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社説:米政権発足1年 中間選挙控え正念場だ

京都新聞 / 2022年1月21日 16時5分

 米国のバイデン政権が発足して1年が経過した。

 自国第一主義を掲げたトランプ前政権時代から政治姿勢を転換して、国内融和と国際協調へかじを切った。だが看板政策が停滞し、11月に中間選挙を控えた就任2年目は、まさに正念場と言えよう。

 バイデン氏は就任演説で「米国を結束させ、人々と国家を団結させる」と訴えた。米国への信頼を損ね、国際秩序の不安定化を招いたとして、「トランプ路線」を断ち切るとの決意表明だった。

 しかし前政権が残した亀裂は深い。とりわけ米国内の分断は、連邦議会議事堂襲撃から1年たっても修復の兆しが見えない。

 政策転換を象徴するのが気候変動対策だ。地球温暖化や科学を軽視したトランプ氏とは異なり、中国やロシアも巻き込んで世界のけん引役になると宣言した。就任翌月に温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」へ復帰、4月には中ロ首脳も招待して気候変動サミットを開催し、意欲を示した。

 新型コロナ対策としては同3月、大規模な追加経済対策法が成立。ワクチン接種を促進し、社会活動の正常化に道筋を付けた。

 バイデン政権の滑り出しは、好調な経済にも支えられて順調だった。だが昨年8月、アフガニスタンからの米軍撤退に伴う混乱で一気に潮目が変わった。

 ウクライナ情勢はロシアの軍事圧力で緊迫。台湾や南シナ海などで軍事力を強める中国に対しても緊張緩和のめどが立たない。

 気候変動対策も具体策を盛り込んだ関連法案の成立が与党民主党内の不一致で滞った。これでは国際社会の信頼回復は難しい。

 「失望や未達成について多く語られるが、国にとって非常に重要なことも成し遂げている」。バイデン氏は先週、これまでの成果に目を向けるよう国民に訴えた。

 バイデン氏の最新の支持率は40%、片や不支持率は56%(ギャラップ社調査)。成果を懸命に強調しても逆風は収まらない。

 トランプ氏の影響力は根強い。次期大統領選出馬を目指し、中間選挙に向けて自分の息のかかった議員候補の応援に力を入れる。共和党が勢力を伸ばせば、大統領選にも影響するのは必至である。

 岸田文雄首相はバイデン氏と今夜、テレビ会議形式で会談する。

 緊密な日米連携は、世界の平和と安定の礎となる。コロナ禍で対面会談は難しいとはいえ、一刻も早く腹蔵なく語り合える信頼関係を築いてもらいたい。

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