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すしのこで粉末の酢を世界で初めて商品化 堺市のタマノイ酢【経済トレンド】

共同通信 / 2024年12月4日 7時5分

大正から昭和初期の間に大阪府南部で撮影された営業所

 堺市にあり、酢を粉末状にした「すしのこ」や飲料商品などで酢の魅力を発信している。(共同通信=川村剛史記者)

 堺では古くから酢の製造が盛んで「玉廼井(たまのい)」の商標が使われていた。1907年、近隣の五つの蔵が「大阪造酢合名会社」を創業。1984年に生の酢を製品化するなど、酢の研究開発を得意としている。1994年に現在の社名に。

 1963年に「すしのこ」を発売。粉末の酢は流通の現場で重い荷物にならないとの発想で、世界初の商品化に成功した。塩や砂糖の配分に慣れが必要な酢飯が手軽にできると好評。家庭での手巻きずしの流行もあってロングセラーに。「近年はポテトチップスにかける新しい食べ方で、若い人にも人気です」(広報担当者)

 飲みやすいリンゴ味で黒酢を薄めずに飲める「はちみつ黒酢ダイエット」は1996年に発売。美容や健康での効果を実感できると、若い女性にも支持を広げて大ヒットした。

 近年は、長期熟成した酒かすを原料とし、高級すし店で使われる「赤酢」も販売。うまみが強く、手頃な価格で購入できると好評だ。

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