義務教育を受けない不登校YouTuber…親が罰せられる可能性は?

シェアしたくなる法律相談所 / 2019年6月14日 17時27分

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最近、小学校に行かずYouTuberとして活動する少年が物議を醸しています。彼はさまざまな理由から学校に行くことに疑問を持ったそうで、「自分らしく生きたい」と、YouTuberとして生きることを決めたそうです。

そんな彼への評価は賛否両論。「自分らしい生き方でいいのでは」「選択肢の1つとして認められるべきだと思う」という声もありますが、「将来のことを考えたら学校に行くべき」「義務教育を受けさせない親は何を考えているのか」などの声も根強いようです。

小学生YouTuberの行動や、義務教育を受けさせずに容認する親に法的な問題ないのでしょうか?星野・長塚・木川法律事務所の木川雅博弁護士に見解を伺いました。

問題はあるのか?

木川弁護士:「小学生白書Web版」2018年9月の調査によると、小学生の将来つきたい職業全体ランキングの3位に「YouTuberなどのネット配信者」がランクインしたそうです。

学校に行かずにYoutube配信をしている小学生もいるようですが、イジメや精神的不安等などの一見して明らかに正当とは思われない理由で学校に行かずにYouTuber活動を行う子どもを容認する保護者は、義務教育を受けさせる義務(就学義務)に違反し、逮捕されるのではないかという疑問を持つ方もいるようです。

そこで今回は、親が正当とは思われない理由で義務教育を受けさせないことに法的な問題はないのかについて解説したいと思います」

義務教育を受けさせないことは正当な事由がなければ就学義務違反

木川弁護士:「憲法26条2項を具体化した学校教育法17条2項では、保護者に子どもに9年間の義務教育を受けさせる義務(就学義務)を定めています。

保護者が就学義務に違反していると疑われ、学校に出席させないことについて保護者に正当な事由がないと教育委員会が判断したときは、教育委員会から保護者に対して学校に通わせるよう督促することになります(学校教育法17条3項、学校教育法施行令20条、同21条)

保護者が督促に従わないときは、保護者は10万円以下の罰金に処せられます(学校教育法144条)。

これら法令の趣旨は、子どもの教育を受ける権利を保障するため、虐待を行ったり、強制的に働かせたりする保護者に罰則を与えるためです。

ですから、親が正当とは思われない理由で義務教育を受けさせなければ違法行為ということになります。

一方、教育を受ける権利は子どもに保障されているものなので、子どもが正当な理由なく学校に行かなくても子どもが罰を受けるわけではありませんし、究極的には子どもの真意であれば教育を受ける権利を放棄する(ただ学校に行かないだけですが)こともできます。

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