サイエンティフィック・リポーツ誌に掲載された画期的な研究、遺伝子編集微生物が農家に新たな窒素供給源をもたらすことを実証
共同通信PRワイヤー / 2024年12月10日 10時15分
遺伝子編集微生物が商業生産においてトウモロコシ農家の窒素供給の実質的割合を担うことを示す初の査読付きエビデンス
バークレー(カリフォルニア州), 2024年12月10日 /PRNewswire/ -- 本日サイエンティフィック・リポーツ誌に掲載された査読付き研究論文により、作物への窒素供給における100年続く手法に革命をもたらす可能性のある新技術が紹介されました。本研究は、ウィスコンシン大学マディソン校、パデュー大学、そして持続可能な農業のリーディングカンパニーであるピボット・バイオ(Pivot Bio)の研究者たちによる共同研究であり、遺伝子編集により微生物の大気中の窒素固定能力が向上し、穀物作物へ窒素を移転することを実証する初めてのエビデンスを提示しました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202412101381-O1-oQw798XG】
研究者たちは同位体標識窒素を用いて、空気中の窒素がトウモロコシの葉のクロロフィルに到達するまでを追跡し、遺伝子編集された微生物が空気中の窒素を固定したことを証明しました。圃場試験では、これらの微生物が1エーカーあたり最大40ポンドの合成窒素肥料と同等の量の窒素を固定・供給し、同等の収量を達成できることも示されました。
窒素肥料の効果を高めることは、長年の課題となっています。「根本的な問題は、土壌・植物・大気のシステムが非常に複雑であることです。」と今回の研究には関与していないミシガン州立大学環境科学教授のブルーノ・バッソ博士は説明しています。予測不可能な天候により、植物の需要に対して適切な栄養供給が難しく、作物が必要とする窒素量や、栄養素が土壌中にとどまるかどうかを正確に判断することが困難になります。「私の研究室は、農家を支援するために、高度なセンサー技術やコンピューターモデルを活用し、農地の理解を深め、窒素肥料の使用効率を高めることで、利益の向上と地下水への栄養素流出や大気への温室効果ガス排出といった環境への影響の削減に取り組んできました。」
自然界に存在する特別な細菌であるジアゾトロフは、大気中の窒素ガスをアミノ酸やタンパク質の構成要素であるアンモニウムに変換する独自の能力を持っています。このプロセスは一般に生物的窒素固定(BNF)として知られ、合成窒素肥料が発明される以前、何千年もの間、作物にとって主要な窒素栄養源となっていました。
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