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子供への愛情の「伝え方」どうやって見つける? 実録育児マンガ『どんなときでも味方だよ』

マグミクス / 2021年2月10日 17時10分

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■我が子を見守る「親」の成長記録

 漫画家・さざなみさんが自らの子育ての日々をマンガで発信し、SNSで多くの読者に支持されたエピソードの数々が、単行本『「どんなときでも味方だよ」って伝えたい! 親子のコミュニケーション、試行錯誤中!』となって2021年1月21日に発売されました。

 妊娠中から長女の誕生、そして長女が4歳に成長するまでの日々で、さまざまな気づきや周囲の人びととの交流が丁寧に描かれ、読み終わればほぅっと息が漏れるほどの愛おしさに満ちる作品です。

 子育ては、予想外の出来事の連続です。その最たる例は、描いた絵を「上手だね!」と褒められた長女が、「ヤメテ!」と泣いて嫌がるエピソード。褒められて泣くなんて、一体どうして? と不思議に感じるさざなみさん。元保育士の実母からの言葉で、「上手だね」が長女にとっては褒め言葉ではないことに気づきます。

 慎重で、言葉の裏を読むタイプの長女。もっと自信がつくような、彼女の頑張りをたたえられる言葉は……? 思案した末、さざなみさんは独自の“ほめルール”を考えました。ルールに則った言葉を、長女はどう受けとめたか。「わたしっていい子?」と聞かれたら何を答えるか。熱中できるものを見つけて欲しい時。長女の表情の変化や反応を見ながら、ひとつひとつに答えを導き出していきます。

 一方、さざなみさんの観察眼の細やかにも驚かされます。長女が成長するごとに、子供に対しても、自身に対しても観察眼が研ぎ澄まされていく様子が印象的です。育児エッセイでありながら、親自身の成長録ともいえるでしょう。

■親子の数だけ伝え方がある。だからこその「観察と試行」

「ほめられると泣く」長女から、あることに気付かされたエピソード。『「どんなときでも味方だよ」って伝えたい! 親子のコミュニケーション、試行錯誤中!』(KADOKAWA)より

 子供に「いつでもあなたの味方だよ」と伝えることは、たとえ今は伝わらなかったとしても、子供が成長したあとに困難に直面しても、自力で歩ける力になるはず。ただ、親子の数だけ、伝え方の正解は異なります。ここで描かれるのは、さざなみさんと長女の成長録。では、自分と子供のやり方は、どう見つければいいのでしょう?

 その答えこそが、同書で描かれている「観察と試行」。親からの声かけに、目の前にいる子供はどんな表情を、どんな反応をしているかをじっくり見てみる。「これはちょっと違うかもしれない」と感じたら、やり方を変えてみる。常に観察と試行を繰り返し、親自身が変化していくことでもあります。

 正解がないゆえに、どの結論にもたどり着けず苦しい時もあるかもしれません。そんな時は同書のような本をもう一度開いてみたり、誰かに相談したり、あるいは一度考えるのをやめて休んでみる。疲れて考えるのを一度ストップしたとしても、細やかに観察し、試行錯誤した努力は消えません。毎日の親の頑張りを包み込んでくれる、あたたかな一冊です。

(川俣綾加)

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