米国、7500万人に注意報 カナダ山火事で大気汚染

7日、もやに覆われた米ニューヨークの街（ロイター＝共同）

　【ニューヨーク共同】米東部は7日、カナダの山火事を原因とする深刻な大気汚染に見舞われた。CNNテレビによると、約7500万人が注意報の影響下にある。学校で遠足や卒業式などが中止となり、各州などは市民にマスク着用を推奨し、屋外での活動を控えるよう求めた。ニューヨーク市が世界最悪レベルの汚染度を記録した。

　ニューヨーク市では、太陽が出ているにもかかわらず、街全体がもやに覆われて日中も夕方のように薄暗く、異臭が鼻を突いた。スイスの空気清浄器メーカー「IQエアー」によると、同市の大気汚染度が6日夜に一時、世界の主要都市の中で最悪となった。

　アダムズ市長は「これほどの規模の大気汚染を経験するのは初めてかもしれない」とし、高齢者や心臓疾患を抱える市民は屋内にとどまるべきだと語った。影響は数日続くとみられている。

　連邦航空局（FAA）によると、航空便の発着にも乱れが出た。ニューヨーク市やペンシルベニア州フィラデルフィア市で大リーグの試合が中止になり、スポーツ界にも波及した。