「実名報道」で生活に支障・・・報道機関に損害賠償請求はできる?

シェアしたくなる法律相談所 / 2014年12月25日 11時37分

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号泣会見で一時世間を賑わせた野々村竜太郎元兵庫県議員、詐欺と虚偽公文書作成・同行使罪により立件をされる予定であり、現在は実家で暮らしているようです。

野々村氏は事情聴取において、仕事をしなければならないが世間に顔を知られているからバイトもできないと打ち明けているようです。

野々村氏のように謝罪会見までもが世間に広まる例は少ないですが、犯罪を犯したと疑われる人間の実名報道は、多かれ少なかれ世間では悪評となって広まってしまい、社会生活上の不利益を被ることもあるでしょう。

もし、実名報道されたり、実名報道等を理由に企業に採用等を拒否されたりした場合、不利益を被った人は、賠償するよう報道関係者に請求することができるのでしょうか。

今回は、法律事務所あすかの冨本和男先生に取材をし、この件について伺ってみました。

■企業は実名報道を理由に採用を拒否できる?

「拒否できると考えます。企業などの雇う側には採用するかどうかの自由があるからです。」

「実際に実名報道を理由に採用を拒否されたという相談を受けたという例は知りません。しかし、特定の思想や信条を持っていることを理由に雇い入れを拒否しても当然に違法とすることはできないという判例はあります。この判例の事案とのバランスからすれば、実名報道を理由に採用を拒否しても採用の自由の枠内だと考えます。」

「すなわち、思想・信条等の『考え方』を理由に採用を拒否できるわけですから、それが『行動』に出ている場合にも採用を拒否できるのではと考えるわけです。企業としても、事件を起こして実名報道された人を雇えば、事件の内容によっては企業イメージにも影響します。以上から採用を拒否されてもやむを得ないと思います。」

採用については、企業にとってもほしい人材を選ばなければならないということもあって、企業側がそういった人材ほしくないと合理的に判断する以上、採用拒否について争うのは厳しそうです。

■実名報道されたこと自体を理由に、報道機関へ損害賠償請求できる?

「実名報道された方は、名誉毀損やプライバシー侵害を理由に報道機関に損害賠償請求することになるかと思います。仮に報道の内容が誤りであれば、損害賠償請求が認められる余地も十分あります。」

「しかし、報道の内容が真実であれば、通常、報道機関の報道内容は公共の利害に関する事実であって、公益を図るという目的も認められやすいので、請求しても認められにくいと考えます。」

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