残業上限「月100時間未満」へ…今までの残業はどう規制されていた?

シェアしたくなる法律相談所 / 2017年3月21日 16時50分

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政府が導入を目指す、残業時間の上限規制は、連合側が主張していた「100時間未満」になるというかたちで落ち着きました。

本件に付随して、時間外労働や休日労働について定めた36協定とは何だったのか、残業を1ヵ月100時間未満にするとは、具体的にどういうことなのか、といった点について解説していきたいと思います。

*画像はイメージです:https://www.shutterstock.com/

■そもそも36協定とは?

36協定とは、労働基準法36条に規定されている労使間の時間外労働または休日労働に関する協定のことです。「36条」に規定されているので「36協定」と呼ばれています。

労働時間については労働基準法がルールを定めています。

労働基準法が認める労働時間(=法定労働時間)は、1週間で40時間、1日で8時間です。労働基準法がこうして労働時間を定めているのは、長時間労働から労働者の心身を保護するためです。

したがって、使用者は、原則として、1週間で40時間、1日で8時間を超えて労働者を労働させてはいけません。違反すると労働基準法違反になるわけです。

しかし、この原則を貫いた場合、人手不足の企業は突然のトラブル・緊急の仕事・繁忙期等に対応できず経営が成り立たなくなってしまいます。

こうした問題を解消するための方法が36協定ということになります。

すなわち、労使間で時間外労働・休日労働可能の36協定を締結し、それを行政官庁に届け出れば、1週間で40時間、1日で8時間を超えて労働者を労働させても労働基準法違反とはならないわけです。

■36協定を締結すれば、無制限で働かせて良いというわけではない

ただし、36協定を締結すれば時間外労働・休日労働なんでもありというのも問題です。

そこで、36協定を締結する場合、使用者は、「時間外または休日の労働をさせる必要のある具体的事由」、「業務の種類」、「労働者の数」、「1日および1日を超える一定の期間について延長することができる時間または労働させることができる休日」について協定する必要があります。

また、使用者は、厚生労働大臣が定めた時間外労働の上限に関する基準に適合した協定を締結する必要があります。

現行の厚生労働大臣が定めた時間外労働の上限に関する基準は、1週間で15時間、2週間で27時間、4週間で43時間、1ヵ月で45時間、2ヵ月で81時間、3ヵ月で120時間、1年間で360時間です(「労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準」平成10年労働省告示第154号)。

■36協定の問題点

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