【びた一文渡さない!】夫の死後「婚外子」が遺産相続を主張…弁護士の見解は?

シェアしたくなる法律相談所 / 2019年8月26日 13時21分

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先日、長年連れ添った夫を亡くしたNさん(50代・女性)は、発覚した裏の顔に絶句しています。

「良好な夫婦関係を築いている」と思っていたのですが、実は長年付き合った愛人がおり、子供まで設けていたことが判明。

「ずっと裏切られていた」とショックを隠せません。

婚外子が突然登場

そんなNさんに追い打ちが。

葬式に突然「婚外子」が現れると、我が物顔で遺産相続権を主張してきました。

「びた一文やりたくない」と追い返したそうですが、相手方は「自分には権利がある」と譲りません。

突然現れた婚外子に遺産を相続する権利があるのでしょうか? あすみ法律事務所の高野倉勇樹弁護士にお聞きしました。

弁護士の見解は…

高野倉弁護士:「夫の死後に存在が判明した婚外子にも相続権はあります。

ただし、法律上の親子関係があることが必要です。

前提として、その婚外子の方が、法律上も夫の子であると認められている必要があります。

DNA鑑定で親子である(可能性が極めて高い)とされていたとしても、それだけでは相続権は発生しません。

認知(民法779条)される必要があります。

認知されて初めて、法律上の親子関係が認められるからです。

遺言で認知することもできます(民法781条2項)。

夫(婚外子の父)から認知されない場合には、裁判で認知を求めることができます(民法787条本文)。

認知をしないまま夫が死亡した場合には、死後3年に限り、裁判で認知を求めることができます(民法787条ただし書)。

このように、たとえ婚外子であっても法律上の親子であれば相続権があります」

相続分は?

高野倉弁護士:「相続人が妻、子2名(妻との間の子1名+婚外子1名)、遺言はなかった、という場合で考えます。

まず、妻の相続分は2分の1です(民法900条1号)。

子2名の相続分(子のグループ全体での相続分)は、合計2分の1です。今回は子が2名なので、4分の1ずつの相続分をもつことになります。

子が3名でも4名でも、子のグループ全体での相続分は合計2分の1です。なので、子が多い場合には、一人ひとりの相続分は少なくなります」

婚外子と嫡出子の差別(民法改正前)

高野倉弁護士:「なお、このように、結婚している相手との間の子(嫡出子といいます。)と婚外子(非嫡出子といいます。)の相続分が同じになるのは、平成13年(2001年)7月1日以降に開始した相続(この日以降に被相続人が死亡した場合)です。

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