女性社長に聞いた!仕事との向き合い方&キャリアの築き方
ごきげん手帖 / 2019年8月30日 19時0分

結婚・出産・子育て・キャリアアップ……など、20代後半から30代にかけて、生活がガラッと変わるようなライフイベントを迎える方も多いと思います。そしてその中で、仕事とどう向き合って行くのかを考えなければいけません。「この先、どうしよう」と不安を抱えている方もいらっしゃると思います。
そこでごきげん手帖では、様々なライフステージを経て、いま輝いている女性が、人生のどのタイミングで、どのように考え、どうキャリアを積み上げたのかを取材してきました。
今回は、「在宅秘書サービス」を立ち上げ、これまで400名近い女性の新しいキャリア構築のサポートをしている保田 由香(ほうだ ゆか)さんに、女性のキャリアについてお話を伺いました。
子育てと仕事の両立に悩んだCA時代…独立のきっかけ
倉島:元CAの保田さん。新卒で入ったのはANA(全日空)と、華々しい経歴をお持ちですね。辞めるのはもったいなかったのでは?
保田:とても楽しくやりがいのある仕事だったのですが、出産後、CAを続けるのが難しいことに気づいたのと、機内のビジネスパーソンの方々と接するうちに「生き生きして楽しそう」と思ったんです。
ANAも含め、エアラインは各部門の専門職が集まって1つの便を飛ばしています。CAは「お客様の安全性と快適性を提供する」という一部分のスペシャリストだったので、今度は「ビジネスの全体像を見たい」と思ったんです。
天職を見つけるまで
倉島:それで独立されたのですね。起業のヒントはどこからきたんでしょうか?
保田:最初は、元CAの多くがなっている、マナー講師、イメージコンサルタントなど、とにかく気になったものを手当たり次第、勉強しました。
しかし、どれも結局ピンと来なくて、「人前に出るのは向いてない」と、やっと気付いたんです。そもそもCAを離職した理由が、「ビジネスの全体像を見たい」でしたから。
倉島:勉強のためにお金も結構使ったんですね。
保田:はい(笑)。紆余曲折を経て、講師の仕事のような、自分が商品として表に出るよりも人をサポートする、縁の下の力持ちの方が向いていることが分かりました。そして、現在の天職である、「在宅秘書サービス」の立ち上げ事業に関わることができたんです。
在宅秘書サービスとは
倉島:業務委託をしたい企業の経営者・起業家と、キャリアを活かして在宅で働きたい女性をつなぐ「在宅秘書サービス」。実際に立ち上げてみて反響はどうですか?
保田:結婚している女性の中には、家事や子育てなどに追われ、働きたいけど外に出るのが難しい場合もありますよね。 大企業に勤めていれば産休を取って戻ってもキャリアを積んでいきやすいですが、日本は中小企業の割合が99%と言われ、それが難しい場合が多いです。
また、女性は親の教育などで「女性とはこうあるべき」「自分より家族を優先し、自己犠牲が美徳」と考える人はまだまだ多いです。
在宅秘書サービスは、「家庭を優先しながら仕事をしたいけれど、かと言って近所のお店でパートがしたいわけではない」「会社員時代のスキルを活かして働きたい」という方に、大変喜んでいただいています。
倉島:女性は「夫の扶養の範囲内で働きたい」という方も多そうですね。扶養を外れてフリーランスでバリバリ働きたい人ばかりではないですもんね。
保田:そうなんです。短い時間しか働けないけれども、自分のキャリアが積めるような仕事がしたい。このような葛藤を抱えてる女性が多いからこそ、このサービスを支持していただけていると感じます。
「単に時間をお金に変える」ということではなく、女性が「やりがいを見いだせる」お手伝いをさせていただいています。企業側にも長時間勤務や出社を必須としなければ優秀な女性を採用できるというメリットがあるので、その架け橋となっていきたいです。
今後の夢
倉島:ところで保田さんは今月から、シリコンバレーに引っ越されたんですよね。
保田:はい、夫の仕事の関係で2年間住む予定です。実はシリコンバレーがテレワーク(会社に行かずに、自宅や近くにある会社の拠点などで仕事をすること)の発祥の地だと聞きましたので、ご縁を感じます。私には中1と小2の子どもがおりますが、彼らにも新しい経験、価値観が吹き込まれるのを楽しみにしています。
倉島:拠点を海外まで広げて素晴らしいですね! 今は、スカイプやZoomなどのサービスを使って、世界中どこででも仕事ができますからね。
最後に、保田さんの将来の夢を教えてください。
保田:「在宅秘書」という職業の確率と地位向上です。女性の新しい働き方、キャリアとして一般的に認知させたいと思っています。
時間を切り売りするのではなく、出産・子育てで、一時的にキャリアが停滞することがあっても、長い目で見て、女性がキャリアを重ねていくお手伝いができればと。新しい時代の、新しいキャリアの作り方を提唱したいです。
倉島:応援しています! 今日は本当にありがとうございました。
周りに流されるのではなく、自分は何が好きか、向いているかを突きつめ、天職を見つけた保田さん。そして自分も悩んだ経験を活かし、働く女性を応援するために邁進されています。
あなたもキャリアの参考にしてみてくださいね。
【取材協力】
保田 由香(ほうだ ゆか)さん
1998年 大学卒業後、ANAに入社。主に国際線の客室乗務員として勤務。2006年より、国内ベンチャーキャピタルのアシスタントとして、エンジェル投資家のサポート業務を行う。
その後、国内外に30店舗以上を展開する高級料理店の人事部に入社。2008年、一般社団法人シェア・ブレイン・ビジネス・スクール(旧アントレプレナーコーチング株式会社)のカスタマー・サポートリーダーを経て、2013年、同社の新規事業である「在宅秘書サービス」の分社化を機に、NPO法人ウーマン・キャリア・デザインの副理事に就任。在宅秘書サービスの代表を務める。
2018年に独立。NPO法人ウーマン・キャリア・デザインの代表理事に就任するとともに、株式会社在宅秘書ラボを設立。在宅秘書という働き方を、企業、女性双方に広める活動に従事している。
ライタープロフィール
スピーチコンサルタント・倉島 麻帆
スピーチコンサルタント、フリーアナウンサー。NHK、日経新聞など多数メディアに出演。脳科学・心理学メソッドも使い、好かれる「話し方・コミュニケーション」研修を、上場企業をはじめ全国で行っている。著書「引きつける話し方が身につく本」など多数。
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【参考】
※在宅秘書サービス
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