真田丸『第12話』解説。なぜ上杉家は「義」を重んじるようになったのか?

まぐまぐニュース! / 2016年3月27日 13時0分

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 NHK大河ドラマ『真田丸』を放送直後にワンポイント解説する人気連載シリーズ。今回は、なぜ上杉家が「義」を重んじるかについて。今回の12話でも反抗的な態度の国衆に手を焼いている上杉家の様子が描かれていましたが、その理由は謙信の父・長尾為景に原因があったようです。為景はどんなことをしてしまったのでしょうか。

今回のワンポイント解説(3月27日)

今回のワンポイント解説は、上杉景勝の立場。戦国時代の越後では、しばしば反抗的な態度をとる国衆たちに、謙信景勝手を焼いている。なぜ、こんな事になったかというと…

ご存知のように、謙信の最初のもともとの名前長尾景虎。彼の家は、越後の守護代をつとめていた。ところが、謙信のである長尾為景は、主君である守護の上杉房能を倒し、後継者の上杉定実を傀儡化して、越後の実権を握ることになった。越後を束ねるのが難しかったのは、国衆たちがこの下剋上に反撥した(当たり前だ)から。その結果、国衆たちを押さえ込まなければならない為景や謙信は、自分こそが越後の正当な支配者(国主)なのだ、という体裁を繕うのに懸命だった。 戦いに際して大義名分を重んじてみせる、という謙信のパフォーマンスも、こうした事情によっている。

その謙信が死んだ後、御館の乱を制して越後の国主におさまったのが景勝。彼もきっと、自分が越後の正当な国主であることをアピールするのに、気をつかっただろう。このドラマで遠藤憲一さんが演じている景勝は、こうした彼の立場をうまくキャラクター化している、といえそうだ。なお、為景や謙信について詳しく知りたい人は、拙著『東国武将たちの戦国史』(河出書房新社 1600 円)をお読み下さい!

それから、今回から真田一家の居城は上田城になる。背景にあるのは、室賀正武を討って小県を統一し、徳川と敵対したという昌幸の立場。一方、上田城は本来、前線地域に築かれた作戦基地。つまり、自立自存の道を歩んでゆくため、軍事基地の中に家族みんなで住むことにしたわけ だ。冒頭のシーンで、きりが「今までのお屋敷とは大違い」と言っていたのは、そうした事情を反映している。(西股総生)

 

今週のワンポイントイラスト

いよいよ始まる第一次上田合戦。実は信繁は参加していません! でも参戦しなければドラマが成り立たないし…。史実 or 視聴率、どっちを選ぶの??

拙著『ふぅ~ん、真田丸』では…

出陣させて三十郎に怒られました。ちなみに『ふぅ~ん、真田丸』でも海を見て喜ぶ幸村が描かれております。こちらも副読本としていかがでしょ?(みかめ)

 

文・絵/TEAM ナワバリング(西股総生・みかめゆきよみ)

ナワバリスト(城郭研究家)の西股総生率いる、お城(主に山の城)と縄張りを愛する3人組

 

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