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社説:野党共闘 「1強」転換の対立軸に

京都新聞 / 2021年9月9日 16時5分

 次期衆院選に向け、野党間の連携・協力が活発化している。

 立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4党が、消費税減税や原発のない脱炭素社会の追求などの共通政策を掲げた。

 新型コロナウイルス対策で菅義偉政権の対応が遅れたことへの批判を背に、国政・地方選挙で野党側の勝利が続いている。衆院選小選挙区でも候補者一本化に向けた調整を加速させたいとする。

 ただ、菅氏の退陣表明を受け、自民党は新総裁選びで衆目を集め、刷新を印象付ける構えだ。自民の「敵失」にも支持率が伸び悩んできた野党側は、これに埋没しかねない危うさも抱えている。

 巨大与党の数の力で押し通す「1強」政治との対立軸を鮮明にし、有権者の不満の受け皿となる選択肢を示せるかが問われよう。

 4野党の共通政策は、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」の政策提言に4党首が署名する形で合意した。

 科学的知見に基づくコロナ対策強化▽森友・加計学園や桜を見る会問題の真相究明▽沖縄県の米軍普天間飛行場の辺野古移転中止▽選択的夫婦別姓の実現-などだ。

 次の首相が引き継ぐ自公政権の立場との違いを際立たせる打ち出し方で、共闘の結束軸とした。

 2019年参院選でも旧国民民主を含む野党5党派が共通政策を掲げ、協力した「1人区」10選挙区で勝った。今春以降の衆参3選挙や横浜市長選も野党が連勝し、候補一本化は成果を挙げている。

 ただ、国民は現時点で合意に参加せず、足並みはそろっていない。軸となる立民も、支持団体の連合内に共産への拒否感が根強いことが候補者調整の懸念材料だ。

 それでも野党共闘なしに展望は開けない。先週末の共同通信社世論調査で、立民の政党支持率は12・3%にすぎず、自民の46・0%の3分の1にも満たないからだ。

 政権選択の衆院選では、野党の政権構想も焦点となる。立民は、日米安保など基本政策の違いから共産との連立政権を否定する。一方、共産は「(政権協力は)閣内も閣外もありうる」と柔軟姿勢だ。

 今回の一致点を土台に政策と政権像をより具体化してほしい。

 野党が求めた臨時国会を政府・与党は拒否し続けてきた。新首相指名のため衆院選前に開かれるが、コロナ対策などの与野党の論戦は事実上行われない見通しだ。共通政策を旗印とし、巨大与党に対抗しうる明確な有権者へのアピールが求められよう。

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