「2021春アニメ」期待の新作3選 何から見るか…迷うほど盛りだくさん！

■2021春アニメが待ちきれない！　前評判も上々の新作

　4月からの放送が数多く予定されている2021年春アニメ。冬アニメの終わりを惜しみつつ、春アニメの開始に期待を寄せている方もいるのではないでしょうか。ビッグタイトルの続編が並ぶ陰で、開始前から期待の声が寄せられている新作も。この記事では、注目の新作春アニメを3作品ご紹介します。SNSでも「これは絶対見るしかない」「楽しみすぎてどうにかなりそう」と評判です。

●『さよなら私のクラマー』（2021年4月4日～放送）

『さよなら私のクラマー』は、同名マンガ（著：新川直司／講談社）を原作としたアニメで、原作は累計400万部を突破した人気作品です。著者の新川直司氏は『四月は君の嘘』を手がけた漫画家で、同作の連載終了後に「思いっきり動きのあるものを描きたい」と、女子サッカーをテーマにした本作の連載を開始。アニメ化のほか、2021年夏の劇場映画化も決定しています。

　蕨青南高校に入学した恩田希（おんだ・のぞみ／CV：島袋美由利）は、待望の女子サッカー部に入部します。中学時代は男子サッカー部に所属していた希。念願の女子サッカー部への入部に胸躍らせますが、蕨青南は地方大会どまりの弱小校でした。しかし、同じ新入部員には俊足のウィング・周防すみれ（すおう・すみれ／CV：黒沢ともよ）、中学校全国3位のボランチ・曽志崎緑（そしざき・みどり／CV：悠木碧）が入部します。コーチには元日本代表のレジェンド・ 能見奈緒子（のうみ・なおこ／CV：甲斐田裕子）が加入して、幸先の良いスタートを切ったかと思われましたが、初戦の相手は高校日本一の久乃木学園で――？

　題材としてはまだ珍しい「女子サッカー」をアニメ化した本作。前作の『四月は君の嘘』同様、線の柔らかな美しい作画を引き継ぎつつ、サッカーという動きの多いスポーツをどう表現してくれるのかに注目です。また本作では、発展途上の日本女子サッカー界ならではの、プレイ環境の厳しさも描かれます。サッカー好きの新川氏が取材を重ね、公益財団法人日本サッカー協会（JFA）や一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ（WEリーグ）の後援も受けて制作された本作。日本女子サッカーの未来も背負う気合いの入った制作に、期待の高まる作品です。この作品は、TOKYO MXやBS日テレなどで放送される予定です。

●『美少年探偵団』（2021年4月10日～放送）

『美少年探偵団』　(C)西尾維新／講談社・アニプレックス・シャフト

『美少年探偵団』は、小説「美少年シリーズ」（著：西尾維新、作画：キナコ／講談社）を原作としたアニメで、さまざまな事件を「美しく」解決する爽快青春ミステリーです。『化物語』『偽物語』などに続き、西尾維新アニメプロジェクトの最新作となる本作。制作にアニメ制作会社「シャフト」、総監督に『化物語』『魔法少女まどか☆マギカ』の新房昭之氏を迎え、独特の世界観を演出しています。

　私立指輪学園中等部に通う瞳島眉美（どうじま・まゆみ／CV：坂本真綾）は、ある日外で星空を見上げていました。すると、探偵姿の美少年・双頭院学（そうとういん・まなぶ／CV：村瀬歩）に「探し物かね？」と声をかけられます。彼は「美少年探偵団」という怪しいの団体の一員で、何やら秘密裏に活動しているとのこと。探し物を手伝ってもらうことにした眉美でしたが、「一緒に来なさい」と手を引かれ、彼らの事務所に行くことに。そこには、生徒会長の咲口長広（さきぐち・ながひろ／CV：坂泰斗）、不良生徒の袋井満（ふくろい・みちる／CV：増田俊樹）といった美少年たちが勢ぞろいしていて――？

　高い人気を誇る西尾氏の小説を原作に、アニメ制作会社「シャフト」が制作を手掛ける本作。SNSでも、「拍手が止まらない」「シリーズ全巻読み直してる」と原作ファンの喜びの声が多数寄せられています。「美」をテーマにした作品だけあり、作画の美しさは抜群。背景まで丁寧に書き込まれた美麗な作画は、PVを見ただけでうっとりしてしまうほどです。声優陣も豪華で、坂本さん・村瀬さんに加え、麗（れい）役には元宝塚歌劇団星組の男役スター・七海ひろきさんを起用。どこまで「美しく」なるのか、仕上がりが楽しみな作品です。この作品は、ABCテレビやテレビ朝日系列の全国24局ネットで放送される予定です。

●『すばらしきこのせかい The Animation』（2021年4月9日～放送）

『すばらしきこのせかい The Animation』　(C) SQUARE ENIX／すばらしきこのせかい製作委員会・MBS

『すばらしきこのせかい The Animation』は、ニンテンドーDS用ゲームソフト『すばらしきこのせかい It’s a Wonderful World』を原作としたアニメです。原作ゲームは『キングダム ハーツ』や「ファイナルファンタジー」シリーズの制作スタッフが開発を手がけており、海外ゲームサイト『GameSpot』で2008年度ベストDSゲームに選ばれるなど、国内外を問わず高い評価を受けています。

　主人公のネク（CV：内山昂輝）は、目を覚ますとシブヤのスクランブル交差点で倒れていました。そこは現実のシブヤと重なり合う異世界「UG（アンダーグラウンド）」で、ネクは訳も分からぬまま「死神ゲーム」に参加させられてしまいます。死神ゲームとは、7日間「シブヤ」で生き残るゲームのこと。ゲーム中は、理不尽な「ミッション」やバケモノ「ノイズ」に立ち向かわねばなりません。同じゲームの参加者・シキ（CV：鉢嶺杏奈）とパートナー契約を結びつつ、自分の記憶に隠された真相に迫っていくネク。果たして、ネクたちは7日間生き残れるのでしょうか。

　数々の賞にノミネートされ、iOS/Android版やNintendo Switch版への移植も話題となった原作ゲーム。原作制作陣であり、『キングダム ハーツ』や「ファイナルファンタジー」シリーズも手掛けたゲームクリエイター・野村哲也氏、作曲家・石元丈晴氏もアニメ化に携わっています。他人と関わろうとしないネクが、サイキックやテレパシーを使いつつ戦っていきますが、「生き残れるのは、パートナーを信頼できた奴だけ」。内向的なネクがどう変わっていくのか、死神ゲームの目的は何なのか……その展開は謎に包まれています。2021年4月2日（金）には放送直前特番が予定されており、追加情報の発表があるかもしれません。おしゃれなデザインや音楽にも注目したい、見どころの多い作品です。この作品は、MBS系列・TBS系列の全国28局ネットで放送される予定です。

＊　＊　＊

　春アニメの放送開始ももうすぐそこ。春にちなんで心機一転、新作アニメを中心に見てみるのも楽しいかもしれません。気になる作品があった方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

（新美友那）