苦手な仕事相手に振り回されない共感コミュニケーションのコツ

lifehacker / 2019年9月30日 12時0分

写真

あなたは、苦手な人にどんな対応をしていますか?

「5分会議」(R)で人と組織を育成する専門家の沖本るり子です。

その人は、関わるとストレスばかり溜まってしまう相手だから、苦手なのでしょうか?

それとも、苦手な相手だからストレスが溜まるのでしょうか?

どちらにせよ、誰しもできるだけ、その『苦手』から離れたいと、相手のことを避けたくなるでしょう。

そこで、いちいち自分の心を動かされず、苦手だなと感じる仕事相手とストレスを溜めないようにやり取りするコツをお話しします。

目次

苦手な人は、避けて通れないと心得よ 苦手な人は、なぜストレスになるのか? 苦手な人への対応を変えてみよう 共感コミュニケーションで相手を動かすコツ

苦手な人は、避けて通れないと心得よ

驚く女性 Image: Shutterstock.com

実は、苦手と思っているのは、その人すべてではなく、その相手の価値観、思考や行動などの一部です。

けれど、この苦手な部分があなたとの違いでストレスが生じ、この人をまるごと『苦手』に、次第にこの人がまるごと『嫌い』になってしまうというわけ。

例えば、苦手な食べ物。この歯ごたえ、臭い、あるいは形がダメなど、その食べ物のどういうところがダメなのか本人なりの共通理由があるはずです。

人は、無理して食べてストレスを感じるより、避けておいしく楽しく食事しようとします。無理して食べる必要もないでしょう。

食事なら避けられても、人間関係となると、仕事上ではどうしてもこの苦手な相手を遠ざけることは難しいのです。

苦手な人は、なぜストレスになるのか?

ビジネスマン、ビジネスウーマン足元 Image: Shutterstock.com

まず、自分が苦手だと感じる人たちを頭に思い浮かべてみてください。

すると、自分が苦手だと思う相手には、みな共通項があると気づくはずです。

にぎやか、人懐こい、物静かな、いつも待ち合わせに遅れる、自分勝手、否定的なことを言う、服装がだらしない、仕事が遅い、ミスばかりする、言ったことをやらない…など。

例えば、いつも納期が守れない相手にストレスが溜まるという人は、時間にルーズな人が苦手なのだと気づきます。

それは、自分が時間という価値を大切にしているから。つまり、価値基準が自分と違いすぎる人を相手にすると、気持ちがイライラとマイナスの方向に動き、ストレスになってしまうのです。

「納期は守ってください」

「わかってる!」

「いえ、わかっていないでしょう、毎回、遅いですよね」

と都度、この言い合いの繰り返し。

そんな風に、自分の気持ちをマイナスにされる相手を、次第に『苦手な人』だと感じるようになるのです。

この気持ちは相手に伝わり、相手もあなたに苦手意識を感じ、ますます納期を守ろうという気持ちが薄れてしまうはず。

苦手な人とは、可能な限りさらっと関わるだけにしたいのに、苦手ゆえに余計に無駄に関わる羽目に。こうしてまた苦手な相手から、自分の感情をマイナスに振り回されてしまう…悪循環におちいるのです。

苦手な人への対応を変えてみよう

立ち話をする男性二人 Image: Shutterstock.com

苦手な相手とさらっと関わるためには、自分の感情ではなく、先に相手の感情をプラスに動かし、気持ちよく動いてもらうように促せばいいのです。

なぜなら、私たちは、人から言われた言葉ですぐ、一喜一憂します。

「あなたのそのしぐさ、嫌い」

「君のその意見、絶対おかしいわ」

「あなたのおかげで、うまくいってるよ」 など、相手からの一言で心にぐさっときて、落ち込んだり哀しんだり喜んだり。

つまり、たった一言で他人の感情を動かすことができるのです。

ところが、人は自分の言葉には、すぐ一喜一憂しません。だから落ち込んで立ち直るには時間がかかるというわけ。

「他人は変えられないが、自分は変えられる」と言いますが、感情の場合は真逆。「自分の感情はすぐには変えられないけれど、他人の感情は、すぐ変えることができる」のです。

つまり自分にとっては、何気ない一言でも、相手を一瞬で傷つけてしまう可能性もあるのです。

無理に嫌味を言ったり、負の対応をするより、相手の気持ちをプラスに変え、こちらの希望の動きをしてもらう工夫をしてみましょう。

共感コミュニケーションで相手を動かすコツ

手をとりあう Image: Shutterstock.com

相手の気持ちをプラスに動かすには、共感することが手っ取り早い方法です。

しかし、「苦手な相手に共感なんかできない!」ですよね?

そこで、苦手な相手には、「相手が、共感されたと解釈される」コミュニケーションのスキルを使います。

まずは、相手の話を聴き、相手の気持ちを汲み取りましょう。共感するプロセスは簡単です。

相手が話した言葉をしっかり聞く。 共感されたいと思うツボを見極める。(たいていは、話の最後の方にある) そのツボを共感する。 行動を汲み取る

例えば、職場で納期を守らない同僚から、

「昨日、お客様から依頼された企画書に取り組んでいたら、経理部長から、予算申請を今日中にまとめるように言われて、あなたからの依頼資料は明日までとりかかれないんですよ」

と言われた場合、自分の価値である“時間”という納期は相手にとっては重要ではないようです。このような相手に、自分の感情をプラスの方向にもっていくのは難しそう。

そこで、「そうか、今はとりかかれないんだね」と相手の言葉の行動部分を汲み取ります。

感情の言葉を汲み取る

怒り<感情>で、人を殴る<行動>

うれしさ<感情>のあまり、万歳をした<行動>

行動には感情がひそんでいることを踏まえて、相手の感情の言葉を汲み取ると共感が生まれます。

例えば、

「そのとき、家族っていいなぁと思ったんですよ」

「そのとき、思ったんだ」と相手の言葉の行動部分を認める。相手は、感情も一緒に汲みとってくれたんだと解釈します。

「昨日、ライブのチケットが当選したから、すごくうれしい」

「今、すごくうれしいんだね」と相手の感情を汲み取ります。

相手の話に行動や、感情の言葉が含まれている場合は、感情の言葉を1番に汲み取ってください。

それこそ一番、相手が汲み取って欲しい部分だから。

共感し、相手を動かす

このように、相手の話の中にある、<行動>や<感情>の部分を汲み取ると、相手は、あなたが共感してくれたと解釈します。ここにあなたの感情は関係ないのです。

苦手な相手が、あなたが共感してくれたと解釈すれば、相手の気持ちがプラスに動き、「納期早めにお願い」ということにも気持ちよく聞いてくれるかもしれません。

オウム返しはやめておく

オウム返しはおすすめしません。どこでもいいから相手の話の言葉を繰り返すというものではありません。

オウムは、人の話を音として聞いて繰り返しているだけです。それは、相手の言葉の気持ちを汲み取っているわけではありません。

相手の話をしっかり聞き、相手の気持ちがどこにあるかを見極めて汲み取り答える、共感コミュニケーションでさっさと仕事をすすめてもらいましょう。

苦手な相手と関わる時間は、可能な限り短くしたいもの!みなさんも、そうでしょう?

沖本るり子(おきもと るりこ)

沖本るり子

株式会社CHEERFUL 代表。1分トークコンサルタント。「5分会議」®で、人と組織を育てる専門家。江崎グリコなどを経て、聞き手が「内容をつかみやすい」「行動に移しやすい」伝え方を研究。現在、企業向けコンサルタントや研修講師を務めている。明治大学履修証明プログラムでも登壇中。著書に『相手が期待以上に動いてくれる!リーダーのコミュニケーションの教科書』(同文舘)、『生産性アップ!短時間で成果が上がる「ミーティング」と「会議」』(明日香出版社)、『期待以上に人を動かす伝え方』(かんき出版)などがある。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング