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「ジャンプ」屈指の鬼上司 鬼舞辻無惨とマキマの共通点、無惨に足りなかったもの

マグミクス / 2021年2月14日 15時10分

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■鬼舞辻無惨とマキマ 似ているところもあるけれど、圧倒的な違いを持った“鬼上司”

「週刊少年ジャンプ」で同時期に連載されていた、『鬼滅の刃』(著:吾峠呼世晴)と『チェンソーマン』(著:藤本タツキ)。両作品でふたりは、絶対的な力をもって作品全体に緊張感を漂わせていました。主人公に立ちはだかる存在だった無惨と、主人公の味方(?)という立場だったマキマさん。ふたりにはある共通点と、決定的な違いがありました。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

●敵にも味方にも一切容赦なしの「残忍さ」

 敵どころか、味方にさえ一切の容赦がないふたり。自分を狙う鬼殺隊のみならず、味方であっても自分の正体をうっかり話そうとする者、役に立たない者を容赦なく手にかける鬼舞辻無惨。部下に対する徹底したパワハラっぷりはすさまじく、切り捨てた鬼の数から一部ネットで「鬼柱」「自滅の刃」とまで言われました。

 かたや、マキマさんの戦闘シーンも超強烈です。主人公・デンジを誘拐しようとした敵をでたらめな力で、一瞬でミンチに。敵対するヤクザには、彼らの愛する家族の目を集め、直接的に脅迫します。得体の知れない力には味方も恐怖するほどで、後に支配の悪魔として銃の悪魔やデンジと戦った際は、かつての自分の部下や敵を、駒のように操り暴れまわりました。

●どうやったら倒せばいいの? デタラメな「不死身力」

 まだ味方という立場だった序盤、マキマさんは敵の銃で蜂の巣にされてしまいます。「え、作中の重要キャラがもういなくなっちゃうの!?」と思いきや、その後まったく無傷の彼女が部下の前に。地獄では圧倒的な力を持つ闇の悪魔に腕を潰され身体を貫かれても、次に登場したときにはまるで無傷。

 終盤で、彼女は「自分が攻撃を受けても、日本国民誰かの病気・事故に変換される」というでたらめな契約を内閣総理大臣と結んでいることが判明しました(総理、なんて契約を結んでるんだ!)。

 一方で、鬼の元締めである無惨は陽の光を浴びると死ぬという決定的な弱点を持ちます。鬼の弱点である「首を落とされると再生できない」を克服した彼。明確な弱点ながら、数多の鬼殺隊士、柱をもってしてもほとんど傷を負わない彼に、「どうやったら倒せるんだ」という絶望感が漂いました。

 それゆえに、彼を倒すのに一役買った珠世さんのすごさが際立つという、皮肉さも目立っていますが……(笑)。

●圧倒的「小物」感 マキマにあって無惨に足りなかったもの

 残忍で倒すことが困難。ラスボスとして十分な存在感を発揮した無惨ですが、一方で彼はなぜか小物感が拭えない存在でもありました。無惨の目的は「陽の光を克服すること」。この目的のみを追求した彼は、部下の鬼に命じて情報を探りつつ、自分の天敵である鬼殺隊の力を削ぎます。

 しかしながら、彼の行動はいたって短絡的です。部下をいたずらに手にかけて、怒りに任せ潜伏先の人間を手にかけ、鬼殺隊の長であるお館様・産屋敷耀哉の居所がつかめたら、自らが出向く……。自分が生き残るためというたったひとつの望みに生きる無惨は、行いこそ残虐きわまりないものの、非常に「人間くさい」一面も匂わせます。

 一方で、マキマさんの行動は、作品終盤までまったく読みきれません。敵に対してどこまでも残虐な行いをしているかと思いきや、気のいい上司を演じたり、魅力的な女性として振る舞ったり……。ときおり見せる天真爛漫な笑顔に、すっかりとりこになった読者も多いことでしょう(さすがは支配の悪魔……)。

 得体の知れない不気味さで、悪魔そのものとして君臨したマキマさん。だからこそ、読者は彼女に戦慄し、そして惹かれていきました。心の奥底が見えないという、怖さが生むカリスマ性を無惨が持っていたら……。鬼殺隊は、さらなる苦戦を強いられたのかもしれません。

(サトートモロー)

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