河森正治氏がメカデザイン『アーマード・コア』パイロットに憧れた子供時代の夢が叶う

マグミクス / 2020年7月10日 18時10分

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■自由自在の操作感

 1997年7月10日は、フロム・ソフトウェアからプレイステーション用ソフト『アーマード・コア』が発売された日です。『超時空要塞マクロス』(以下、マクロス)で「バルキリー」のデザインを手掛けた河森正治氏がメカニックのデザインを担当した本作は、好みに合わせて自機をカスタマイズできる自由度の高さと良好な操作性、ハードな世界観で人気を集め、後にシリーズ化されました。『マクロス』以来の河森氏のファンで、『アーマード・コア』も速攻で購入して遊びつくしたライターの早川清一朗さんが、当時を回想します。

* * *

 ちょうど小学生の時に『マクロス』の洗礼を浴びた筆者は、その後、「バルキリー」っぽいものを見ると、無条件で飛びつくようになっていました。まだ小さいころは「バルキリー」を誰がデザインしたのか意識してはいませんでした。ですが、高校生の頃に発売された『バトルテック』というボードゲームを通じて、河森正治氏が『マクロス』のメカデザインを担当していたことを知りました。

 それからさらに数年後。プレイステーションで河森氏がメカニックデザインを担当したゲーム『アーマード・コア』が発売されることを知った筆者は、発売日に速攻で購入しました。

 そうして起動した『アーマード・コア』は、今までプレイしてきたゲームとは次元が違う領域に達しており、たちまち筆者をとりこにしたのです。

 まず驚かされたのが、画面から伝わる圧倒的なリアル感です。『アーマード・コア』以前のロボットゲームはデフォルメされていることが多く、等身大の機体を操れるタイトルはそれほど多くはありませんでした。しかも当時としては最高峰のグラフィックでありながら、操作性も軽快で、思うように機体を動かすことができたのです。巨大兵器「アーマード・コア」を操る傭兵「レイヴン」となってさまざまな勢力からの依頼をこなし、時として裏切られながらも戦場を駆け抜けていくストーリーは、子供の頃からあこがれていたロボット操縦者になる夢が、ゲームのなかとはいえ叶ったような気分に浸らせてくれました。

■パーツ集めとカスタマイズ

『ARMORED CORE VERDICT DAY』(フロム・ソフトウェア)

 さらに、パーツを集めて自分の機体を好みのタイプに自由にカスタマイズできることにも驚かされました。頭・胴・腕部・脚部・ブースター・FCS(火器管制装置)・ジェネレーター・腕部武器・オプショナルパーツなど多くのパーツが用意されており、ある程度強い組み合わせはあるものの、絶対の正解はなく、戦闘スタイルや戦場に合わせて試行錯誤しながら、自分にとって最高の機体を追求することができたのです。

 また、パーツ集めが一筋縄ではいかないところも、逆に面白さを演出していました。マップ内に隠されている最強のプラズマライフル”WG-1-KARASAWA”や、やはり最強のブレード“LS-99-MOONLIGHT”。パーツ護衛の依頼を受けて、依頼を放棄し強奪しないと手に入らないものもあったのです。

 そうしてさまざまなミッションを潜り抜けた先に現れるのが、ランキング最上位に位置する最強のレイヴン“ナインボール”でした。通常、プレイヤーにはできない機動を駆使して来る”ナインボール”の戦いぶりにはかなり苦戦させられた記憶がありますが、このゲームは腕を磨けば磨くほど自由に自機を操れるようになり戦闘力が上がっていくため、慣れてからはそれほど苦労もせずに戦えるようになっていました。

 メインストーリーをクリアした後もわざと借金を背負って強化人間になってみたり、わざと好みと違う機体を作って出撃してみたり、パーツを塗装したりエンブレムを自作するなど、『アーマード・コア』のために、何度徹夜したのかは覚えていません。筆者はその後も続々と登場した続編タイトルをプレイし続けていますが、一番ハマったのは、間違いなく初代『アーマード・コア』でした。

 最新作である『ARMORED CORE VERDICT DAY』が発売されてもう7年が経過しますが、筆者は今でも続編を待ち続けています。いつでも筆者の身体は、闘争を求めているのです。

(ライター 早川清一朗)

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