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『呪術廻戦』伏黒恵役・内田雄馬が演じるキャラクター3選 声からにじみ出る優しさ

マグミクス / 2021年4月28日 15時40分

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■ストリートギャングも、物の怪憑きも、理系男子も…見事に演じる実力派!

 2020年10月~2021年3月にかけて放送され、大人気となったTVアニメ『呪術廻戦』。化け物たちと戦い、呪いを祓い、“呪物”の回収に奔走する呪術師たちを描いた本作品は、『鬼滅の刃』に続く注目作として大ヒット。シリーズ累計発行部数は4000万部を超えました。

 そんな本作品に登場する呪術師のひとり・伏黒恵を演じているのが、声優・内田雄馬(うちだ・ゆうま)さん。『ガンダムビルドファイターズトライ』のコウサカ・ユウマ役でアニメ初主演を果たし、以降芯の強さと未熟さを併せ持つ、子供すぎず大人すぎない男性キャラクターを数多く担当しています。中低音域の声色にはにじみ出る優しさがあり、クールなキャラクターからも人間味を感じさせる演技が魅力的です。

 本稿では、そんな内田雄馬さんが演じる他作品のキャラクターを3人ピックアップしてご紹介します。

●『BANANA FISH』アッシュ・リンクス

『BANANA FISH』キービジュアル (C)吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH

 ひとりめは、『BANANA FISH(バナナフィッシュ)』のアッシュ・リンクス。「別冊少女コミック」(小学館)で連載されていた同名のマンガ(著:吉田秋生)が原作です。アニメは2018年7月~12月に放送されました。

 本作品の主人公は、ニューヨークのダウンタウンでストリートギャングを取りまとめている金髪の少年アッシュ・リンクスと、ストリートギャングを取材しにきたカメラマン助手である日本人の少年・奥村英二(おくむら・えいじ/CV:野島健児)のふたり。取材をとおして出会ったふたりは、アッシュが兄を廃人にした「バナナフィッシュ」の謎を追っていたことから、バナナフィッシュを巡る争いに巻き込まれていきます。

 内田雄馬さんが演じるアッシュ・リンクスは、人並み外れた美貌と高いIQ、戦闘能力を持ち、傍から見ると非の打ち所のない実力の持ち主。しかし幼い頃に性犯罪に遭い負った心の傷や孤独から、自他に対する諦めや冷酷さをまとっています。ですがその一方で信頼できる仲間への思いは熱く、それゆえに英二との仲が深まるにつれて冷静さが崩れていきます。内田さんの温かさをはらんだ程よい低音ボイスは、そんな二面性を持つ彼の強さ、そして不安定さを見事に演じています。

●『フルーツバスケット』草摩夾

『フルーツバスケット』キービジュアル (C)高屋奈月・白泉社/フルーツバスケット製作委員会)

 ふたりめは、『フルーツバスケット』の草摩夾(そうま・きょう)。「花とゆめ」(白泉社)で連載されていた同名のマンガ(著:高屋奈月)が原作です。アニメは初代が2001年7月~12月に放送され、2019年より新たにアニメ化されました。新版は1st seasonが2019年4月~9月に、2nd seasonが2020年4月~9月に放送され、The Finalが2021年4月6日より放送されています。

 本作品の主人公は、両親を亡くしテント暮らしをしていた主人公・本田透(ほんだ・とおる/CV:石見舞菜香)。ひょんなことからクラスメイト・草摩由希(そうま・ゆき/CV:島崎信長 ※崎の字は立つ崎)に助けられた透は、そのまま由希、そして同じ草摩一族の草摩紫呉(そうま・しぐれ/CV:中村悠一)が住む家に居候することに。しかしこの草摩一族にはある秘密がありました。それは、“十二支の物の怪憑き”であるということ。透は草摩家と関わることで、この一族の秘密、そして闇を知ることになるのでした。

 内田雄馬さんが演じる草摩夾は、猫の物の怪が憑いている少年。また、普段は特殊な数珠で封印してありますが、猫の物の怪憑きは他の十二支とは違って本来の姿が別にあり、その異形の姿は腐敗臭を放つ醜いもの。さらに草摩一族の中でも十二支として認められず、夾はずっと不遇のなかで生きてきました。そのなかで背負ってきた自身に対する嫌悪感、夾が本来持つ優しさ、透や周囲に対する思いなどさまざまな気持ちに揺れるゆえのぶっきらぼうさに、内田さんの勢いと優しさを併せ持つ演技がぴたっとはまっています。

●『理系が恋に落ちたので証明してみた。』雪村心夜

『理系が恋に落ちたので証明してみた。』キービジュアル (C)2019 山本アリフレッド / COMICメテオ

 最後は『理系が恋に落ちたので証明してみた。』の雪村心夜(ゆきむら・しんや)。Web漫画掲載サイト「COMICメテオ」にて連載中の同名のマンガ(著:山本アリフレッド)が原作です。アニメは2020年1月~3月に第1期が放送され、2022年より第2期が放送される予定です。

 本作品の主人公は、国立彩玉大学理工学部研究科の大学院に通う1年生・雪村心夜、そして同じ研究科のメンバーである氷室菖蒲(ひむろ・あやめ/CV:雨宮天)。ある日菖蒲は、心夜に「私、あなたのこと好きみたい」と突然告白します。菖蒲のあまりにも思いがけない言葉に一瞬固まる心夜。しかしその後、菖蒲のことを好きかどうか分からないと話し、「好きの定義とはなんだ」「氷室は何を証拠に俺を好きだと判定した?」と疑問を投げかけます。ここからふたりの、恋愛感情を証明するための真面目で恥ずかしい研究が始まります。

 内田雄馬さんが演じる心夜は、完全なる理系の天才型。クールで淡々とした性格で、周囲からは神童と称されてきました。また、研究となると手段を選ばず突き進む傾向にあり、そのためデリカシーに欠ける行動をとることもしばしば。しかし一方で、恋愛経験がないどころか女子とまるで関わりのない半生を過ごしており、「俺は女の近くにいると心拍数が激増する」とふんぞり返るなど残念な一面も。普段のひたすらクールな姿と、時折見せる動揺や感情の高ぶりとのバランスが絶妙です。そんな心夜のかっこよさ、かわいさをこれでもかと引き出している内田さんの演技はさすがのひと言!

* * *

 以上、内田雄馬さんが演じるキャラクター3選をご紹介しました。3人ともキャラクターの方向性は違いますが、どのキャラクターも心の内に熱い思いを秘めており、それをうまく表現できず葛藤する場面が出てきます。ここに自然な形で優しさがこもるのは、内田さんの大きな強みのひとつでしょう。これからもさまざまなキャラクターの魅力を引き出してくれそうな内田さんに、今後も注目ですね!

(月乃雫)

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