日米豪印、海洋安保で連携強化 中国念頭に「危険行動懸念」明記

クアッド首脳会合で記念写真に納まる（左から）オーストラリアのアルバニージー首相、インドのモディ首相、バイデン米大統領、岸田首相＝21日、米東部デラウェア州ウィルミントン近郊（共同）

　【ウィルミントン共同】日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」の首脳会合が21日午後（日本時間22日午前）、米東部デラウェア州ウィルミントン近郊で開かれ、海洋安全保障分野での連携強化を確認した。海上保安機関の知見を共有するため、合同の監視活動や訓練など新たな取り組みを実施する。首脳は共同声明を発表し、南シナ海で威圧的行動を強める中国を念頭に「最近の海洋における危険で攻撃的な行動に深刻な懸念を表明する」と明記した。

　岸田文雄首相、バイデン米大統領、オーストラリアのアルバニージー首相、インドのモディ首相が参加し、バイデン氏の出身高校で開催した。近く退任する岸田首相と大統領選を撤退したバイデン氏ら4氏が参加する最後のクアッド首脳会合となる可能性が高い。

　岸田首相は会合で「日米豪印が『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向け強固なコミットメント（関与）を国際社会に示し続けていくことはますます重要だ」と訴えた。バイデン氏は「かつてないほど戦略的に連携している」と述べた。