【ライヴレポート】ロス・ロンリー・ボーイズ、オーディエンスの心をいきなり掴んだ最高の初来日公演

リッスンジャパン / 2012年2月10日 19時0分

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盛り上がりを見せたロス・ロンリー・ボーイズ公演「ニ人羽織ギター」も披露 photo by Yuki Kuroyanagi(Listen Japan)

テキサス出身のロック・バンド、ロス・ロンリ―・ボーイズが2月8日渋谷クアトロで一日だけの初来日公演を開催し、日本で1月末にリリースされたばかりの最新作『ロックパンゴ』=(ロックパーティーの意味)のタイトル通り熱狂的なパフォーマンスを披露。会場を埋め尽くしたオーディエンスに最高のパーティタイムをプレゼントした。

デビューから14年、グラミー受賞歴もありUSライヴシーンでは屈指のライヴ・バンドとの呼び声も高い彼ら、日本初上陸には少し時間がかかってしまったが、来日に向け日本語を猛特訓し「こんばんは、トーキョー~!日本に来れてうれしい。みんなアイシテマス。僕たちはロス・ロンリー・ボーイズです。みんなサイコー!」と“片言ではない”堪能な日本語で挨拶、ヘンリー(G)、ジョジョ(B)、リンゴ(Drs)のガルザ3兄弟は冒頭のMCから観客の心を掴んだ。

LLBの音楽を一言で説明するのは中々難しい。伝統的なロックンロールやラテン、ブルーズの要素、所々に散りばめられるファンキーなギターやベースライン――そんな彼らの多様性溢れるスタイルは1曲目のジャムセッション「Man to Beat」で早くも発揮される。部分的にマイケル・ジャクソンの「ビリー・ジーン」やクリームの「サンシャイン・ユア・ラヴ」などの馴染みのフレーズを散りばめ一気に観客のテンションを上げて行くあたりも相当なライヴ巧者振りを感じさせた。

Los Lonely Boys - アーティスト情報

セット前半は最新作の楽曲を中心に演奏。重厚なブルーズに時折インプロヴィゼーションを加え、ヘンリーも敬愛する同郷のギタリスト、故スティーヴィー・レイ・ヴォーンやラテンロックのパイオニア、サンタナ。さらにチカーノロックのスター、ロス・ロボスを彷彿とさせる骨太のロック・サウンド。その一方でギター、ベース、ドラムが三位一体となり臨機応変にスタイルを自由に変え、パーカッシブな要素やタメを作ったりと、まるで会話するように繰り広げられる連携は見事というしか言い様がない。そこに兄弟3人随所に厚みのあるコーラスワークを加えて行く、ルーズな感覚も同居させながらも、一つ一つの演奏の質やアイディアは極めて緻密だ。

中盤には日本のファンに馴染みがあるナンバーをということで殆ど演奏しないビートルズの「She Came In Through The Bathroom Window」などを特別にセットに加えてくれた。
MCでは「地震と津波で大変な出来事を経験した日本の皆さんに今は大変だけれど、笑顔を忘れないでという気持ちを込めて」と演奏したハイライトともいえるバラードナンバー「Smile」は、LLB自らも、メンバーの病や家族の死など様々な苦難をプライベートで乗り越え“普段のステージでは絶対に歌わないと心に決めていた”という一曲。リハーサルで演奏することを決め初めて日本のオーディエンスの前で演奏してくれたという。

ライヴ後半にはスペンサー・デイヴィス・グループの「I'm A Man」。噂のギターをヘンリーとジョジョが2人で弾く通称「ニ人羽織」も飛だした。最後には彼らのメガヒット「Heaven」を披露、彼らの来日を待ち浴びていたファンたちの大合唱と共に異常なまでの盛り上がりを見せたショウは幕を閉じた。

翌日「生涯ベスト・ライヴの一つ」と本人たちも回想した大満足のパフォーマンス。自由自在という言葉が相応しい即興性や卓越した演奏スキル、日本語を交えオーディエンスの興奮を駆り立てるようなエンターテイメント性、そして飛び切り明るい愛すべきキャラクターとLLBの魅力がぐっと凝縮された濃厚な2時間だった。
この初ライヴの模様はWOWOWでも生中継されるという極めて異例の扱いもありその反響も大きかった。数週間前までノーマークの存在だった彼らだが公演終了後には、夏フェス出演を希望するオーディエンスの熱狂的なメッセージも数多く寄せられているという。紛れも無くリピーター続出となるだろう彼らのライヴ、一日も早い再来日を期

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