京都・祇園の注意書きソフトな内容に コロナで観光客減「収束しても今の穏やかさが保てれば」

京都新聞 / 2020年9月22日 13時0分

祇園町南側地区協議会が設置した、観光客のマナー向上を求める新デザインの高札(京都市東山区)

 お茶屋などが立ち並ぶ祇園町南側地区(京都市東山区)で、住民らでつくる協議会が、観光客にマナー向上を呼び掛ける高札を一部取り換えた。違反者に“罰金”を求める厳しい内容で注目されたが、新型コロナウイルスの影響で観光客が激減、迷惑行為自体が一時的に沈静化したことを受け、内容を改めることにした。

 新しいデザインは、マナー違反の行動を示したイラストに、禁止を表す赤い斜線を重ね、日本語と英語で「横広がりで歩かないで!」「提灯に触ったり、柵にもたれない」などと呼び掛ける。従来の高札にあった、金銭の請求も辞さない強い文言は消えた。


 同地区では、海外からの旅行者の急増に歩を合わせて、芸舞妓の無断撮影や私有地への立ち入りなどの行為が問題化。祇園町地区協議会では2016年から高札を掲げ、マナー向上を訴えてきた。昨秋に設置した高札では、法的拘束力はないが、私道での無許可撮影に「1万円申し受けます」と強い姿勢で臨むことを打ち出し、海外メディアや会員制サイト(SNS)でも話題となった。


 春以降は新型コロナの感染拡大の直撃を受け、外国からの観光客がストップ。日本人観光客も激減し、期せずして迷惑行為もほとんどなくなった。協議会は高札の内容と実態が釣り合わなくなったとして、高札の内容を再検討していた。


 協議会では8カ所ある高札のうち、交換は2カ所にとどめ、当面は状況を見守る。観光客の回復などで、迷惑行為の増加が顕著になれば、従来版を復活させることも検討する。


 高安美三子会長は「強い表現を使っての警告は好ましいことではない。本当はやりたくないんです」と打ち明け、「コロナが収まっても、今くらいの穏やかさが保てるようになれば」と願っていた。

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