「完璧な資料を作ろう!」 自主的な業務は残業に当たる?

シェアしたくなる法律相談所 / 2017年5月14日 6時30分

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真面目で責任感の強い方に多いのですが、上司には命じられていないものの、もっと仕事のアウトプットの質を上げようとこだわりを持って、自主的に早朝や深夜に残業を行う方がいます。

それ自体は非常に素晴らしいことなのですが、では果たしてこの時間は労働時間(残業)に該当するのでしょうか?

Q.自主的な業務は労働時間になる?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.使用者(上司)から指示を受けずに行う仕事は「労働時間」には該当せず、残業代を請求することはできません。

法律上、労働時間とは「労働者が使用者(上司など)の指揮命令下に置かれている時間」を指すとされています。

この定義に照らせば、自主的な作業は「指揮命令下」に置かれている時間には該当しないため、労働時間には該当しません。

よって完全なるプライベートの時間と同じであるため、残業代どころかその作業分の給与を請求することもできません。

ただし、「指揮命令下」にあるかどうかは必ずしも明確な業務指示があることに限られません。

例えば、「明日の朝一までにこの資料作っといて」と定時間際の時間帯に言われた場合などは、明確に「残業しろ」という指示はなされていないものの、物理的に残業を行わなければ資料作成ができないため、黙示的に残業の指示がなされたとされ、資料作成に要した時間は残業代の対象となります。

*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。

【画像】イメージです

*Graphs / PIXTA(ピクスタ)

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