安っぽく見える!? それとも機能的? 無塗装樹脂パーツが似合う意外な車3選
くるまのニュース / 2022年5月24日 6時10分
現在、人気上昇中のSUVですが、機能的な見た目を表現するために、あえて無塗装の樹脂パーツをバンパーやフェンダーアーチに用いるケースが散見されます。一方で、SUV以外でも無塗装樹脂パーツを採用したクルマも存在。そこで、素地のパーツが似合う意外なクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
■素地の樹脂パーツが似合う意外なクルマを振り返る
1970年代のクルマでは、外装部品のほとんどがスチール製でした。その後、1980年代にはバンパーは樹脂製が主流となり、今ではフロントフェンダーやリアゲートも樹脂製というクルマも珍しくありません。
なかでもバンパーは早期から樹脂製に置き換えられ、材質はポリプロピレン(PP)が主に使われ、このPP製バンパーは軽量で安価、衝突時の衝撃吸収、多少の変形にも強いなどのメリットがあります。
かつて、PP製バンパーは廉価グレードでは無塗装でしたが、現行モデルではどのグレードでも塗装されているのが一般的です。
しかし、近年人気急上昇中のSUVでは、機能的なエクステリアを表現するために、あえてバンパーやフェンダーアーチに、無塗装の樹脂パーツを採用するケースが散見されるようになりました。
SUVでは素地バンパーが定番ですが、SUVではなくても素地バンパーがアクセントになっていたクルマも存在。
そこで、素地パーツが似合う意外なクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「バラードスポーツCR-X 1.3」
FFライトウエイトスポーツカーの名車で廉価グレードでも魅力的だった「バラードスポーツCR-X 1.3」
ホンダは1983年に、FFライトウエイトスポーツカーの3ドアハッチバッククーペ「バラードスポーツCR-X」を発売。やや遅れて登場した3代目「シビック」と主要なコンポーネンツを共有して開発されましたが、シビックに対してショートホイールベース化と軽量化が図られていました。
発売当初には1.5リッター直列4気筒SOHC(CVCC)エンジンの「1.5i」が上位グレードで、下位グレードに1.3リッター直列4気筒SOHC(CVCC)エンジンを搭載する「1.3」を設定。
1.5iが電子制御燃料噴射で110馬力だったのに対し1.3はキャブレター仕様で80馬力と、30馬力もの差がありましたが、1.3リッターモデルは装備も簡素で車重はわずか760kg(MT)と、現在の軽自動車よりも軽量でした。
バラードスポーツCR-Xの軽量化は 前後バンパーに新素材の「H・P・BLEND」、フロントマスクをはじめ、ヘッドライト・フラップ、左右フロントフェンダー、左右ドアロアガーニッシュには「H・P・ALLOY」と、外装パーツに樹脂パーツをふんだんに使ったことで達成されました。
1.5iではバンパーやドアロアガーニッシュがシルバー系に塗装されていましたが、1.3では素地のままながらレッド系のラインが入れられ、廉価グレードながら見た目はボディ下部が引き締められ、安っぽい印象はありませんでした。
●トヨタ「86 RC」
レースベース車でとして余計な加飾を省略しているのが逆に斬新だった「86 RC」
2012年にスバルとトヨタの共同開発によって、FRのコンパクトクーペ、トヨタ「86」、スバル「BRZ」が誕生しました。
両車はエクステリアデザイン以外の基本的な部分は共通で、外観はやや長めのフロントノーズにショートデッキと正統派FRスポーツカーのフォルムを実現し、ボリューム感のある前後フェンダーやシャープなフロントマスクが特徴でした。
エンジンは最高出力207馬力(MT車)を発揮する2リッター水平対向4気筒DOHC自然吸気を搭載し、サスペンションはフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンを採用して優れたコーナーリング性能を発揮するなど、希少なFRクーペとあって発売と同時に人気を集めました。
そして、発売当初には、86のモータースポーツベース車である「86 RC」がラインナップされました。
レース用に仕立てることを前提にエアコン、スピーカー、カップホルダー、バニティミラーなど、競技に必要ないものは省かれ、さらに未塗装の前後バンパーとドアミラー、ドアノブが装着されホイールもスチール製となっていました。
86のような近年のスポーツカーで素地のバンパーは非常に珍しく、かえって斬新な印象です。
当時の価格は199万円(消費税8%込)と非常に安価で、トヨタはカスタムベースにも適したモデルとアピールしていましたが、エアコン非装備でオプションでも設定されず、普段使いは想定していないストイックなモデルでした。
その後、86 RCは廃止されましたが、現行モデルの2代目では装備が充実した新たなRCがラインナップされています。
●スバル「WRX S4」
セダンながらSUVテイストのエクステリアで機能と個性を演出した「WRX S4」
スバルは1989年に新世代セダンの初代「レガシィ」を発売。1992年にはレガシィよりも小型の初代「インプレッサ」が登場し、両車はスバルをけん引する存在となりました。
その後2014年発売の「WRX」シリーズへと高性能4WDセダンの系譜が受け継がれ、そして2021年11月には第2世代の新型「WRX S4」がデビューしました。
エクステリアは初代以上にシャープな印象ヘと変貌を遂げ、ボンネット上のエアスクープと大きく張り出した前後フェンダー、前傾姿勢を強調したクラウチングスタイルが相まって、より戦闘的なフォルムとなっています。
また、新たな試みとして4輪のフェンダーアーチや前後バンパーの下部に無塗装の樹脂パーツを装着することで、セダンながらSUVのような力強さを演出。
さらに、この樹脂パーツは特殊な表面形状とされ、空力性能の改善によって直進安定性が高められるなど、見た目だけでなく機能面も考慮されています。
搭載されるエンジンは全グレード共通の、最高出力275馬力を誇る2.4リッター水平対向4気筒ターボでで、組み合わされるトランスミッションは「スバルパフォーマンストランスミッション」と呼称される新開発のCVTのみです。
この新たなCVTは「スポーツ変速制御」によって、トルク制御とブリッピングを駆使してシフトアップ&ダウンをおこなうことで、素早い変速速度とキレのある変速感覚を実現して、スポーツ走行にも対応。
駆動方式は不等&可変トルク配分電子制御4WDの「VTD-AWD」で、さまざまな路面状況でも安定した走りを可能とするなど、WRX S4はスバルのスポーツセダンDNAが受け継いでいます。
※ ※ ※
個性的な見た目を演出する無塗装の樹脂バンパーですが、問題のひとつとして経年劣化は避けられません。
長年使っていると紫外線の影響により白っぽく変色する「白化」が起こっていまい、クルマの外観が一気に古臭く見えてしまいます。
しかし、現在は白化を防ぐ、もしくは白化から復活するようなケミカル商品も販売されているので、状態に応じてメンテナンスすることをおすすめします。
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