【連載第1回】後悔しない離婚「妻と夫、立場が強いのはどっち?」

シェアしたくなる法律相談所 / 2017年6月19日 21時40分

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*画像はイメージです:https://pixta.jp/

離婚についての情報は、今やネット上に、いやというほど載っています。しかも、その中には、3年の別居で自動的に離婚できる、と思わせるような誤った情報や、不正確な情報が入り混じっています。

しかし、離婚において必要な情報は、実は8つのポイントしかありません。後悔しない離婚のためには、この8つのポイントをしっかりと押さえ、心と頭を整理し、戦略・戦術を練ることが重要です。

本日は、第1のポイント「二人のパワーバランスを冷静に判断すべし」というお話です。

■その1 二人のパワーバランスを冷静に判断する

離婚相談の中で代表的なご相談は、「いきなり夫から離婚を切り出された。明日からどうやって生きていったらいいのでしょうか? 子どももまだ小さいのに」といって泣き崩れる専業主婦というパターンです。

こんなとき、私は、「あなたとご主人と、どちらが法的に立場が強いと思いますか?」と質問します。

このとき、多くの女性が、「(なぜ当たり前のことを聞くんだろう? 夫に決まっているのに。でもわざわざ質問するということは、答えは違うのかしら? と思いながら、おずおずと)夫だと思うんですけど?」と答えるのです。

そのたびに、私は「ブーッ! 外れです。立場が強いのはあなたなのです!」と答えます。

なぜでしょうか?

民法には、離婚の方法として、「協議離婚」「調停離婚」「裁判離婚」という方法が規定されています(「審判離婚」も規定されていますが現実にはほとんどありません)。

そのうち「協議離婚」「調停離婚」は話し合いによる離婚ですから、要するに「当事者の同意」か「法律上の離婚原因」のいずれかが備われば離婚できる、ということになります。

ところで、「法律上の離婚原因」として民法770条1項には、以下のような5つの要件が規定されています。

(1)配偶者の不貞

(2)配偶者による悪意の遺棄

(3)配偶者が三年以上の生死不明のとき

(4)配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき

(5)その他婚姻を継続することが困難な場合

の5つです。

(5)は少し分かり難いのですが、要するに(1)から(4)と同程度重要な事情があるとき、という意味です。

しかし、ちょっと考えてみて下さい。三年以上の生死不明や強度の精神病にかかり回復の見込みがない場合と同程度の重要な事情など、一般にはほとんど想定できないですね。

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