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新しい歯周病治療薬を開発

共同通信PRワイヤー / 2024年11月29日 10時30分


 この課題を解決するため、ハーバード大学で開発されたBPを歯周病治療用に改良しました。BPはマイクロサイズ(1mmの1/1000サイズ)のディスク状の薬剤キャリアで、精密に設計されており、マクロファージの貪食作用を回避してその表面へ結合し続けることが可能です(図1)。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411280774-O10-F4Jo95Ay


(図1)マクロファージと細胞表面に結合したBP


 


 本研究では、BPから徐放されるIL-4がマクロファージに作用することで、極めて少量のIL-4でマクロファージを効率的に抗炎症性へと誘導し、その性質を維持させることを確認しました(図2)。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411280774-O8-q93b4504


(図2)BPから徐放された極めて少量のIL-4による抗炎症性マクロファージ誘導


 


 また、IL-4-BPを結合させたマクロファージを歯周病モデルマウスの歯肉に投与したところ、マクロファージが抗炎症性を維持し、実験的歯周病の進行を効果的に抑制することが明らかになりました(図3)。


 


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202411280774-O9-76D67A4u


(図3)IL-4-BP結合マクロファージ投与による実験的歯周病の治療効果


 


 本研究は、新たな歯周病治療薬として、抗炎症性マクロファージを利用したアプローチが可能であることを示しており、将来的な臨床応用が期待されます。


 


Ⅲ.今後の展開


 今後は、BPとマクロファージの親和性を強化するなど、さらなるBPの改良を進めていきます。将来的には、BP単独投与によるマクロファージ操作技術の確立を目指し、患者が利用しやすい形での治療薬の実用化を目指します。


 


Ⅳ.研究成果の公表


 本研究成果は、2024年11月23日、国際学術誌「Journal of Controlled Release」のオンライン版に掲載されました。


【論文タイトル】Backpack-carrying macrophage immunotherapy for periodontitis


【著者】Mayuka Nakajima, Neha Kapate, John R Clegg, Mayumi Ikeda-Imafuku, Kyung Soo Park, Ninad Kumbhojkar, Vinny Chandran Suja, Supriya Prakash, Lily Li-Wen Wang, Koichi Tabeta, Samir Mitragotri


【doi】10.1016/j.jconrel.2024.11.037


 


Ⅴ.謝辞


 本研究は、⽂部科学省科学研究費助成事業(基盤 B・23K27769)および上原記念生命科学財団の支援を受けて行われました。


 


【用語解説】


(注1)貪食作用:異物などを免疫細胞が取り込んで分解するプロセス


(注2)生物学的製剤:生物由来の成分や生物学的プロセスを用いて製造された医薬品


(注3)徐放:薬剤をゆっくりと時間をかけて放出すること


関連URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/202411280774

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。詳細は上記URLを参照下さい。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

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