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急激なEVシフトはなぜ? メルセデス・ベンツ「EQシリーズ」続々登場の理由とは

くるまのニュース / 2021年10月3日 18時10分

メルセデス・ベンツのEVシフトが止まりません。先日ドイツで開催されたモーターショー、IAAモビリティでは、世界初公開が「EQE」「AMG EQS」「メルセデス・マイバッハEQS」「コンセプトEQG」「コンセプトEQT」、さらに欧州初公開の「EQB」と、まさにフルラインナップでEVを発表しています。その理由とはどういったことでしょうか。

■IAAで多くの「EQシリーズ」を世界初公開したメルセデス

 メルセデス・ベンツは2021年9月7日より開催された「IAA MOBILITY」において、「Lead in Electric」をテーマに数多くの電気自動車(EV)を出品しました。

 ずらりと名前を挙げれば、世界初公開で「EQE」「AMG EQS」「メルセデス・マイバッハEQS」「コンセプトEQG」「コンセプトEQT」、さらに欧州初公開の「EQB」と言った具合です。それぞれに、どんなクルマで、メルセデス・ベンツのEQシリーズが目指すものを紹介します。

 EQEは、メルセデス・ベンツの電動アーキテクチャー「EVA2」から生まれた、プレミアムEVセダンです。ちなみにEVA2を用いた最初のモデルは、春にデビューしている、さらに大きなEVセダンのEQSとなります。

 EQEは名前のとおりに、メルセデス・ベンツ「Eクラス」に相当するモデルです。EQSと同様に、つなぎ目のない丸みを帯びたボディに、フロント部の短いキャブフォワード・デザインが特徴となります。90kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は660km(WLTPモード)を誇ります。2022年の中頃に世界で発売される予定です。

 AMG EQSは、フラッグシップEVセダンEQSのハイパフォーマンスバージョンです。

 発表されたのは「AMG EQS 53 4MATIC+」。ふたつのモーターで前後輪を駆動する4WDで、最高出力は484kW(658馬力)・最大トルク950Nm。オプションでさらなる高出力化も可能となり、そのときは最高出力560kW(761馬力)・最大トルク1020Nmにも達します。0-100km/hの加速は3.4秒という驚異の性能を有します。

 メルセデス・マイバッハEQSは、メルセデス・ベンツのさらに上をゆく超ラグジュアリー・ブランド「メルセデス・マイバッハ」初のEV版です。

 EQSとありますが、メルセデス・ベンツEQSのセダンではなくSUVです。じつはベースとなるEQSにもSUVバージョンが2022年から量産されるとか。どちらにせよ、マイバッハと銘打たれたモデルですから、豪華絢爛のインテリアが最大の特徴です。また、室内にあるマイバッハ専用の巨大な曲面画面、MBUXハイパースクリーンも見どころです。

ラグジュアリーEV、メルセデス・マイバッハ「EQS」ラグジュアリーEV、メルセデス・マイバッハ「EQS」

 コンセプトEQGは、人気オフローダーである「Gクラス」をEVとしたもの。Gクラスの特徴的なルックスはそのままに、オール電動化がなされています。

 伝統のラダーフレーム構造は継承されており、その内部にバッテリーを搭載することで重心は非常に低くなっているとか。低速トルクに優れるモーター駆動ということで、優れた登坂能力や牽引能力ができるそうです。

■2031年にはメルセデス・ベンツが「EV専業メーカー」になる!?

 コンセプトEQTは、3列シート7人乗車のミニバンのEV。ボディサイズは全長4945×全幅1863×全高1826mmで、日本車でいえば、「アルファード」に近いものです。丸みを帯びたデザインは、ひと目でEQシリーズとわかるもの。MBUXインフォテイメントシステムや豪華なレザーシートを装備。

 ミニバンが大人気な日本で発売されれば、けっこうな引き合いが期待できるモデルではないでしょうか。

IAAモビリティ2021で世界初公開されたメルセデス・ベンツ「コンセプトEQG」。メルセデス・ベンツブースはあたかもEV祭りのようだったIAAモビリティ2021で世界初公開されたメルセデス・ベンツ「コンセプトEQG」。メルセデス・ベンツブースはあたかもEV祭りのようだった

 そして春の上海モーターショーでワールドプレミアし、秋のIAA MOBILITYで欧州デビューを果たしたのがEQBです。こちらはSUV「GLB」のEV版で、コンパクトなサイズでありながら、3列シート7人乗りにすることも可能というのが魅力です。

 2021年の年末までに欧州と中国で発売開始となり、翌2022年からアメリカでの発売が始まります。日本への導入も、それほど遠くないのではないでしょうか。

※ ※ ※

 今回のIAA MOBILITYで紹介されたEVだけでなく、メルセデス・ベンツには、すでに発売済みの「EQC」「EQA」というふたつのSUVが存在しています。これに、今回紹介したモデルを合わせると、合計8モデルにもなります。

 とく今年に入っての堰を切ったようなEVモデルの急拡大の勢いは、驚くべきものでしょう。

 メルセデス・ベンツは2021年7月、「Mercedes-Benz prepares to go all-electric」というリリースで、ある程度予告をしていました。

 この内容を簡単にいえば「市場が許すかぎり、10年後にすべてをEVにする準備を進める」というものです。そのために、「2022年までに、すべてのセグメントにEVを投入する」と宣言していたのです。

 つまり、今回の秋のIAA MOBILITYでの大量のEV発表は、有言実行であったのです。

 ただし、メルセデス・ベンツは、「10年後の2030年前半にすべてがEVに切り替わる」とはいっていません。あくまでも「準備を進める」というものです。

 また、メルセデス・ベンツは、それほどの準備をおこなわないと「ICE(内燃機)時代と同様の企業マージン」を維持できないと予測しています。つまり、それだけ欧州の「EVシフト」の動きはシリアスかつ強烈なのでしょう。

 ただし、メルセデス・ベンツも「市場が許すかぎり」という前提条件を課しています。販売されるクルマがエンジン車になるのかEVになるのかを決めるのは、結局、購入するユーザーです。どんな未来になるのかは、誰もわかっていないのです。

 そういう意味では、いまが「エンジン車の未来」を決める大事な時期なのかもしれません。

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