チャラすぎないのが好印象! シックなイメージのスポーティカー3選
くるまのニュース / 2021年10月4日 16時10分
1980年代は国産車の高性能化が一気に進んだ時代です。そのため、各メーカーから比較的安価な高性能モデルが、数多く発売されました。そんな高性能車のなかには現在の高性能車に比べ、派手すぎないアダルトなモデルも存在。そこで、シックな印象のホットなモデルを、3車種ピックアップして紹介します。
■1980年代に誕生したシックな高性能車を振り返る
国産車が大きな転換期を迎えたのが1980年代です。とくに顕著だったのが高性能化で、当時はターボエンジンが急速に普及し、さらに1970年代に消えかけていたDOHCエンジンも次々と登場しました。
こうした高性能車は、当初2リッタークラス以上が中心でしたが、次第に小排気量のモデルにも波及し、比較的安価なモデルのパフォーマンスも向上。
さらに、若者向けの高性能車のなかには、ちょっとアダルトな雰囲気のモデルも存在しました。
そこで、1980年代に登場したシックな印象のホットなモデルを、3車種ピックアップして紹介します。
●ダイハツ「シャレード GTti」
デ・トマソほど派手ではなく落ち着いた雰囲気のホットハッチ「シャレード GTti」
1977年に発売されたダイハツの新世代コンパクトカー「シャレード」は、1リッターエンジンを搭載した、いわゆる「リッターカー」と呼ばれるジャンルの先駆け的存在です。
量産車では世界初の4サイクル直列3気筒エンジンを搭載し、使い勝手の良いコンパクトボディと優れた経済性が相まって、たちまちヒット作になりました。
そして、1984年には2代目をベースにした「シャレード デ・トマソターボ」を発売。イタリアのチューナーであるデ・トマソが監修したホットモデルで、若者からも高い支持を得ました。
その後、1987年に登場した3代目ではデ・トマソはラインナップされませんでしたが、代わりにトップグレードとして「シャレード GTti」が登場しました。
エンジンは最高出力105馬力を発揮する1リッター3気筒DOHCターボを搭載し、過給エンジンながらレッドゾーンを7600rpmに設定する高回転型でした。
ボディはブリスターフェンダーを採用し、コンパクトなサイズながらワイド感を強調した安定感のあるフォルムを採用し、クラストップレベルの空力性能を実現。
外装ではフロントスポイラー、サイドステップ、リアハッチスポイラーが装着されていましたが、デ・トマソほど派手な印象はなく、控えめに高性能モデルであることを主張していました。
1993年に4代目へスイッチすると再びデ・トマソが復活しましたが、2000年に販売を終了し、シャレードの歴史は幕を下ろしました。
●三菱「ミラージュ GSRターボ X1X」
ポルシェデザインの手でシックな高性能車に仕立てられた「ミラージュ GSRターボ X1X」
三菱は1978年に同社初のFFを採用したコンパクトカーの初代「ミラージュ」を発売しました。FF化は他メーカーよりも後発でしたが、1982年には同クラスではいち早くターボエンジンを搭載し、パワー競争のきっかけとなりました。
その後、1983年に2代目が登場。ボディは3ドア/5ドアハッチバックと4ドアセダンで、外観は当時の流行だった直線基調のデザインに一新され、トップグレードの「ミラージュ GSRターボ」には最高出力120馬力(グロス)を発揮する1.6リッター直列4気筒SOHCターボエンジンを搭載。ワンメイクレースの「ミラージュカップ」が開催されるなど、よりスポーティなイメージを確立しました。
さらに1986年には、ポルシェ初代「911」のデザインに携わり、ポルシェデザイン社を創業したフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ氏が監修したパーツを装備する「ミラージュ GSRターボ X1X」を追加ラインナップ。
3ドアハッチバックのみに設定されたX1Xには、専用にデザインされたステアリングホイールやアルミホイールが装着され、ほかにもピレリ製タイヤやスポーツシート、ブラックの内装色とするなど、若者に訴求する高性能モデルながらシックな印象で仕立てられていました。
1987年には3代目にバトンタッチし、高性能グレードを設定しつつミラージュは三菱の主力車種の1台として代を重ね、現行モデルの6代目ではベーシックカーへと回帰しています。
●日産「サニー RZ-1 ツインカム」
シャープなクーペフォルムがヤンチャすぎない「サニー RZ-1」
日産は1966年に、マイカー時代到来に向けて開発した大衆車の初代「サニー」を発売。2代目からは早くも高性能モデルを加えレースでも活躍するなど、ベーシックカーとして幅広いユーザー層から支持されるモデルとなりました。
そして1981年に登場した5代目では、FF化と同時にエンジンもOHVからSOHCに変更する大きな転機を迎え、1985年発売の6代目では、先代からデザインを大きく変えて直線基調のシャープなデザインに一新。
当初、6代目サニーのボディバリエーションは4ドアセダンと2BOXの3ドアハッチバック、ステーションワゴンでしたが、1986年には派生モデルの3ドアハッチバッククーペ「サニー RZ-1(アールズィー・ワン)」が、追加ラインナップされました。
搭載されたエンジンは、自然吸気とターボの1.5リッター直列4気筒SOHCで、発売から数か月遅れて、最高出力120馬力の1.6リッター直列4気筒DOHC「CA16DE型」エンジンを搭載した「サニー RZ-1 ツインカム」グレードもラインナップされました。
RZ-1は個性的なルックスで人気となり、内外装をドレスアップしたNISMOバージョンも展開し、若いユーザーへ訴求することでサニーに対するイメージアップに貢献。
一方で、3ドアハッチバックほどヤンチャなイメージではなく、カタログなどのプロモーションでも落ち着いた雰囲気を前面に出していました。
その後1990年に7代目が登場すると、ボディバリエーションの整理がおこなわれてセダンのみとなり、サニー RZ-1は一代限りで生産を終えました。
※ ※ ※
今回、紹介した3車種はどれも比較的安価な高性能モデルで、1980年代から1990年代はほかにも各メーカーから数多くラインナップされていました。
当時はターボエンジンやDOHCエンジンを搭載するだけでもアピールポイントになり、メーカーも大々的に主張していましたが、時代の変遷とともにそうしたエンジンは当たり前の存在になってしまいました。
きっと現在のPHEVやEVなども、将来的にはアピールされることもなくなってしまうのでしょう。
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