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アニメ『呪術廻戦』は原作の戦闘描写を描けるか? 呪いの塊を飲み込んだ主人公

マグミクス / 2020年6月17日 18時10分

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■呪いが生む緻密な戦闘と人間ドラマをぜひ見てほしい

 2020年10月に放送予定のTVアニメ『呪術廻戦』。そのPV第1弾が、5月20日に解禁されました。「週刊少年ジャンプ」で連載中、芥見下々先生原作コミックの疾走感あるダークファンタジーをアニメ化するのは、数々の名作を送り出したアニメ制作会社MAPPA。ついに発表されたPVは、アニメ化への高揚感をさらに高めてくれるものでした。

 人間離れした身体能力を持つ主人公・虎杖悠仁(いたどり・ゆうじ/CV:榎木淳弥)は、病床に伏せる祖父の見舞いを続けながら、周りの友人・教師と楽しい生活を送っていました。しかし祖父の死後、虎杖は呪術師・伏黒恵(ふしぐろ・めぐみ/CV:内田雄馬)と出会うことで人生が一変します。

 日常に蔓延する負の感情から生まれる「呪い」。多くの呪いが込められた「呪物」。それらから生まれ、人々に災いを振りまく「呪霊」。呪術師は命をかけて呪霊たちを祓うことで、人々の生活を守る存在です。伏黒は虎杖の高校に眠る、伝説の呪物「両面宿儺(りょうめんすくな)」の一部を処理するために来校します。しかしタイミング悪く、呪物は虎杖の先輩によって封印が解かれてしまいました。

 封印解放と共に、高校中に現れたおびただしい呪霊。伏黒も重傷を負い、虎杖の怪力も呪霊には通用しません。呪霊を祓えるのは、呪力を持つ呪術師のみ。そう教わった虎杖は、何を思ったか「両面宿儺」を口にしてしまいます。呪いの塊、人にとって猛毒の宿儺を飲み込んだ虎杖。しかし彼は、自分の内側で目覚めた宿儺の意思を、抑え込めてしまったのです。

 単なる高校生から、あらゆる呪術師が滅ぼすことのできなかった宿儺を収める器に。即処刑のところを保留とされた虎杖は、多くの人を助け、人間として正しく死ぬため、呪術師としての人生を歩み始めます。

 マンガ『呪術廻戦』の面白さを語るとき、まず伝えたいのが「理知的かつ躍動感にみなぎる戦闘描写」です。呪力という複雑な力を応用した、さまざまな固有能力。単なる力技で押し切ったり、緻密な戦略を駆使して主導権を奪い合ったりと、すべての戦闘シーンを飽きることなく追いかけられます。特に自分の得意を相手に押し付けるため、環境そのものを塗り替えてしまう「領域」という要素がたまらない。コマ全体に広がる絶望感と、さらに一段階上に上がる戦闘への緊張感が、「ここからどう挽回するのか」という読者の思考を、一層かきたててくるのです。

 負の感情、呪い、呪術という閉鎖的な社会が生む、十人十色の人間描写もまた、『呪術廻戦』の見どころです。生まれながらにほぼ決定されてしまう、才能のよしあしに苦しむ者。必ずしも善人ばかりではない、「呪いが見えない人間たち」の存在意義を問う者。昨日談笑していた仲間が、今日無残な姿になってしまうこの生き方に、疑問を抱く者。「強くなる」という大目的のかたわらで生まれる、人間らしい葛藤が、戦闘の結果にリアリティを生んでいる気がします。

 そんな作品のアニメーションを手がけるのは、高い作画力で知られるMAPPAなのだから、期待するなという方が無理な話です。筆者は今でも、2012年放送の『坂道のアポロン』にて、主人公ふたりがピアノとドラムの生セッションをするシーンを何度もリピートします。アニメ放送開始まで、これから続々と公開されるであろう映像も、要チェックです!

(サトートモロー)

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