ところでデッドボールや乱闘って傷害事件じゃないの?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年4月23日 12時2分

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プロ野球が開幕しましたね!

毎日試合の行方を追っている方も多いのではないでしょうか?今シーズンも横浜DeNAが健闘しているようです。

そこで今回はシーズン開幕にあわせて、意外と知られていない(?)野球ネタについて弁護士視点から検討してみたいと思います。

故意にデッドボールを投げた場合は傷害罪が適用されるのか、乱闘は傷害罪にならないのか、考えてみると気になってしまいますよね。法律的にはどうなるのでしょうか?

傷害罪が適用されると、1か月以上15年以下の懲役刑又は1万円以上50万円以下の罰金刑が課される可能性があります。

傷害罪のほとんどは暴行によって他人が負傷するケースです。この場合、傷害罪が成立するためには、「暴行をする意思」(=「故意」)があれば足ります。傷害結果の発生を予見できなくても、故意に基づく暴行の結果、傷害が発生すれば、それで傷害罪は成立するのです。

■故意にデッドボールを投げた場合は傷害罪が適用されるのか

「暴行をする意思」(故意)とは「暴行をする意図」よりも広い概念で、「暴行の認識」があれば足りるとされています。

つまり「故意にデッドボールを投げた」とは、ピッチャーの側から説明すると、「打者にボールをぶつけてやろうと考えて、あえてデッドボールを投げた」というケースだけではなく、「ぶつけてやろうとまでは考えていないが、ぶつかってもかまわないと思ってボールを投げた」というケースも、含まれるのです。

どちらのケースでも、その結果、ボールが当たり、打者が怪我をすれば、形式的には「傷害罪」に該当します。しかし、実際にデッドボールに傷害罪が適用されたケースは、私が知る限りではありません。

この点については、「証明責任」という刑事裁判の大原則が関わっていると考えられます。ある人の行いが犯罪に該当することは、検察官が証明しなければなりません。つまり、デッドボールの件を傷害罪で罰するためには、故意があったという点も含め、捜査機関が、裏付けとなる証拠や証言を集めなければならないのです。

例えば、監督がピッチャーに対して指示した結果、ピッチャーがデッドボールを投げたケースでは、監督やピッチャー、会話を聞いていた同じチームの選手らがそのような事実を証言をすることは、まずないでしょう。会話が録音されているということもまずないと思われます(注:このケースでは、監督も傷害罪の共犯になりえます)。

証言や証拠を集めにくいため、誤ってぶつけたケースと区別ができない。だから、故意のデッドボールは傷害罪には該当するけれども、実際には処罰されにくいのです。

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