こじき百科、職質集、性器図鑑...『ベスト珍書』著者が選ぶ本当にヤバい本5冊

リテラ / 2014年11月1日 17時30分

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『ベスト珍書 このヘンな本がすごい』──書名は「ベスト新書」と「このミステリーがすごい!」のパロディだが、珍書編集者、そして珍書ウォッチャーを自任する筆者が思わず仰け反った「ヘンな本」を百冊紹介したものである。オカルトや超常現象を扱った「トンデモ本」や、部数が少なかったり、入手が困難な「稀覯本」、あるいはウケを狙った「サブカル書」などはなるべく排除し、一見マジメな目的で執筆されているが開いてみるとビックリ仰天してしまったり、思わず失笑してしまう学術書や専門書、資料集を100冊紹介している。「意図せざる珍」という意味では、「イグノーベル書」の様なものといってもいいかもしれない。

 さて、今回の記事ではその『ベスト珍書』の著者である私が、この本で紹介した中でも特にヤバイと思った「ベスト・オブ・ベスト」、いや「ベスト・オブ・ワースト」と言っても良い究極本を5冊紹介しよう。これらの本は中身のヤバさから社会的に物議を醸したり、閲覧注意度数が高く、軽々しい気持ちで見ると激しく後悔する本など、いずれも日本の出版史上に残る究極本だ。


●『誰にでもできる職務質問 職質道を極める』(相良真一郎、神戸明・編著/立花書房)

 現役警察官による職務質問テクニック集。「暴力団員を職務質問しているときの私は、正に「すごく生き生きわくわく」しているのが感じられ、私の身体、細胞が喜んでいるという感覚にとらわれていたのです」や「慣れてくると、暴力団員を発見すると、「宝箱」に見えてしまいます。(中略)何が出てくるか、「蓋を開けてのお楽しみ」といった感じなのです」「自宅に帰り風呂に入っているとき、あるいは夕食をとっているとき、「遂に自分も覚せい剤を検挙できるようになったんだ。」と喜びが何度も何度も込み上げてきたのを覚えています」など、人間味溢れる赤裸々な言葉で記されている。犯罪者に対して手の内を明かして良いのかと問題視され、現在では警察官が所属先を明記した上で直接出版社から購入する以外に入手不可能になってしまった。続編の『誰にでもできる職務質問2』は国会図書館にすら蔵書されていない。同社の類書の『地域警察官のためのわいせつ事犯の初動措置要領』等も一般的に購入不可能の処置が取られてしまった。


●『流出「公安テロ情報」全データ イスラム教徒=「テロリスト」なのか?』(第三書館)

 インターネットに流出してしまった、公安警察がテロリストとしてマークしていた、在日イスラム教徒の顔写真や住所など個人情報をそのまま印刷して本にしてしまったもの。それだけでなく、公安警察の氏名や顔写真、住所や電話番号はおろか、実家の住所や家族構成、子どもの名前までも記載した前代未聞の内部資料暴露本。案の定、人権侵害なのではないかと抗議の声が上がり、ただちに裁判所から出版差し止めを命じられた。その後、多くの部分を黒塗りにした第二版を刊行したが、それも間を置かずして差し止められ、現在では中身をほぼ全て黒塗りにした第三版しか販売されていない。国会図書館でも第一版、第二版は閲覧制限が掛けられている。表現の自由とプライバシーとの兼ね合いや、国家権力による特定の宗教信者のテロリスト視など、様々な視点から物議を醸した問題作。

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