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「グリルガード・背面タイヤ・車高上げ」がRV化の必須アイテム!?「クロカン車風」に仕立てられた車3選

くるまのニュース / 2022年1月18日 16時10分

近年、世界的なブームとなっているSUVですが、2022年も人気が衰える気配はありません。そのため、各メーカーは既存のモデルをSUV風にカスタマイズして販売するケースもあり、同様なモデルが過去にも存在しました。そこで、クロカン車風に仕立てられた往年のモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

■既存のモデルをベースにクロカン車風に仕立てられたクルマを振り返る

 現在、国内外の自動車市場において、各メーカーがもっとも力を入れているクルマといえばSUVです。ここ数年でSUV人気は飛躍的に高まり、2022年も引き続き人気をキープするとみられています。

 一方、1990年代初頭の日本では、今のSUV人気よりもさらに規模が大きかった「RVブーム」が巻き起こりました。

 RVとは「レクリエーショナル・ビークル」の略で、レジャー用途に適したクルマを指し、クロスカントリー4WD車やミニバン、ステーションワゴンなどが該当しましたが、そのなかでも凄まじい人気を誇ったのがクロカン車です。

 そのため、SUV人気にあやかって既存のモデルを「SUV風」にカスタマイズする現在の手法と同じく、かつては「クロカン車風」のモデルも存在しました。

 そこで、背面スペアタイヤとグリルガードが装着され、車高を上げてクロカン車風に仕立てられた往年のモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●ダイハツ「ミラ RV4」

軽自動車をクロカン車風に仕立てるという斬新な発想だった「ミラ RV4」軽自動車をクロカン車風に仕立てるという斬新な発想だった「ミラ RV4」

 RVブームでとくに人気だったのは比較的大型のクロカン車ですが、そんなクロカン車の雰囲気を軽自動車で再現したユニークなモデルが、1992年に発売されたダイハツ「ミラ RV4」です。

 ベースとなったのは1990年に登場した軽セダンの3代目「ミラ」で、当時はまだ軽トールワゴンの人気が高まる前だったことからダイハツの主力車種でした。

 このミラの最低地上高を高め、フロントにはグリルガード風のバンパーと本格的なスキッドプレート、リアに背面スペアタイヤキャリア、ルーフレールが装着されるなど、クロカン車をイメージさせるアイテムでカスタマイズ。

 エンジンは最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボのみとされ、駆動方式はフルタイム4WD、ブレーキはフロントにベンチレーテッドディスクを採用するなど、メカニズムはかなり本格的に仕立てられていました。

 しかし、ミラ RV4はベース車よりも30万円ほど高価で、ヒットすることはなく、1994年に4代目ミラにフルモデルチェンジした際にラインナップから消滅してしまいました。

●スバル「インプレッサスポーツワゴン グラベルEX」

機能的な見た目で走りの実力も備えていたものの売れなかった「インプレッサスポーツワゴン グラベルEX」機能的な見た目で走りの実力も備えていたものの売れなかった「インプレッサスポーツワゴン グラベルEX」

 スバルは4WD車の販売では老舗メーカーですが、RVブームの頃は自社でクロカン車を生産しておらず、いすゞから「ビッグホーン」をOEM供給してもらって販売していました。

 しかし、1993年にいすゞとの提携が終了したため、ラインナップからクロカン車が消滅。

 そこで1995年に、「インプレッサスポーツワゴン WRX」をベースにしたクロカン車風モデル「インプレッサスポーツワゴン グラベルEX(エックス)」を発売しました。

 外観ではフロントにグリルガード、リアハッチには背面スペアタイヤキャリアを装備し、ボディは専用の2トーンカラーとされ最低地上高が185mmまで高められるなど、クロカン車のイメージに仕立てられていました。

 一方、パワーユニットは最高出力220馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載し、駆動方式はフルタイム4WDと、オールラウンドでスポーティな走りが可能なステーションワゴンでした。

 しかし、インプレッサスポーツワゴン グラベルEXは人気となることはなく、1996年のマイナーチェンジで廃止され、短命に終わりました。

●三菱「RVR スポーツギア」

つくりがかなり本格的で優れたユーティリティからヒットした「RVR スポーツギア」つくりがかなり本格的で優れたユーティリティからヒットした「RVR スポーツギア」

 三菱は1991年に2代目「パジェロ」を発売し、RVブームをけん引する存在となりました。

 さらに同年には、ミニバンの2代目「シャリオ」をベースにショートホイールベース化して開発された「RVR」が誕生。

 ボディはトールワゴンながらスライドドアを片側に備えたユニークな設計で、RVRという車名は英語の「レクリエーショナル・ビークル・ランナー」の頭文字に由来し、まさにRVブームを見据えたモデルでした。

 RVRはコンパクトなボディサイズながら広い室内空間を実現し、2列シート車でもミニバンに近いユーティリティが高く評価されファミリー層から人気を獲得。

 そして1992年にはさらなるユーザー獲得のため、RVRをベースにクロカン車風に仕立てた「RVR スポーツギア」がデビューしました。

 最低地上高は210mmまで高められ、フロントにはスチール製のグリルガード、エンジンルーム下部を保護するアルミ製スキッドプレート、背面スペアタイヤキャリア、サイドステップが装着されるなど、かなり本格的につくり込まれていました。

 駆動方式はFFと4WDが用意され、搭載されたエンジンは、2リッター直列4気筒ガソリンと、2リッターディーゼルターボの2タイプで、とくにガソリンエンジンはハイオク指定で最高出力160馬力とRVRよりも20馬力向上していました。

 駆動方式はセンターデフとビスカスカップリングを組み合わせたフルタイム4WDのみとされ、舗装路からオフロードまで、あらゆる路面で力強い走りを実現していました。

 RVR スポーツギアはウインタースポーツやアウトドアレジャーに適したモデルとしてヒット作となり、1997年に2代目が登場しましたが2002年に生産を終了。

 その後、2010年にクロスオーバーSUVとして8年ぶりにRVRが復活し、現在も三菱のSUVラインナップにおけるエントリーモデルというポジションを担っています。

※ ※ ※

 RV風、クロカン車風にカスタマイズされたモデルはほかにも存在しましたが、実はミラ RV4やインプレッサ グラベルEXと同じく、多くのモデルは短命に終わりました。

 そんななか成功した1台が1994年に登場したホンダ「シビックシャトル ビーグル」で、モデルライフ末期だったシビックシャトルをベースにRV風にカスタマイズしたモデルでした。

 本来ならば初代「CR-V」が発売されるまでのつなぎ役だったはずでしたが、人気が衰えなかったことから、CR-Vが登場した後も併売され1996年まで生産されました。

 シビックシャトル ビーグルは、スタイリッシュなデザインと充実した装備に優れたユーティリティ、そして149万円(消費税抜き)からという手頃な価格と、まさにユーザーニーズを見事にとらえたということでしょう。

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