アヒル口の加藤あい似美女が昏睡強盗 どんな罪?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年4月23日 21時1分

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「綺麗なバラには棘があった」

都内の不動産業の30代男性に睡眠薬入りの酒を飲ませ、現金などを奪ったとして、警視庁は4月3日、容疑者の女性の写真を公開しました。公開された容疑者の写真が加藤あい似の美人だったため、ワイドショーやネットでも大きく取り上げられましたが、昏睡強盗とはどのような犯罪なのでしょうか。

■強盗罪の特別類型

通常、強盗というと、暴力や脅迫行為によって、被害者の財産を奪うことをイメージすると思います。

実際、典型的な強盗罪は、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取」することが犯罪成立要件です(刑法236条)。ここでいう暴行・脅迫とは、被害者の反抗を抑圧する程度の強度の有形力の行使(簡単にいうと激しい暴力です)。または害悪の告知(例えば、包丁を首元に突き付けて「殺すぞ」と脅すこと)を意味 します。

したがって、被害者を泥酔させて金品を奪う行為は、通常の強盗罪の要件を充たさず、処罰できないことになりかねません。

■昏睡強盗罪がある理由

しかし、薬物や酒を飲ませて意識障害を起こさせて金品を奪う行為は、身体に対する危険があり、薬物や酒の量によっては死に至ることもあるため、こっそり金品を盗む窃盗罪よりも重く処罰して禁じる必要があります。

そこで、酒や睡眠薬、麻酔薬その他の薬物を使用して他人に意識障害を起こさせた者は、強盗と同様の刑で処罰するために、昏睡強盗罪が設けられています。昏睡強盗は、刑法239条で「強盗として論ずる。」とされており、要件は違いますが、通常の強盗罪と同じ法定刑となっています。

■昏睡強盗と似た犯罪

実は、他にも昏睡強盗と似た構造の犯罪があります。準強姦罪です。

もともと強姦罪は、強盗と同じく、典型的には暴行・脅迫を手段として成立する犯罪ですが、薬物やアルコールを使用して被害者に意識障害を起こさせて性的暴行を加えた場合も、通常の強姦罪と同じ刑をもって処罰することとされています(刑法178条)。

■昏睡強盗の法定刑

昏睡強盗の法定刑は5年以上の有期懲役であり、刑法のなかでもかなり重い犯罪として位置づけられています。

昏睡強盗の被害者は、男女問わずありえますので、異性の誘惑には用心する必要がありそうです。

*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)

*参考:昏睡強盗「あひる口の美女」映像公開 – 社会ニュース : nikkansports.com

*画像:警視庁ウェブサイトより

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