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大津中2いじめ自殺から10年 「彼らも被害者なのかも」生徒父が語った加害者への思い

京都新聞 / 2021年10月11日 20時21分

会見でいじめ防止対策推進法の改正を訴える男子生徒の父親(11日午後3時18分、大津市内)

 大津市立中2年の男子生徒=当時(13)=がいじめを苦に自殺した事件から10年がたった11日、父親(56)が同市内で会見し、今も変わらない悲しみを語った。加害者の元同級生らには「親になる前に自分が行った行為を猛省してほしい」と求めた。

 「10年たとうが20年たとうが息子に先立たれて悲しむ気持ちに変わりはない。ただ、10年経過しても子どもを取り巻く環境に変化がない」。父親は冒頭、現状をこう嘆いた。男子生徒の自殺を踏まえて2013年に成立したいじめ防止対策推進法は「教育現場に浸透しておらず、根付いてもいない」と指摘し、「学校や教育委員会がいじめの報告などの記録を保存することを義務付け、保護者や第三者調査委員会からの求めがあれば必ず提出すること」などを盛り込み、改正するよう主張した。

 加害者への処罰強化については「一過性で恒久的な対策にはならない」とし、元同級生らへの思いを口にした。「何らかのストレスのはけ口としていじめをしてしまったのなら、彼らも被害者なのかもしれないと考えるようになった」と心境を語り、「しっかりと猛省して社会に出てほしい。同じことを子どもがされたらと、想像力を備えた親になってほしい」と願った。

 さらに、教育現場には「やってはいけないこと、どれだけ人を傷つける行為なのかをしっかりと教えてほしい。これ以上、加害者も被害者も生まれてほしくない」と訴えた。

       ◇

 市教委は同日午前8時半すぎ、職員らが男子生徒の冥福を祈り、約1分間黙とうをささげた。島崎輝久教育長は同法を念頭に「ご遺族の『子どもは法律に(生まれ)変わった』という言葉の重みを忘れず、子どもの笑顔が輝く教育を推進したい」と述べた。

 男子生徒が通っていた中学校は「命を思う集い」を開き、各学年の代表6人が命の尊さについて校内放送で読み上げた。佐藤健司市長は「子どもをいじめから守る体制を整え、課題解決に向け全力で取り組む」との談話を出した。

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