栄養士が教える、アンチエイジングに効果的な食べ物まとめ
つやプラ / 2018年2月3日 20時30分
年齢とともにお肌の状態が気になってくる方も多いでしょう。スキンケアでアンチエイジングを行なっている方もいますが、まずは食事を見直してみませんか?
今回は老化の原因や、アンチエイジングに効果的といわれている食べ物をご紹介します。
■目次
1.「老化」の原因とメカニズム
(1)酸化
(2)糖化(AGEs)
(3)光老化
2.アンチエイジングは和食食材「まごはやさしい(よ)」から
3.毎日摂りたい!アンチエイジングが期待できる食べ物
(1)アボカド
(2)キウイフルーツ
(3)にんじん
(4)赤ワインやココア
(5)納豆
4.摂るのをさけたい「老けやすい食べ物」
(1)マーガリン
(2)スナック菓子や揚げ物
(3)高GI値の食品
■1.「老化」の原因とメカニズム
ひとえに老化といっても、さまざまな種類があるのをご存知ですか? ここでは、老化の原因となる3つについて、くわしくご説明致します。
(1)酸化
細胞は、活性酸素やフリーラジカルにより日々酸化のリスクにさらされています。細胞や遺伝子が酸化ストレスにより障害を受けると、動脈硬化や癌化、老化が促進されるのです。しかし、酸化ストレスを防御するために、体内にはさまざまな作用が備わっています。
活性酸素の消去作用が強いビタミン
活性酸素の消去作用が最も強いのは、リコピン、次いでβカロテンです。抗酸化作用を持っているのは、ビタミンE、ビタミンC、βカロテンの3つ。総称して抗酸化ビタミンとも呼ばれています。特にビタミンEは、酸化防止のために積極的に摂取したい栄養素です。
酸化しやすい多価不飽和脂肪酸
また、サラダ油やコーン油を使用した揚げ物や、マヨネーズなどには多価不飽和脂肪酸が多く含まれています。これらは熱や光、空気などで酸化しやすい性質を持っています。そのため、食事に多価不飽和脂肪酸を多く含む場合は、積極的にビタミンEを摂取する必要があるのです。
ポリフェノールも酸化防止に効果的
栄養素として認められていませんでしたが、さまざまな働きから近年注目されるようになりました。カテキンやセサミノール、タンニンなどのポリフェノールにも天然の抗酸化作用が含まれています。
ポリフェノールは、植物に必ず含まれる成分です。抗酸化作用だけでなく、血管保護、血流改善、コレステロールの低下作用、抗菌作用などがあります。
(2)糖化(AGEs)
糖化(AGEs)はメイラード反応とも呼ばれます。ケーキを焼くときに表面が褐色になるのも、このメイラード反応が起こっているからです。
ケーキ中の砂糖と小麦粉や卵のたんぱく質と結びつき、加熱されることで起こります。体内でも同じように、血中のブドウ糖がたんぱく質と結びつき、体温で加熱されると糖化が起こります。
体の不調をきたすAGEsとは
AGEsは老廃物の一種であり、糖化たんぱく質として体内に蓄積されていきます。また、組織を硬くする働きがあるため、本来の働きを失う可能性があります。
体内に蓄積するとどうなる?
それだけでなく、糖化たんぱく質自身が褐色のため、肌に蓄積するとくすみの原因にも。さらに、一度糖化たんぱく質が作られると分解されにくく、肌の新陳代謝を妨げることにも繋がります。肌の表面(表皮)に蓄積すると、メラニンの蓄積に繋がり、シミの原因になり得るのです。
(3)光老化
光老化とは、紫外線によって引き起こされる老化現象のこと。紫外線の中でも、UV-AとUV-Bという波長が老化を促進させます。
UV-Aとは
UV-Aはコラーゲンやエラスチンを変化させるため、徐々に肌のハリが失われます。さらに、保湿機能も低下します。
UV-Bとは
一方、UV-Bは肌の表面に作用し、メラミン細胞を活性化させ、シミやくすみの原因になります。しかし、光老化は予防可能なものです。正しいUVケアや、抗酸化作用を持つ食べ物を積極的に取り入れることで、光老化を防ぎましょう。
■2.アンチエイジングは和食食材「まごはやさしい(よ)」から
アンチエイジングのために、スキンケアに力を入れている方も多いと思いますが、食べ物を見直すことも必要です。食べ物にはアンチエイジングに効果的な栄養素がたくさん詰まっています。抗酸化作用、新陳代謝を高める、腸内環境の改善など、その効果はさまざまです。
「まごはやさしい(よ)」とは?
和食で多く使用される食材を、毎日の食生活に取り入れることをおすすめします。
簡単な覚え方として、「まごはやさしい(よ)」という言葉があります。
ま:豆類。たんぱく質が多く含まれており、ビタミンや食物繊維も豊富。
ご:ごま。カルシウムやミネラルなどが豊富。抗酸化作用もあり。
は(わ):わかめなどの海藻類。ミネラルや食物繊維が豊富。
や:野菜。ビタミンやミネラルが豊富。
さ:魚。たんぱく質や鉄分が豊富。
し:しいたけなどのきのこ類。食物繊維をはじめビタミンやミネラルが豊富。
い:芋類。ビタミンCや食物繊維が豊富。
(よ):ヨーグルトなどの発酵食品。腸内環境を整える。
この言葉は、健康増進のために提唱されたものですが、エイジングケアにも繋がります。あまり食べていないものがあったら、摂る量を増やしたいですね。
■3.毎日摂りたい!アンチエイジングが期待できる食べ物
どんな食べ物がアンチエイジングに効果的なのでしょうか? おすすめ食材をご紹介しましょう。
(1)アボカド
アボカドにはビタミンEが豊富に含まれており、1個摂取すると1日に必要なビタミンEの約40%を補うことが可能です。また、葉酸、食物繊維、銅なども多く含まれています。
ビタミンEは体内の抗酸化作用に役立つだけでなく、血管拡張作用があるため、肌の新陳代謝を高め、美肌効果が期待できます。
(2)キウイフルーツ
キウイフルーツにはビタミンC、ビタミンE、葉酸、食物繊維などが含まれています。1個摂取すると1日に必要なビタミンCの約70%を補えます。
ビタミンCはコラーゲン生成に関与し、抗酸化作用に役立つため、アンチエイジングに欠かせない栄養素です。また、鉄の吸収を促進する作用もあります。ビタミンCは熱に弱いため、生食するのがおすすめです。特に生食しやすい果物を積極的取り入れましょう。
(3)にんじん
にんじんにはβカロテンが豊富に含まれています。βカロテンには抗酸化作用があり、アンチエイジングに役立つ栄養素です。体内に吸収されると、レチノール(ビタミンA)に変換されます。
レチノールは肌や粘膜の保護に役立ちます。生食よりも、油で調理したり、たんぱく質と一緒に摂取したりすると吸収率が上がります。
(4)赤ワインやココア
赤ワインやココアに多く含まれているポリフェノールは、抗酸化作用があることで知られています。
ポリフェノールの中にも種類があり、カテキン、アントシアニン、イソフラボン、セサミノール、タンニンなどが挙げられます。その他にも大豆、お茶などにも多く含まれているので、積極的に摂取しましょう。
(5)納豆
発酵食品である納豆には、食物繊維やビタミンK、銅、鉄が多く含まれています。1パックで1日に必要な食物繊維の20%を補うことが可能です。食物繊維と納豆菌で腸内環境を整えることで美肌に繋がり、さらに免疫力を高めます。
■4.摂るのをさけたい「老けやすい食べ物」
逆に老けやすい食べ物も存在します。どのような食べ物に気をつけたらいいのでしょうか。
(1)マーガリン
乳製品の加工品であるバターと違い、マーガリンは液状の植物油脂に水素を添加して固めています。そのため、多価不飽和脂肪酸を多く含む場合が多いのです。
多価不飽和脂肪酸は細胞の酸化を進めるため、大量に摂取するのは好ましくありません。また、摂取する場合は、ビタミンEを多く含む食品を一緒に摂取しましょう。
(2)スナック菓子や揚げ物
油で揚げて作られることが多いスナック菓子。油は時間が経過すると酸化するという特徴を持ちます。酸化した油を大量に摂取すると、細胞の酸化に繋がります。やはり大量に摂取するのは好ましくありません。
揚げ物も同様で、時間の経過したものは酸化している可能性があります。できるだけ出来立てを食べるようにしましょう。
また、ビタミンEなどの抗酸化作用を持つ食品を一緒に摂取するのを忘れずに。
(3)高GI値の食品
急激に血糖値を上げやすい、高GI値の食品。精製された食べ物(精白米、白砂糖、もち、うどん)や菓子類などが該当します。
GI値が高いと、糖化たんぱく質の生成に繋がります。高GI値の食品を食べたからといって、全てのAGEsが体内に取り込まれるわけではありませんが、たくさん食べているとそれだけ蓄積されます。
少しでも糖化たんぱく質の生成を抑えるために、低GI値の食品を先に食べるようにしましょう。未精製の食品(玄米、そば、てんさい糖)や、野菜、きのこ、肉、魚などが該当します。
食事から行うアンチエイジングの第一歩として、抗酸化作用があるビタミンEを積極的に摂取することから始めましょう。少し食事に気をつかうことで、数年後のお肌の状態が変わるかもしれません。細胞の老化を食い止めて、若々しさを手に入れましょう。
(管理栄養士 橋場愛
管理栄養士の資格を持つ、2歳の男の子のママ。管理栄養士の観点から、ためになる記事を発信。)
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