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新作ダビスタはどこまで実際の競馬経営に迫っている? 「お金」に関しては厳しい現実も…

マグミクス / 2021年2月12日 18時10分

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■ゲームもリアルも、「馬を持つこと」が重要

『ダービースタリオン』は、プレイヤーがオーナーブリーダーとなり、競走馬を生産・育成し、レースに出走して重賞タイトルや賞金を獲得し、最強馬を目指す、育成シミュレーションゲームです。「ダービースタリオン」シリーズは今年2021年で30周年をむかえ、今もなお多くのファンに愛され続けています。

 2020年12月には6年ぶりの新作『ダービースタリオン』(以下、ダビスタ)がニンテンドーSwitchで発売され、シリーズ初の音声実況が付くなど大きな話題になっています。そこで、30年の歴史を誇るダービースタリオンがどこまでリアルな競馬経営に迫っているのか、実際の競馬経営と比較したいと思います。

 ダービースタリオンの最初の目的は、資金を貯めて牧場を充実させることです。昔のシリーズ作では最初の1頭で何十億円も稼げる時代がありました。しかし、最近の『ダビスタ』はわりとシビアになってきており、地道に何頭も馬を育てながら、少しずつ資金を貯めていく必要があります。

 最新作『ダビスタ』でもこのあたりは同じ。過去のシリーズと少し変わった部分もありますが、最も重要なのは馬をたくさん持ち、とにかくたくさん馬を走らせることです。これは現実でも同じで、100頭以上の馬を持っている馬主もおり、とにかく数を走らせることが強い馬を見つける最短の道になっています。

 しかし、ゲームと現実で違う部分もあります。ゲームでは馬は走らせれば基本的に黒字になります。1頭の維持費は、5歳いっぱいまで現役を続けても3000万円足らず。総賞金5000万円も稼げれば十分にペイできます。しかし現実ではそうはいかず、馬を走らせても1勝もすることなく、獲得賞金0円の馬も数多くいます。さらには、高額な馬を買っても、ケガで一度も走ることなく引退してしまうケースもあるのです。

 そのため赤字の馬主も多く、ゲームとは違って馬を買っても上手くいかないケースが少なくありません。

 続いて、牝馬が生まれたら、それを繁殖に上げて配合に用いる、自家生産繁殖牝馬を使った配合は『ダビスタ』でも基本です。セールで繁殖牝馬を購入すると多額のお金がかかります。高いものでは15億円以上と高額です。さらに、大枚をはたいて買った繁殖牝馬がすぐに他界してしまうことも。

 しかし現実では全く違います。まず繁殖牝馬の値段は現実ではそこまで高くなく、数百万円が基本、高くても数千万円です。数億円というのは、ゲームならではの価格設定でしょう。

■競走馬の調子を上げる取り組みは、ゲームも現実も同じ?

調教や放牧などを経て、競走馬の状態を仕上げていくという点は、ゲームでも現実でも同じ。画像はニンテンドーSwitch版『ダービースタリオン』(ゲームアディクト)

『ダビスタ』での競走馬の育成は、過去のシリーズと同じく、おまかせ調教と手動調教の2種類があります。おまかせ調教がいい加減で、手動調教のほうがきめ細かく育成できる……というのもそのままです。ただ、所有頭数が増えてくると、全てを手動調教で育てるのはさすがに大変です。期待の馬は手動調教で、他の馬はおまかせ調教で……と使い分けるのが普通です。

 もちろん、現実では「おまかせ調教」はありません。馬の調教を行う調教師は、出走馬の特性や成長を考慮しつつ、枠順や、他の出走馬の騎手や馬主、生産牧場、血統をチェックし、レース展開を予想したうえで調教を行っています。

 次に、『ダビスタ』シリーズでお馴染みの「放牧」は、疲労が回復し、調子が「少しずつですが調子が上がってきました」に戻ります。その代わり最低4週間は帰厩できず、スタミナが少し減ります。放牧中は馬体重がどんどん増えます。とくに好調時に放牧すると馬体重が激しく増え、とても削り切れないほど太って帰ってくることもあります。

 これは現実でも同じで、放牧の最大の目的は競走馬を休ませることにあります。G1を何勝もしているような有力馬の場合は、レース間隔を開けて大きなレースにのみ出走することが増えて来ていますが、そうではない競走馬の場合は中2週や3週でもレースに果敢に出走していきます。しかし、1回のレースに出るだけでもかなりの体力を消費するため、短い間隔でレースに出続けていると、疲労がどんどん蓄積してしまいます。

 疲労が溜まると、本来の力を発揮できなくなるため、一度放牧に出しリフレッシュさせてからまたレースに挑むのです。放牧にはいくつか種類がありますが、牧場の広い土地で休ませるというイメージは強いと思います。

 あまり運動をしないため、ゲームと同様に体重は増加しますが、レースに向けてしっかりと調教を行い、以前のような体重に戻すのが基本となります。調教が上手くいかなかった時には、大幅に体重が増えてレースに出走するケースもあります。

 このように、ダービースタリオンと現実の競馬経営は同じところもあれば違うところもありますが、あえてゲーム仕様にすることで競馬経営の面白さを楽しめるように昇華させているといえるでしょう。

(荻巣好輝)

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