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『ゴジラ-1.0』特大ヒット! 山崎貴監督渾身の一作は『シン・ゴジラ』を超えるのか?

マグミクス / 2023年11月18日 7時10分

『ゴジラ-1.0』特大ヒット! 山崎貴監督渾身の一作は『シン・ゴジラ』を超えるのか?

■2週目の成績がカギを握る?

 2023年11月3日に山崎貴監督作の『ゴジラ-1.0』が公開され、初週の週末興収10億円超を稼ぎ出す大ヒットスタートを記録しました。国内実写ゴジラ映画としては、歴代最高の興収82.5億円をマークした『シン・ゴジラ』(2016年)以来の作品であり、『ゴジラ-1.0』がどこまで成績を伸ばすのか気になっている映画ファンも多いと思います。果たして、『シン・ゴジラ』を超えることはできるのでしょうか。

 まず映画興行は、公開初週の興収・観客動員数が重要視されています。初週の客入りが悪ければすぐに上映回数が減らされ、気付けば1か月ほどで公開が終了していた……なんてことも少なくありません。その点『シン・ゴジラ』公開初週を上回る成績で週末興収ランキング1位を獲得し、2週目も首位を守った『ゴジラ-1.0』は、しばらく安定したスクリーン数・上映回数をキープするはずです。

 とはいえ映画興収は公開週に対する2週目の「ドロップ率」が鍵になるため、『シン・ゴジラ』超えが確実となったというわけではありません。期待値の高い話題作は公開直後に人が集まるため、2週目以降は失速しやすいのが特徴です。

 このドロップ率を最小限に抑え、息の長い興行を見せた好例が2022年公開の『トップガン マーヴェリック』や、『ONE PIECE FILM RED』です。全米公開時の『タイタニック』や『アバター』も同様で、それらの大ヒット作品はいずれも映画史に残る成績を収めました。

 気になる『ゴジラ-1.0』2週目の週末興行収入は約5億6000万円(ドロップ率約50%)となっており、2週目以降もドロップ率が低かった『シン・ゴジラ』に比べて、スピードダウンがやや早い印象を受けます。

※ここから先は一部『ゴジラ-1.0』本編内の描写の話題に触れています。

■特典がないのはウィークポイント?

前作『シン・ゴジラ』ポスタービジュアル (C)2016 TOHO CO., LTD.

 安定した集客を図るため、近年は週替わりの入場者特典を付けてリピーター獲得に繋げる作品が増えてきました。怒涛の特典攻勢かつ、再上映で興収200億円を突破した『ONE PIECE FILM RED』は代表例でしょう。

 一方『ゴジラ-1.0』は、最近の映画にしては珍しく入場者特典がありません。歴代ゴジラ映画はたびたび入場者特典が配布されていて、消しゴム風フィギュアや、かつての同時上映作品「とっとこハム太郎」とのコラボグッズ「ゴジハムくん」なども人気を博しました。

 付加価値という意味で入場者特典には集客力があり、『シン・ゴジラ』も途中から「大ヒット御礼・名台詞ステッカー」を付けたほどです。『ゴジラ-1.0』公開後のSNSでは、劇中シーンを再現したフィギュアなど入場者特典を求める声も見られ、『シン・ゴジラ』と同様にヒット記念のアイテム登場に期待が募ります。

 一方で入場者特典に頼らない姿勢は、作品そのもので勝負に出たという自信の表れなのかもしれません。本作は30作目の国内実写ゴジラ映画にあたりますが、政府視点の『シン・ゴジラ』や怪獣プロレスを展開した前々作『ゴジラ ファイナル・ウォーズ』のように、シリーズ作品それぞれの魅力があります。

 神木隆之介さん、浜辺美波さん、安藤サクラさん、佐々木蔵之介さん、山田裕貴さん青木崇高さん吉岡秀隆さんら豪華キャストが集結した本作は、まず戦後間もない日本を舞台にしているのが特徴です。また冒頭からゴジラに変異する前の巨大生物が大戸島で暴れ回り、水爆実験による被爆を経たゴジラが木造船「新生丸」や、重巡洋艦「高雄」と繰り広げるド迫力の海上戦には誰もが度肝を抜かれるでしょう。

 そもそも山崎貴監督はVFXの名手として知られ、『ALWAYS 続・三丁目の夕日』や西武遊園地の「ゴジラ・ザ・ライド」でゴジラの脅威を描いてきました。実写版ゴジラの新監督にふさわしく、山﨑監督自ら手掛けたVFXの効果もあって過去最高水準の映像表現が実現しています。

 そんな映像を一層楽しむ方法として、今後は4DXやスクリーンX、ドルビーシネマ、IMAXなど何度でも味わいたい「特別な映像体験」という面での付加価値が、リピーター獲得のポイントになる可能性を秘めています。実際に昨年『トップガン マーヴェリック』がロングヒットした要因でもあり、グランドシネマサンシャイン池袋の4DX SCREEN(4DXと3面スクリーンを同時に楽しめるたシアター)は、公開直後から連日満席で座席の争奪戦が繰り広げられるほどでした。

 また山崎監督が執筆した小説版『ゴジラ-1.0』も11月8日に発売されているので、理解をより深めてから改めて映画を鑑賞するのもひとつの方法です。特攻から逃げ帰った主人公・敷島(神木)の葛藤や幼子を抱えた典子(浜辺)との関係性など、ゴジラの迫力に気押されて1度目の鑑賞時には見逃していたドラマパートの魅力にも気付けるのではないでしょうか。

 公開2週目の興行通信社の発表では、『ゴジラ-1.0』の累計成績は動員135万人、興収21億円となっています。3週目以降どう推移していくか、要注目です。

(葦見川和哉)

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