『ロミオの青い空』25年経っても心に残る3人のヒロイン…「強さと素直さ」が胸をうつ

マグミクス / 2020年10月18日 13時50分

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■性格や境遇が全く異なる3人のヒロイン

 世界名作劇場の第21作目として1995年に放送された『ロミオの青い空』が、今年で放送25周年を迎えました。イタリア・ミラノを舞台に、煙突掃除夫として奮闘する少年ロミオとアルフレドの友情物語は多くの視聴者の心をとらえましたが、主人公のロミオが作中で出会った3人のヒロインもまた、視聴者の心に残る魅力や個性をもっていました。

 最初にロミオが出会ったヒロインは、アンジェレッタ。ロミオが煙突掃除夫として売られた親方の家で暮らしている、身体の弱い女の子です。心臓が悪く、部屋から外に出ることができません。

 あるきっかけでアンジェレッタと知り合ったロミオは、病気のため「本物の青空を見たことがない」という彼女のために、スケッチブックに青空を描くと約束します。アンジェレッタは部屋の窓から毎日変わる空を眺め、道を歩く人びとなど、たくさんのことを見つめ、たくさんのことを知っていました。持ち前の想像力でいろいろなことを想像していたのです。

 当初、親方の家の誰もがロミオに冷たく接するなか、彼女だけがロミオと心を通わせられる存在でした。ロミオもまた、部屋から出られないアンジェレッタのために行動することを、誇りに思っていました。アンジェレッタが治療のためミラノを離れてからは物語に一切登場しなくなりましたが、多くのファンが彼女のその後を思いやったのではないでしょうか。

 ふたり目のヒロインはニキータ。赤髪のショートカットで気が強い女の子。ミラノの不良少年達の集まりであるオオカミ団の一員です。男言葉を話し、服装も男の子で、完全に男の子のフリをしていました。ロミオも最初は男の子だと思っていたのです。

 しかし、ロミオの親友のアルフレドは最初に会った時から、ニキータが女の子であること、そして本当は優しい子であることに気づいていました。最初は反発していたニキータでしたが、素直で勇気のあるロミオや女の子として扱ってくれるアルフレドと関わることで、笑顔や明るさが出てきて、女の子らしい部分を見せるようになっていきます。

 アルフレドが亡くなった後は、彼が生前に言った「髪に花を飾ればきっと似合う」の言葉どおり、髪に花をつけてアルフレドの墓を訪れています。彼女のまっすぐな思いを応援したくなった視聴者も多かったのではないでしょうか。

■しっかり前を見て強く生きる…ヒロインたちの共通点

『ロミオの青い空』DVD6巻(バンダイビジュアル)。ジャケットにはビアンカが登場している

 3人目は、アルフレドの妹ビアンカです。アルフレドはビアンカと長い間離れ離れになっていました。ビアンカはロミオたちの尽力があってアルフレドと再会し、その後ロミオたちの仲間になるのです。

 ビアンカはアルフレドに似て優しい心を持ち、、ロミオとは友達や兄妹のように接していました。アルフレドのことが大好きで、心から尊敬しています。最初はロミオとばかり会話するアルフレドに嫉妬したりしていましたが、ロミオと一緒にいるうちに、ロミオが素晴らしい人だということがわかっていきました。

 またロミオも、言いたいことはしっかり言うビアンカに影響を受けて変わっていくという側面もありました。アルフレドが亡くなったあと、お互いを支え合うようになったロミオとビアンカは、やがてそれぞれの「夢」を見つけて歩み始めるようになります。

『ロミオの青い空』は男の子たちが中心となって物語を動かしていく作品ではありますが、3人のヒロインがしっかり描かれ、視聴者の心に印象を残している点も、この作品が愛される要素のひとつではないかと思います。しかも、男の子はみな自然に女の子には優しくするという描かれ方で、友達として対等に向き合うような関係でした。

 3人のヒロインは性格も、これまで生きてきた人生も全く違いますが、それぞれ違った素直さ、純粋さ、そして芯の強さを持っています。放送から25年経った今でも、3人がそれぞれ幸せでいてほしいと思わせてくれる、印象強いキャラクターでした。

(櫻野優里亜)

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