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日本一読まれたマンガって? 「進研ゼミで見たやつだ!」意外な有名漫画家も

マグミクス / 2021年2月5日 14時40分

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■若手マンガ家の登竜門? のちの有名作家が手がけている可能性も!

 日本で一番よく読まれたマンガとは何でしょうか。『ドラえもん』『こち亀』『ブラックジャック』『ONE PIECE』『鬼滅の刃』……色々とありますが「進研ゼミ」のマンガを忘れてはいけません。「進研ゼミ」のマンガとはベネッセコーポレーション(以下ベネッセ)の通信教育「進研ゼミ」の販促用ダイレクメールに同封されているマンガのこと。就学児のいる家庭に向け一斉に送付されるため、例えマンガ禁止の厳格な家庭に育った子供でも、このマンガだけは目に触れる機会を得るので抜群の認知度を誇っています。密かに楽しみにしていた元少年少女も多いのではないでしょうか。

 さて、この「進研ゼミマンガ」といえば、お決まりのパターンがあることでもおなじみです。学校の成績に伸び悩む生徒が、友人を介し「進研ゼミ」の存在を知り、母親を説得し、なんだかんだ恋も部活もうまくいく……毎回作画担当が違えど、おおよそこのような構成の雛形を踏襲しているといっていいでしょう。

 では、この「進研ゼミマンガ」は一体誰が描いているのでしょうか。ベネッセによればそもそもこうした販促マンガが同封されるようになったのは1980年代からで、すでに40年近い歴史があるとのこと。ストーリーは起承転結まできっちりベネッセの社員が考え、作画はそのストーリーにふさわしいプロに発注しています。つまり原作はベネッセ社員、作画は毎回違う作家という独自の分業制で作成されていたのです。なお男子用、女子用と内容が違うのもこの「進研ゼミマンガ」の特徴。(女子向けは恋愛要素が強かったりするなどの相違があります)ときには男性社員が女子小学生の気持ちを理解するため女児向けマンガを大量に読み込んでからストーリー作成にあたる、なんてこともあるようです。一見、どれも同じようなパターンに思えたあのマンガですが、細やかなところまでマーケティングが行き届いています。

 具体的に作画を担当しているのはどんな人たちなのでしょうか。調べてみると有名作を手がけている漫画家のなかにも過去に「進研ゼミマンガ」を担当した、という方が見受けられました。例えば『ラパス・テーマパーク』や『STEINS;GATE -哀心迷図のバベル-』などの作品で知られる成家慎一郎さんも過去にこの「進研ゼミマンガ」を担当していたことを明かしています。なお、成家さん担当回は主人公の母親が妙に艶っぽいとネットで話題になりフィギュア化の話まで浮上し大きな話題を集めました。

 また他にも『マンガで分かる心療内科』(原作:ゆうきゆう)の作画担当であるソウさんや『ネムキ』で連載されていた『墨野ん家の事情』のオオノサトシさんもこの「進研ゼミマンガ」を担当したことがあります。のちの人気作家の若かりし頃の作品を知らぬ間に読んでいたかもしれないと思うと熱い感慨が押し寄せてきます。

「進研ゼミマンガ」の主人公が壁にぶつかり努力して成長していく過程……これは少年マンガの黄金パターンでもあります。そして「進研ゼミマンガ」がマンガの原体験である少年少女も多いはず。日本においてマンガ文化がこれほどまで浸透、持続している背景には「進研ゼミマンガ」の存在が大きい、といっても決して過言ではありません。

「進研ゼミ」は少子化の現在においても新規加入数は190万人を突破。今後とも「進研ゼミマンガ」は“日本で最も多く読まれたマンガのひとつ”として君臨し続けることでしょう。

(片野)

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