ド迫力ウイング装着のトヨタ製「カレラGT風MR-S」爆誕!? 見た目ポルシェな黄ボディモデルをタイで発見!
くるまのニュース / 2022年6月29日 11時50分
トヨタのミッドシップスポーツカー「MR-S」。タイでは、ポルシェ「カレラGT」風にカスタムした1台が発見されました。
■200万円のMR-Sが2億円のカレラGTに!?
国産車としてはめずらしいミッドシップのスポーツカーとして人気を博したトヨタ「MR-S」。
そんなMR-Sを、同じくミッドシップのスーパーカーであるポルシェ「カレラGT」風にカスタムした1台がタイで発見されました。
MR-Sが登場したのは1997年のことでした。
1984年に国産メーカー初の市販ミッドシップ(MR)スポーツカーとして発売された「MR2」の流れを汲むモデルで、当然、MRレイアウトが継続して採用されています。
MR-Sは、「ヴィッツ」などと同様のプラットフォームを用いていたため、全長3895mm×全幅1695mm×全高1235mmと非常にコンパクトなボディを持つ、いわゆる「ライトウェイトスポーツ」でした。
そこに、最高出力140ps/最大トルク171Nmのパフォーマンスを誇る1.8リッター直列4気筒エンジンが搭載され、前期型では5速AT/5速MTが、後期型では6速AT/6速MTが組み合わされていました。
国産車としてはめずらしいMRスポーツカーとして独自のポジションを築いていたMR-Sですが、スポーツカー人気が全体的に下火となっていた2000年代においては、徐々に販売台数が減少し、2007年に惜しまれながら生産終了となってしまいました。
それでも、コンディションの良い個体は、現在の中古車市場では当時の新車価格を超える相場で取引されており、いまだに根強い人気があるモデルです。
そんなMR-Sは、比較的安価で手に入れやすいMRスポーツカーということもあり、さまざまなカスタムのベース車両として利用されてきました。
イタリアのカロッツェリアであるザガートがデザインしたTMI「VM180ザガート」や、オートバックスによって企画された「モノクラフトGT300」が実際に販売されたほか、そして変わったところでは横浜スタジアムのリリーフカーとしてもMR-Sベースのカスタムカーが利用されていました。
しかし、海外ではさらに強烈なMR-Sのカスタムカーが発見されています。
今回タイで発見された「魔改造MR-S」は、なんとポルシェがかつて販売していたスーパーカー「カレラGT」風にカスタムされています。
2003年に発売されたカレラGTは、カーボンファイバー製のボディに最高出力612ps/最大トルク590Nmを発揮するV10エンジンを搭載、最高速度は330km/hにおよびます。
ポルシェのなかでもやや特殊な位置付けのモデルといえるカレラGTは新車価格がおよそ5000万円でした。
しかし、トータルでの生産台数は1200台程度ということもあり、現在では2億円を超える価格で取引されている例も見られます。
200万円程度のMR-Sが2億円以上の価値があるカレラGTに化けるとはにわかに信じられませんが、たしかに、サイドのエアインテークやリアのコンビネーションランプ、ドアミラー、そして大型のウィングなどはよくできているように見えます。
フロントは、カレラGTというよりは、現行の「718ボクスター」も混ざっているように見えますが、いずれにせよMR-Sらしさはあまり見られません。
一方、インテリアはMR-Sそのものであり、あまりコンディションは良くないように見えます。このあたりは、外観重視ということなのかもしれません。
この「魔改造MR-S」の販売価格は89万バーツ(約339万円)と、カレラGTやボクスターに比べると相当割安ですが、MR-Sとしてはかなりの価格です。
ただ、このMR-Sを販売している中古車販売店の担当者は「いくつかのパーツはカレラGTのものを流用している」と胸を張ります。
希少なスーパーカーのパーツが使用されているとはとても思えませんが、もしそれが事実なら意外とお買い得といえるかもしれません。
※ ※ ※
日本車人気が高いタイですが、日本のスポーツカーをヨーロッパのスーパーカーへと「魔改造」する例はほかにも見られており、やはりヨーロッパへのあこがれも強いようです。
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