1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

「涼しくならない!」エアコン故障で真夏のクルマは灼熱地獄!? 見過しNGな症状とは?

くるまのニュース / 2022年6月17日 11時50分

夏を迎えるこれからの季節、冷房やくもり取りなどでカーエアコンが活躍します。しかしスイッチを押してもカーエアコンの効きが悪いことも。カーエアコンに不具合が起きる原因にはどのようなことが考えられるのでしょうか。

■こんな症状が出たら故障の前兆!?

 本格的な夏を迎える前に、冷房やくもり取りなどで活躍するカーエアコンが正常に稼働するか確かめておきたいところです。

 いざ使おうと思ってスイッチを入れてもまったく涼しくならないとき、どのような原因があるのでしょうか。

 カーエアコンが効かないと感じたとき、修理を依頼する前に確認したいのが操作パネルにある「AC」ボタンが点灯しているかということです。

 意外にも、ACボタンの押し忘れで「カーエアコンが効かない」と慌てる人が多く、このボタンを押してもやはり効かないという場合はいよいよ故障やトラブルの可能性が高そうです。

 カーエアコンの故障やトラブルでは「送風口から出る風がまったく冷えていない」という症状や、これに近いものとして「最初は冷風が出るものの、すぐに冷えなくなる」という不具合もあります。

 さらに「冷風は出るけど、時間が経過すると効きが悪くなる」や「冷風になっても冷え方が弱い」、「作動時に異臭がする」、「カチン」「カンカンカン」「キュルキュル」などといった異音がする場合も注意が必要です。

 前席用と後席用にカーエアコンが搭載されているモデルもありますが、「前席と後席で冷え方が違う」など、不具合にはさまざまな症状があります。

 これらの症状のなかでもっとも困るのが「送風口から出る風がまったく冷えない」ということでしょう。

 どんな原因が考えられるのか、神奈川県のH整備士に詳しく聞いてみました。

「冷たい風が出ないという場合、真っ先に考えられるのが冷媒ガス不足です。

 単純に冷媒ガスを補充して問題なければ修理代も安価で済みますが、補充しても補充量が十分にならない場合は、どこから漏れているかを調べる必要があります」

 この冷媒ガスに関しても、補充できなかったり、補充できてもチャージされないなどで点検箇所や故障箇所が違ってくるそうです。

「補充がうまくいかない原因として考えられるのは、エバポレーターかコンプレッサーの故障の可能性があります。

 エバポレーターは使っていなくても壊れることがあり、エクスパンションバルブが閉塞してしまっている場合もあります。この場合はエバポレーターの点検だけでなく、エクスパンションバルブの修理交換が必要です。

 一方でカーエアコンの心臓部であるコンプレッサーは、マグネット(電磁)クラッチが滑ったり故障している可能性もあります。

 このパーツはどうしても使っているうちに劣化してくる消耗部品なので、修理交換が必要になるでしょう」(H整備士)

■フィルターの目詰まりに要注意!

 次に多いのが、カーエアコンの作動が不安定な症状です。最初だけ冷えてすぐに冷えなくなったり、効きが悪いと感じることがあります。

「そういった不安定な状態の場合も、エバポレータ―のエクスパンションバルブが目詰まりか固着している可能性があります。

 またはコンデンサーに備えられた電動ファンの故障も疑われます。単純な場合は、エアコンフィルターの目詰まりということもあります」(H整備士)

ホコリがびっしり付着している汚れたフィルターホコリがびっしり付着している汚れたフィルター

 この不安定な作動には、冷風が出たり出なかったりするケースもあります。これもやっぱり大きなトラブルの前兆なのでしょうか。

「最近搭載されることが増えたオートエアコンで起きやすい症状です。これは外気温センサーの不良、または配線がどこかで断線している可能性もあります。

 またコンプレッサーが目詰まりを起こすと同じような症状になることもあります。

 断線を調べて修復するかコンプレッサーの清掃、サーミスタや外気温・車内温度センサーの交換などが必要になるかもしれません」(H整備士)

 さらに、トラブルのきっかけとなることも多いのがエアコンフィルターの目詰まりです。

 カビやホコリなどの異臭が送風口から漂ってくる場合は、フィルターが目詰まりしている可能性が高いのだそうです。

「通常、カーエアコンのフィルターは走行1万km、または1、2年を目安に交換が推奨されている消耗品ですが、交換しないまま乗っている人が多いです。

 消臭効果が高そうな活性炭入り消臭フィルターなどは、劣化すると逆に悪臭を放つこともあります。

 新品のフィルターに交換するだけで異臭がおさまればいいのですが、それでも消えないのであればエバポレーターにカビが発生している可能性もあり、洗浄が必要になります」(H整備士)

 カーエアコンのフィルターは、取扱説明書を見れば自分でも簡単に交換することができます。

 通常は助手席前にあるグローブボックス奥にフィルターが配置されており、新しいものに交換するだけ。

 カー用品店はもちろん、インターネットでもたくさんのフィルターが販売されているので、車種に合ったものを選んでください。自分でやるのは不安という人は、プロに依頼すると良いでしょう。

「カーエアコンが壊れたとまではいかなくても、効きが悪かったり冷えない気がする場合は、機器の経年劣化で単純に冷却能力が下がっている可能性もあります。

 フィルター交換やエバポレーターの洗浄、コンプレッサーのチェックなどをディーラーや整備工場などにお願いしておくと、夏も快適に過ごせると思います」(H整備士)

※ ※ ※

 気になる費用ですが、カーエアコンのフィルター交換はフィルター代+工賃が2000円から5000円程度、冷媒ガスの補充が3000円から5000円程度(作業時間は2、3時間)、エバポレーターの洗浄は1万円から3万円程度でしょう。

 心臓部であるコンプレッサーが故障してしまうと5万円から10万円もの出費を覚悟しないといけません。

 消耗品などはできる限り早めに交換することで故障を未然に防ぐことができます。カーエアコンの状態を万全にして、夏でも快適なドライブを楽しみましょう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください