車両重量:750kg
・乗車定員:4人
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