家電のプロが明かす、ダイソンの通販モデルが安すぎるカラクリ

まぐまぐニュース! / 2017年11月20日 4時45分

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TVCMやチラシなどの通販で、ダイソンのクリーナーが驚きの安さで売られていることがあります。電器店などと比べると、価格の差は数万円になることも。なぜこのような現象が生じるのでしょうか。メルマガ『旬刊!ブログで言えない家電の話【神原サリーとゆかいな仲間たち】』の著者のひとりで家電コンシェルジュの神原サリーさんが、その驚くべきカラクリを解説してくれました。

通販モデルのダイソンはなぜそんなに安い?~そのからくりとは

先日、懇意にしている方からこんな相談を受けました。

添付しているジャパネットの掃除機のチラシが気になっています。ジャパネットで売られているダイソンと、電器屋さんで売られてる8万円くらいのダイソンは、どのくらい違うのかがわからないのです。どんな差があるのか、教えてくださいませんか?

kaden20171117

これって、ジャパネットに限らずショップチャンネルバージョンも含め、気になっているという人が多いのではないでしょうか。だいたいのところはわかっていましたが、せっかくなのできちんと説明するために、詳細に内容を調べて下記のようにお返事しました。

お尋ねの件、同じ製品が安くなっているわけではありません。ちゃんとからくりがあります。でも、ダイソンのコードレススティッククリーナーは見た目がどれも似ているので一般の方にはわかりませんよね。

● 今回のジャパネットさんの製品

こちらはタイトルの下にあるように<DC62WH ENT SV>となっています。型番からいうと、

  • DC45:2012年
  • DC62:2013年
  • DC74:2014年
  • V6 :2015年
  • V8 :2016年
  • V7 :2017年(V6とV8のエッセンスを取り入れたモデル)

ダイソンのコードレススティックのこれまでの歴史をまとめるとこんな感じになります。ちなみに、昨年登場したV8が現況のフラグシップモデルで、今年のV7は数字のとおり、V6とV8のエッセンスを取り入れたモデルになります。

そしてダイソンのウェブサイトを見てみるとV6以降しか販売しておらず、「DC●●」というのは存在しません。

つまり、このジャパネットモデルはV6の2世代前のモデル(2013年版DC62)をもとにして、本体カラーとヘッド(の幅)のみ、オリジナルモデルとして作り直したものといえます。ある意味、在庫処分に近いかもしれません。

ただ、DC62に使用しているモーターも「ダイソン デジタルモーターV6」ですし、サイクロンの構造も同じです。さらにリチウムイオンバッテリーも同じものを使っているようで運転時間や充電時間もV6 slimと変わりません

付属品も細かくチェックしたところ、ダイソンのECサイトの中で最もお手頃なV6 slimと同じでした(こちらは今、税込みで46,059円になっています)。

● Dyson V6 Slim

では、今回のジャパネットオリジナルモデル<DC62WH ENT SV>とダイソンのECサイトの中で最もお手頃なV6 slimとの違いはどこにあるのかというと、

ポストモーターフィルター

……がついていないことです。このフィルターはV6以降のモデルから搭載されたものでグリップの真上にある排気口部にこのポストモーターフィルターを装備することで、PM2.5はもちろんのこと、0.3ミクロンまでの微粒子を99.97%キャッチできる「きれいな排気」が特徴です。

ということで、排気にそこまでこだわらないなら現行のV6 slimとお掃除能力が変わらないコードレススティックが会員様特価だと、税込み32,184円で買えるのですからお得なのかもしれません。

ちなみに家電量販店で売っている8万円程度もするコードレススティックというのはこのあたりのV8かと思われます。

● Dyson V8 Animalpro

運転音が格段に静かなことや、ゴミが捨てやすいこと(ゴミ捨ての際にフィルター部のゴミをゴムのようなものでこそげ落とす機能がついています)通常モードでの運転時間が倍もあることなどを考えるとなるほどなと思います。そして冒頭の「歴史」にも書いたように今年出たばかりのV7はゴミの捨てやすさはV8と同じで、運転時間30分音はまあまあというところで塩梅がちょうどいいのかもしれません。

● Dyson V7 Animalpro

…というのが私の返信なのですが、早い話が型落ちの製品をもとに少しだけオリジナルなところを加えて在庫処分しているというわけですね。とはいえ、家電量販店などでも「ビックカメラオリジナル」「エディオンモデル」というようなPB商品というのは前から存在していましたし、こうしたモデルは型落ち品に手を加えるというものが多いのですよね。そういう意味では、ダイソンに限らないけれど、あまりに大々的に宣伝をしたり、通常のモデルは強気の価格で値下げせずに売っているので、価格の差にびっくりしてしまうんですね。

どこまでお得なのか、機能はどうなのか、分析して買っている人は少ないと思います。今回、綿密に比較してみて、あらためてなるほどなと思いました。(神原 サリー)

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