返す客か、逃げる客か。本物の富豪は手ぶらでカジノへやってくる

まぐまぐニュース! / 2016年2月16日 3時0分

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カジノでは毎晩想像をはるかに超える大金が飛び交っていますが、メルマガ『鍛野ミミの「カジノの目線で」-ここだけばなし-』の著者で現役ディーラーの鍛野ミミさんは、本当にお金を持っているVIPプレーヤーは手ぶらで遊ぶと言います。それはカジノの「フロントマネー」というサービスを利用するから。今回も魅惑的なカジノの世界に皆さんをご招待いたします。

実績のあるVIP客には3000万円信用クレジットを出すことも

前々回の記事で、

「カジノのお客様を大切に育てる」 。

「カジノでは 『NO!』と言わなければならない時がある」。

と書きました。

おさらいです。

VIPハイローラーの定義は500万円以上のプレーヤーで、VIPミドルローラー100万円~300万円プレーヤー

それ以下はマスプレーヤーです。これはあくまでも目安で、主にラスベガスやマカオ、シンガポールの大型カジノ施設で該当します。(韓国などではもう少しハードルが下がります)

「カジノのお客を育てる」の意味は、2番目のVIPミドルローラーのお客様に1番目のVIPハイローラーに昇格していただくこと。

具体的にいうと、カジノで預けるお金FM(フロントマネー)を例えば300万円から500万円に上げていただくということです。(FM…?フロントマネー?ってなに?)

フロントマネーは、カジノのVIPプレーヤーが現金を持たずに事前にカジノにお金を預けるシステムのこと。

VIPへのサービスでもあり、カジノのオペレーションでもあります。(へえ~!そんなサービスがあるんですね!知りませんでした)

そうですよね。FMは日本ではあまり知られていませんね。でもこのしくみを知らないと、基本VIPのコンプ対象にはならないんです。(富裕層待遇も受けられません)

だから、VIPチームはコンプやその他サービスの話をしながらお客様にカジノのシステムを理解していただく。

お客様を育てるのです。

そして、100%「NO!と返事をする」 場面とはクレジットを控えるとき。

VIPマーケティングで最もむずかしい仕事。「信用クレジット」での取引です。

以前、8億円プレーヤーの記事でも書きましたがVIPマーケティングでは、一定の実績のあるお客様にはクレジットを出します

クレジットラインはプレーや実績に応じて変動しますが、100万円単位で出すことがほとんどです。(多い場合は1000万円とか3000万円とか)

FMで預けたお金を使いきってしまったVIPはカジノにクレジットを要求してくるんです。

実績のあるお客さまだったら、クレジットは出すのですが…後日、回収できるかどうか分からないクレジットを出すことは絶対に出来ないので、この辺りの見極めが大変なんです。

なぜならクレジットを出さず、怒って二度と来なくなったハイローラーもいれば…クレジットを出した結果、消えてしまったハイローラーも大勢いるからです。

この話は、1,2回では完結できないほど奥が深いので、またどこかのタイミングで書きますね。

今日の話をまとめると、ハイローラーのFMは金額に応じてコンプが変わるのでチームはそれを提案しながら、お客様を育て…その一方で、FMを使い切ったプレーヤーのクレジット判断をする…。

うーん…カジノビジネスって、矛盾しているかもー!

でもある教授いわく、「矛盾」は最高の研究テーマであり、エンターテイメントなんだとか。

そう捉えれば、やっぱりギャンブルは人間の欲求に根差した活動です。

「余暇」と「依存」とのバランスを図りながら、それらを全て受け入れることが、成熟した大人社会に発展していく…そう信じて、これからもカジノ(IR)を推進していきます。

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『鍛野ミミの「カジノの目線で」-ここだけばなし-』より一部抜粋

著者/鍛野ミミ

カジノディーラー歴24年。ラスベガスのディーラーライセンスを持ち、日本では数えるほどしかいない、海外大手カジノ事業主の「富裕層・VIPマーケティング」業務を経験した筆者が、これまで語ることのなかったカジノの「アレコレ」を発信していきます。

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