カクカクボディで高性能なのがシブい! 昭和のハイパフォーマンスセダン3選
くるまのニュース / 2022年1月14日 6時10分
現代のクルマのデザインは、曲面を多用した流麗なフォルムが主流です。一方、昭和の時代のクルマでは、直線基調のデザインが流行した時期があります。そこで、カクカクボディにハイパワーなエンジンを搭載した昭和の高性能セダンを、3車種ピックアップして紹介します。
■直線基調のデザインで高性能エンジンを搭載した昭和のセダンを振り返る
クルマのデザインは時代によって流行や世相を反映して変化を続けていますが、近年は複雑な曲面を多用した流麗なフォルムのクルマが多い印象があります。
一方、昭和の時代には、1980年代を中心に直線基調のクルマが流行しました。
セダンでもクーペでもステーションワゴンでも、平面を組み合わせたようなデザインのクルマがもてはやされ、各メーカーから販売されていました。
また、同時期にはメーカーによる排出ガス規制の強化への対応も一段落して、国産車の高性能化も一気に進みました。
そこで、1980年代に登場したカクカクボディの高性能セダンを、3車種ピックアップして紹介します。
●三菱「ランサーEX ターボ」
普通のセダンが精悍なマシンへと変貌を遂げた「ランサーEX GSRターボ」
三菱の高性能セダンというと、1992年から2016年まで販売されていた「ランサーエボリューション」シリーズが代表的な存在ですが、それよりももっと時代をさかのぼり、初めてターボエンジンを搭載したのが1981年に登場した「ランサーEX 1800GSRターボ」です。
1979年に発売されたFRセダンの2代目「ランサーEX」シリーズは、排出ガス規制強化によるパワーダウンや、重量増もあり、初代ほどのスポーティさは影を潜めた状況でした。
そこで1981年に、最高出力135馬力(グロス、以下同様)を発揮する1.8リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載したランサーEX 1800GSRターボが登場。
ボディはスタンダードなランサーと大きく変わらず、フロントに小ぶりなスポイラーが装着された程度ですが、それでも十分にスポーティでした。
しかし、同時期ライバル車もパワーアップを開始しており、そこで、ランサーEX GSRターボも1983年のマイナーチェンジでインタークーラーが装着され、最高出力は160馬力まで向上しました。
外観では前置きの空冷インタークーラーを覗かせるスポイラー形状のフロントバンパーに、逆文字「TURBO」のデカール、リアスポイラーを装着することで、直線基調のボディをよりスポーティに変貌させました。
足まわりも専用にチューニングされ、コントローラブルなハンドリングによって、硬派なスポーツセダンとしての人気を博しました。
その後、1987年にランサーEXシリーズは生産を終了し、3代目以降はFFを基本とした4WDモデルが高性能グレードの主流となりました。
●日産「スカイライン 2000ターボGT」
2リッタークラスにおけるパワー競争の口火を切った「スカイライン 2000GTターボ」
日産は1977年に、5代目となるC210型スカイラインが発売されました。広告で使用された「スカイライン ジャパン」というキャッチコピーから、通称「ジャパン」の愛称で親しまれたモデルです。
外観は先代の4代目:通称ケンメリが流麗なフォルムだったのに対し、5代目では直線基調の力強さあふれるデザインへと変貌。セダンと2ドアハードトップ、ステップワゴン、ライトバンのボディラインナップでした。
そして、5代目スカイライン最大のトピックスといえば、同車初となるターボエンジンの搭載した「スカイライン 2000ターボGT」シリーズが登場したことです。
1979年に国産車で初となるターボエンジンが「430型 セドリック/グロリア」に搭載されると、翌年に同型の2リッター直列6気筒の「L20ET型」エンジンがスカイラインにも搭載されました。
L20ET型は最高出力145馬力、最大トルク21.0kgmを発揮し、自然吸気の「L20E型」と比較すると10%以上もの出力向上が図られました。
また、外観では前後の「GT TURBO」のエンブレムに、ボディサイドの「2000 GT TURBO」のデカール、さらにフロントバンパーには「GT-TURBO」の逆文字デカールなどがオプション設定されるなど、ターボエンジン車であることをアピールしていました。
その後、ターボエンジンはスカイラインの高性能グレードでは必須アイテムとなりました。
●ホンダ「シビック 4ドアSi」
軽量なボディにパワフルなエンジンを搭載した魅力的なセダンの「シビック 4ドアSi」
ホンダは1972年に、次世代コンパクトカーとして初代「シビック」を発売。国産FF大衆車の代表的な存在となるほどのヒット作になりました。
その後、最初の大きな転機を迎えたのが1983年に登場した3代目で、外観が直線基調のスクエアなデザインとなっただけでなくシャシからエンジンまですべてを一新。
ボディラインナップは3ドアハッチバックと4ドアセダン、5ドアステーションワゴンの「シビック シャトル」で、なかでも3ドアハッチバックによってスポーツコンパクトカーのイメージが定着しました。
さらに、スポーティなシビックを決定づけたのは、1984年にDOHCエンジンを搭載する「Si」が登場したことによります。翌1985年にはセダンにもDOHCエンジンを搭載した「シビック 4ドアSi」が追加ラインナップされました。
Siのエンジンは1.6リッター直列4気筒DOHCの「ZC型」で、最高出力は135馬力を発揮。比較的ロングストロークな設計だったため、高回転型ながら優れたドライバビリティを誇りました。
また、シビック 4ドアSiの車重は920kg(MT)と軽量で、専用チューニングの足まわりも相まって高い運動性能を実現しました。
当時、主力は3ドアハッチバックでしたが、軽量なボディにパワフルなエンジンを搭載したシビック4ドア Siも、大いに魅力的な1台だったのではないでしょうか。
※ ※ ※
デザイナーが仕上げたデザインを実現するためには、CGを使ったデザインツールやCADといったソフトウェアも重要ですが、材料加工などの生産技術の進化も欠かせません。
そのため、過去には実現できなかったようなデザインのクルマも、現在は生産可能となりました。
ただし、横並びに似たようなデザインのモデルが増えた感じも否めず、メーカーもデザインで冒険することも減ってしまったのは、少しさびしいところです。
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